本当に欲しい人材って? 採用担当のホンネ【kauti 前田浩明さん】#1
「こんなスタイリストになりたい!」という理想をかなえるには、技術を磨く努力はもちろん、経験の積み重ねがものを言います。その体験の場となるのがサロン。そこで、人気ヘアサロンの採用担当者に、求めている人物像を直撃しました。さらなる高みを目指している人を応援します!
今回は、2007年にオープンして以来お客さまの笑顔を生み出し続けているkautiで採用を担当している代表の前田浩明さんにホンネをうかがいます。
今回お話しを伺ったのは…
kauti 代表 前田浩明さん
美容師歴20年。専門学校を卒業後、青山、代官山、池袋のサロンにて腕を磨く。2007年に専門学校の友人とともにふたりでkautiをオープン。その後、サロンを軌道に乗せ板橋に2店舗目、3店舗目を展開。スタッフ20名のサロンに育て上げる。趣味はインテリア、ムエタイ、DVD鑑賞など。
「スタッフが働き続けたいと思う美容室を作るために、サロンの本当の姿を見せる」
――まずは、kautiについて教えてください。
kautiは2007年にオープンしたサロンで、現在は池袋に本店、板橋に2店舗の計3店舗を展開しています。サロンのコンセプトは「笑っていようよ」です。お客さまが、気楽に自分時間を過ごせる環境を目指しており、店名にもこの想いが込められています。
「kauti」は、「カウチポテト」から着想を得た造語です。「カウチポテト」とは、カウチソファーでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見ている様子を表しており、「くつろぎ」や「だらける」を意味しています。つまり、お客さまが椅子に座りまったり過ごせる環境作りを目指しています。
――採用では、どのようことを意識しているのでしょうか?
選考に力を入れる前に、まずは美容師が働きたいと思う環境を整えることを意識しており、内装にとくに力を入れています。
流行に左右されないために、雰囲気はシンプルかつナチュラルです。家具は玄人でも満足できる空間を作るため本物のアンティークで揃えていて、本音を言うと「僕自身が、めちゃくちゃインテリア好き」という理由もあります(笑)。
採用の際に話を聞くと、「この空間が素敵だったから」という声を聞くことも度々あるので、やはり内装は重要かなと。また、「池袋という立地もプラスに働いている」と感じています。
少し前は、有名サロンが立ち並ぶ原宿や表参道などに人気が集まっていると感じていました。しかし、現在はあまり気にしない学生が増えていて、それよりも「自分が住んでいる街」や「通いやすいこと」を重視しているような気がします。池袋は埼玉からも30分ほどなので、かなり人気が高まっていますね。「地元に住みながら、都内で働きたい」という学生からの応募がとくに多いでしょうか。他にもインスタグラムの使い方にもこだわりがあります。
――「インスタグラムの使い方」について教えてください。
「kautikauti」というサロンの日常をアップするアカウントを運用しています。掲載内容は、スタッフがギャグを披露している様子などで、かなりハチャメチャです(笑)。採用に進む前には、学生にこのアカウントを見てもらい「こんな雰囲気ですが、働きたいですか?」と確認をしています。やはり、サロンの本当の姿を見せなければ入社してからストレスがたまるだけですからね。性格がマッチしているかどうかを、しっかりと擦り合わせてから、採用を進めることは意識しているポイントです。
――採用は、どのようなステップがあるのでしょうか?
採用の流れは、サロン見学、面接、サロンワークの順番です。サロン見学では、学生から連絡があったらその都度対応をしており、ちなみに見学の時にはすでに採用が始まっています。唐突に「ギャグできる?」と聞くこともよくあって、先日来た学生は「できます!」と答えて、千手観音のモノマネをしました(笑)。続いての面接は、僕を含めた幹部3人と学生1人の集団スタイルです。最後のサロンワークでは、2週間ほど研修を行っていてスタッフみんなで相談して合否を決めています。
次回は、面接でチェックしているポイントや前田さんが採用を決めた人材のひとりをご紹介します。
▽後編はこちら▽
本当に欲しい人材って? 採用担当のホンネ【kauti 前田浩明さん】#2>>