YouTubeを活用してヨガを老若男女すべての人へ届けるヨガインストラクター・Arisaさん#1

今でこそ男女問わず多くの世代に浸透し、手軽に始められるようになったヨガ。しかしまだまだモデルや一部の女性だけが行うハードルの高いものというイメージがあった2010年頃から、多くの人にヨガの魅力を伝えるためにいち早くブログやYouTubeを活用したのが、現在バンクーバーでフリーランスのヨガインストラクターとして働くArisaさんです。

前編では約17万人の登録者数を誇るArisaさんのYouTubeチャンネル「Wellness To Go by Arisa」について、始めたきっけや目的をお伺いしました。人気の秘訣は誰にでもわかる丁寧な言葉遣いと説明にあるそう。コミュニティ作りを目的に始めたライブ配信など、YouTubeの機能を活かした活用法に迫ります。

今回お話を伺ったのは…

Arisaさん

ヨガインストラクター
2003年に愛知医科大学を卒業。医師、眼科医として4年働いた後、2008年よりカナダ、バンクーバーに在住。スパのマッサージセラピストの経験を経て、現在はフリーランスのヨガインストラクターとして活動している。YouTubeとオンラインコースにて、おうちヨガやセルフケア方法、自由に豊かに幸せに生きるTips を配信中。YouTubeチャンネル「Wellness To Go by Arisa」は登録者数約17万人の人気を誇る。
Instagram:@arisakubota
YouTube:https://www.youtube.com/c/WellnessToGo/about

日本人のヨガに対するハードルを下げ、セルフケアに役立てることが目的

バンクーバーの自然のなかでヨガや瞑想を行うことも。

――YouTubeチャンネルを始めた目的は?

日本人のヨガに対する意識のハードルを下げて、多くの方に魅力を伝えたいと思ったからです。というのも私がヨガを広めたいと思い始めた2010年頃の日本では、まだ今のようにヨガはメジャーではなく、モデルさんなど限られた女性がヨガスタジオで行うものというイメージのものでした。

しかしバンクーバーではセルフケアのひとつとして若い方はもちろんお年寄りや男性も気軽に行うものとして浸透していたんです。体に癒しを与えるヨガはスタジオに行けない忙しいサラリーマンや小さな子どものいるお母さんなど、疲れが溜まっている方にこそおすすめなので、短期間でできるセルフケアを多くの日本人にシェアしたいという気持ちが大きくなり、YouTubeで伝えることを決めました。

当時はすでにバンクーバーに移住していて、マッサージセラピストとして働いていたので、仕事の合間にYouTubeを始めることに。ちなみに私のヨガとの出会いはマッサージの学校の授業でした。そこで興味を持ち始め、その後資格も取って人に教えられる知識と技術を身につけたんです。

――登録者数が2021年10月現在、約17万人とのことですが、ヒットしたきっかけとなる動画はありますか?

最初の頃に投稿した「10分朝ヨガ」などの短い時間で手軽に始められる動画が100万回以上の再生数となり一気にヒットしました。先ほど言ったように当時はまだYouTubeという無料のツールで気軽にできるヨガの配信をしている人が少なく、珍しかったのも多くの人に見ていただいた理由のひとつだと思います。

ただし最初の動画がヒットしたあとは伸び悩んでしまって。マッサージセラピストを辞めてオンラインのヨガ1本で働こうと決めた2017年頃からはより力を入れて毎日更新するようにしたんです。そこからは徐々に登録者数が伸びていき、コロナ禍でのオンラインヨガのブームも手伝って現在では17万人に達しました。

雰囲気で言葉を発しない。わかりやすい説明が多くの層の支持を得られた理由

コロナ禍前の対面レッスンの様子。どんな人にもわかりやすい言葉を使うことを意識している。

――動画を投稿する際に意識していることを教えてください。

とくに意識していたのはわかりやすく説明すること。ヨガの先生って少し抽象的な表現を使う方が多いんですよね。たとえば非日常を演出するために地面のことを大地と言ったり、目の前に自然があるようなイメージの話をしたり。もちろんそれもリラックスするために悪いことだとは思いませんが、私はそれよりも誰もがきちんとわかる表現をしたいと思って、徹底して具体的な言葉を使うように心掛けています。そうすることで初心者に対するヨガへの入り口が広くなると思うんです。

説明がわかりやすいというコメントは今までたくさんいただいているのですごく効果を感じています。今では家族でチャンネルを見てくださる方や男性の視聴者も多く、当時ほかのチャンネルにはいなかった、幅広い層に響いてくれたと思うとうれしいです。

――通常のヨガレッスンの動画配信以外にも力を入れていることは?

コミュニティづくりを目的に始めたライブでのヨガ配信は大切にしています。毎週決まった曜日と時間を決めて公開。毎回同じ人の名前がチャットに出て、リアルタイムでコメントをし合うことで視聴者同士つながりを感じてもらうことが目的です。これを始めたきっかけは、福島に住んでいる知り合いから「冬は寒すぎて外に出られず、一人でいるとすごく寂しくなる」という話を聞いたこと。そういうときはヨガのために外出なんてしないじゃないですか。この配信が、ちょっと寂しいときに家で簡単につながれる場所になったらいいなと思って始めました。

またコロナの影響が広がりだした際は、ライブの回数を増やして、仕事が減ってしまったヨガインストラクターさんをゲストに呼び、その方たちにレッスンを行ってもらいました。この出演をきっかけに講師の方のフォロワーが増えたり、新たな出会いがあったり、さまざまな効果があって私自身もとても楽しかったです

自分のYouTubeが見てくださる方の生活を豊かにするためのツールでありたい

Arisaさん自身もバンクーバーの自然やゆったりとしたときの流れに癒されているとのこと。

――YouTube以外にインスタグラムやブログも更新されていますが、それぞれ使い分けはされていますか?

YouTubeは一緒に学んだり、ヨガをしたり、コミュニティの場として活用しています。インスタグラムはYouTubeほど力を入れておらず、海外の暮らしやペットのことなど親近感を持ってもらうために私生活を混ぜながらちょっと気晴らしに更新する場所にしています。

ブログは最近あまり更新できていないのですが、始めた当初は健康や身体に関するさまざまな情報がまとめられた海外のサイトを参考に、情報発信の場として使っていました。自分で集めた豊かに生きるためのヒントや、海外の有益な情報を翻訳して感想を投稿するイメージです。YouTubeではヨガを通して、ブログでは言葉を通して、見くださった方の生活がより豊かになることを目的とし、さまざまなツールを活用して発信を続けています。

幅広い層の人にヨガの魅力を知ってもらうための3か条

幅広い層の人にヨガの魅力を知ってもらうためArisaさんが実践したことをまとめると、以下の3つでした。

1. 短い時間で手軽に始められる動画を投稿する

2. 誰が聞いても理解できるよう、わかりやすく丁寧な言葉遣いを意識

3. 届ける相手と目的を明確に決めてSNSの機能を活用する

後編ではArisaさんの働き方について迫ります。自由な場所で働くため現在はオンラインのみで仕事を行なっているとのこと。オンラインコースでは長く健康でいてほしいという想いを持つArisaさんならではの工夫が詰め込まれていました。

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