徹底的な研究と努力を怠らない姿勢で左右差のでない施術を実現し、他サロンとの差別化に成功 ブロウリスト・FUJIKOさん
企業の保健師として働くかたわら、週末だけのアイブロウサロンを経営しているFUJIKOさん。
前編では開業からたったの半年で予約のとれないサロンへ急速に認知度をアップさせた方法を伺いました。ポイントは徹底的にインスタグラムマーケティングを研究し、実践を継続したこと。「効果的なハッシュタグ選定」、「リール動画の導入」、「写真の質の向上」などを実践したところ、リーチ数とプロフィールタップ率が格段にアップし、新規集客に成功したそうです。さらに公式LINEの登録率が大幅に増え、キャンセルが出ても公式LINEでよびかけることで、すぐに予約が埋まり、効率よく経営ができているといいます。
後編ではFUJIKOさんの施術が人気の理由を掘り下げます。ポイントとなっていたのは、左右差を解消できる技術と、ひとりひとりのお客さまに時間をたっぷりかけ、自宅でできるメイクのレクチャーのサービスを提供していること。他サロンとの差別化が可能になっているといいます。
また昨年はHBLのグッドデザイン賞も受賞したFUJIKOさん。どのようにして高い技術を習得しているかも伺うと、その裏にあったのは、研究と努力を怠らない姿勢。施術でうまくいかないことがあったときには、原因と対策を細かく書き出していたそうです。
今回お話を伺ったのは…
FUJIKOさん
看護師を経て、企業向けの産業保健分野のコンサルティングを担う保健師に転身。その後2021年7月に眉毛パーマの一種である「ハリウッドブロウリフト(HBL)」の技術を取得し、翌月より週末だけのアイブロウサロンを経営するブロウリストとなる。2021年に行われた「HBL」のコンテストでは、グッドデザイン賞を受賞するなど高い技術力を誇り、経営を始めて半年で予約のとれないサロンに。
眉の左右差の解消ができるサロンとして、他サロンとの差別化に成功!
――お客さまに選ばれる理由はどこにあるのでしょうか?
他のサロンにはない、ふたつの強みを打ち出して、差別化をはかってきました。ひとつめは眉の左右差の解消ができるサロンであること、ふたつめがひとりひとりのお客さまに時間をたっぷりかけ、自宅でできるメイクのレクチャーまでしていることです。
ひとつめの左右差についてですが、もともと人間の眉は骨格や筋肉、眉毛の映え方、表情のクセなどによって左右差があって当然なんです。そこに左右同じように施術をしても差が出てしまいます。しかしアイブロウの講座では左右差が出てしまう場合の対処法は教えてくれないことがほとんどで、私も悩んできました。
――そこからどのように左右差が解消できるようになったんですか?
何か解決する策はないか考えていたときに、眉毛のアートメイクデザインについて勉強をしました。アートメイクの場合はもちろん仕上がりに左右差が出ては大変なので、デザインにしっかりと時間をかけるのですが、そのデザイン方法を取得すればいいと思ったんです。しかも海外のアートメイクアーティストたちは、そのノウハウを無料でYouTubeなどに公開していると知って、見よう見まねで練習しました。あとはマネキンを買って、何度も試行錯誤しながら練習を重ねるうちに、なるべく時間をかけない独自の方法を習得することができたんです。今では可能な限り左右差を解消できる施術が、自分の強みとなっています。
ふたつめの、家にかえってから実践できるメイクレクチャーのサービスも、ほかのサロンだとあまり時間をかけていないので、差別化になっていると思います。私のサロンはほかのサロンに比べても少し高めの料金設定なのですが、お客さまが次々に来て流れ作業的に進んでいくお店も多いなかで、ひとりひとりのお客さまに個別のメイク方法やアイテムをご提案させていただいています。値段が多少高くてもこういった付加価値を感じていただけることで、お客さまに選ばれるサロンになっていると思います。
うまくいかなかったときは原因と対策を細かく書き出し、短期間で技術力アップ!
――昨年は「HBL」のコンテストでグッドデザイン賞も受賞したとお聞きしました。講習を受けてから1年もたたずに、そんなに高い技術を習得できたのはなぜでしょうか?
毎回、お客さまごとに眉の特徴やポイントを写真に書きだして、お客さまが回数を重ねるごとにより最適な技術と似合う眉毛を提供するという決意で研究を徹底していたので、短期間でも技術があがったのかなと自分では思っています。サロンを始めたばかりの頃、お客さまは満足して帰ってくれるんですけど、自分としては施術に納得できていないということが結構あったんです。そういうときには、なんでこうなったのかという原因と、次にどう対処するかの対策をかならず書き留めていました。
――なるほど。そうやって意識することで、どんどん改善されたわけですね。ほかにも技術力アップにつながったことはありますか?
常に向上心を持つことは忘れないようにしています。自分が尊敬できる上手な人をインスタグラムで見つけては、自分とは何が違うかな、どうやって施術しているのかな、と必死に考えて、自分にもできることがあればまずは真似してみることから始めます。
あとは先ほどの左右差の話もそうですが、「HBL」や眉を整える技術だけではなくて、自分に必要だと思ったら、別の技術の講習に通ったり、YouTubeで学ぶことも多いです。そうやって常に技術やトレンドにアンテナを張ってブラッシュアップしています。
おしゃべりができるほど近い距離感で、何度でも通いたくなるサロンに!
――接客の面で心がけていることはありますでしょうか?
お客さまと近い距離を心がけて、また来たいと思われるサロンを目指しています。お客さまも「今日も楽しかったー!」とまるでここにおしゃべりにきて帰っていくような方も多くて(笑)。なかにはすぐ眠ってしまうお客さまもいるので、そういったときはもちろん無理に話したりはしませんが、なるべくいろいろなことをお話して、居心地の良さと、通いやすさを感じていただきたいと思っています。インスタでのコメントのやりとりなども、サロンスタッフとお客さまというよりは、もう少し近い関係だと思いますね。
もちろんお客さまにまた来たいと思っていただけるような技術力もすごく大切なんですけど、ここでまるで友達とおしゃべりするような楽しい時間が過ごせたら、リピートにつながりやすいと思うんです。
――最後に今後の目標を教えてください。
元々、経営やビジネスに興味はあったので、自分の事業を大きくしていきたいです。まずはひとつ、眉毛屋さんという形でスタートした美容事業で成功事例を作り、色々なビジネスにどんどんチャレンジしていきたいです。
また、コスメや健康食品、アパレルなど、自分の商品をいつか作ってみたいという思いはずっとあります。自分が本当にいいと思うものを作っていきたいなと。もうひとつ、まだ構想段階ですが女性のためのビジネスコミュニティを作りたいという思いがありますね。自分も日々迷うことがあるので、みんなで相談できたり、一緒に学んでいく仲間を作って、向上していけたらいいなと思っています。
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FUJIKOさんの施術が選ばれる3つの理由
FUJIKOさんの施術が選ばれる理由を探ると、以下の3つでした。
1.可能な限り眉毛の左右差を解消できる施術を実現した
2.納得がいかないときは原因と対策を細かく書き出し、同じことを二度と繰り返さないよう徹底している
3.うまいと思う人を見つけたら徹底的に研究し、必要だと思う講習に通うなどして、トレンドや技術をブラッシュアップし続けている
保健師とブロウリストという二足のわらじだけでも忙しいはずなのに、技術力や経営、マーケティングと常に勉強を怠らないFUJIKOさん。短期間で成果が出た理由はここにあると感じました。ブロウリストとしてもっと活躍したい方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。