「心がまあるくなれるヨガ」で一日3か所のスタジオをはしごするほど人気に!ヨガインストラクター・Maiさん

ヨガ未経験から2年でヨガインストラクターとなった、元ガールズバンドZONEのMaiさん。前編ではヨガ未経験から2年でヨガインストラクターになったMaiさんに、その ポイントを伺いました。活躍の裏側には、未経験でも思い切って飛び込み、やると決めたからにはすべてを吸収する姿勢や、「全米ヨガアライアンス(RYT200)」を取得しインストラクターとしての信頼を築いた努力がありました。

後編では、ヨガインストラクターとなったMaiさんがどのように仕事を広げてきたのか、1日3か所のスタジオを回るほど人気になった理由は何か? そして、Maiさんが大切にしている“心地良いと思えるヨガ”をどのように実現しているのか詳しく伺います。さらに、出産を経てコロナ禍のなかで仕事を再開してからは、働き方をガラリと転換。ヨガのインスタライブやオンラインでのレッスン、ヨガイベントの企画など、産後の仕事についてもご紹介します。

今回お話を伺ったのは…

Maiさん

ドラマ「キッズウォー」の主題歌「secret base~君がくれたもの~」が大ヒットで一世を風靡したガールズバンド「ZONE」の元ベースヴォーカル。1997年から音楽活動を始め、解散後2015年にヨガと出会い、2年の準備期間を経てヨガインストラクターとして活動。日々学びを深めている彼女のティーチングは魅力が溢れ、出産を機に休業を経たあとも、その人気は健在。

レッスン中、ポーズをきれいにとるための声かけは一切しない。意識を心へ向ける

お寺で開催される「寺ヨガ」で指導をするMaiさんの様子。現在も不定期で開催している。

――前編ではヨガインストラクターになったところまで伺いました。学校併設のスタジオでレッスンを持つことになって以降、どのようにお仕事を広げていったのですか?

学校の併設スタジオの他に、お寺の住職をやっている友人からの「お寺離れが進んでいるから、若い人に興味を持ってもらえることをしたい」という話を機に、寺ヨガもやらせてもらえるようになり、最初はその2か所からスタートしました。そこに通ってくださる方が少しずつ増え、生徒さんの口コミや紹介などを経てほかのヨガスタジオなどでレッスンをする機会がじわじわ広がっていったんです。

――キャリアがないなかリピーターを増やし、口コミで活躍の場を広めていったのですね。Maiさんのヨガを「また受けたい」と思ってもらえる理由は何でしょうか?

リピートしていただくためには、受講してくださっている方それぞれが、1回のレッスンで、ヨガをする前よりも体や心が良い方向に向く感覚を実感してもらう必要があります。そのために、基本ではありますが、レッスン中の声がけを大切にしてきました。

――たとえば、どんな声かけですか?

「この筋肉を意識しましょう」など、ポーズをきれいに取るための声かけはせず、心を意識してもらう声かけを心がけています。たとえば「このポーズを取った時に、心が柔らかくなっていくのがわかりますか?」「なにかイライラしたことがあるなら、吐く息で今外に出していきましょう」というようなことです。レッスン中とレッスン後、スッキリしてホッとできる時間・空間になるように意識しています。私は、心がまあるくなるような、私のヨガを受けた人が他の人にやさしくなれるようなレッスンにいつもしたいと思っていて、実際にレッスンを受けた後に、それを実感できた方が、次もまた受けてくださっているのだと思っています

――徐々にMaiさんの「まあるくなるヨガ」は、口コミで広まり、一日にスタジオを何件もはしごするほど人気になったそうですね。

はい。忙しいピーク時は、一日に3か所のヨガスタジオやフィットネススタジオを休みなくまわるような生活をしていました。そのときは、自分でもスケジュール管理が難しいほど時間に追われていましたね。

――お話をうかがっている限りでは、集客に悩まれたり苦労された経験はなさそうですね?

そうですね、なかったです。というのも、数字にまったく興味がないんです。体裁的に言ってるように思われるかもしれませんが、本当のことで。ヨガインストラクターを始めて、今まで一度も意識したことがありません。だから奏功できたのかなと(笑)。

集まる人数や売り上げを意識していたら、ヨガを広げたいという本来の意識とはかけ離れてしまう。本末転倒になりますし、自分のレッスンについて反省ばかりすることになると思うんです。それでは、レッスンをする際に邪念が入るような気もします。

私はヨガのある暮らしを一人でも多くの方に知ってほしくて、そのお手伝いがしたいと思ってレッスンをしています。そして、時間を使ってレッスンを受けに来てくれた方には、感謝の気持ちを持って、レッスンに今出せる力をすべて注いでいます。過去でも未来でもなく、目の前にある「今」を大切にレッスンをしているので、集客に悩んだことは一度もありません。

スタジオはしご時代から一転! 子どもは保育園に預けずオンラインレッスンをメインに仕事を再開

産後はオンラインをメインにヨガレッスンを開催。ほとんどのレッスンで子連れもOK。

――現在1歳のお子さんがいらっしゃるそうですね。妊娠を機に、担当していたレッスンを全て辞めたとのこと。現在はどのように仕事をされているのですか?

自分で企画・集客・主催してヨガのレッスンをやっています。メインは、インスタグラムの会員制オンラインライブ(インスタライブ)を、週に2回30分ずつ。それと、Zoomでの講座は月に1回1時間半程度、テーマを決めて開催しています。他にもコロナの様子をみながら、月に1~2回スタジオを借りてレッスンをしたり、青空ヨガなどのイベントを主催していますね。

インスタライブは、多くの方に気軽に参加してもらいたいので、30分と決めています。地方の方にも参加していただけるようになり、男性の方からも受けやすいと好評です。Zoomは、スタジオレッスンのオンライン版のような感じで、参加している方も姿を映してレッスンを行います。インスタライブのように気軽ではないですが、インストラクターを身近に感じながらレッスンを受けていただけます。オンラインをメインで行ってはいますが、コミュニケーションの機会はなくしたくないので、コロナの状況を見ながら、対面レッスンも行っていますね
今はこのくらいに仕事量を調整し、子どもは保育園には預けず、仕事と子育てのバランスを取って両立しています。

――マタニティヨガや幼児インストラクターの資格を取得されていますよね。お母さん向けの企画などもやっているのですか?

はい。私自身妊娠中も負担のない程度にヨガをやっていましたし、出産を機に「子どもと一緒にヨガをできたらいいな」と思うことがあったので、お母さん向けの企画も不定期で企画しています。また、お母さん向けではないイベントでも、お子さん連れOKにしていることも多いですね。今私は幼児食インストラクターとしても活動しているのですが、きっかけとなったのはヨガのレッスンでお会いするお母さん方に、子どもの食について興味のある方が多いと感じたからです。今後、ヨガと幼児食をからめた企画を実施していきたいと計画しています。子育てをしているお母さんに向けて、イライラしない、優しくなれるコツみたいなものも、ヨガを通して伝えていけたらいいなと思っています。

過去や未来に捕らわれずに「今」を全力で生きる。ヨガが教えてくれた

イライラせず、人にやさしく、そして「今」を大切に生きる。Maiさんの心はヨガによって変化した。

――今は子育てとのバランスを取りながらお仕事をされているのですね。原点回帰の質問になりますが、Maiさんがヨガと出会って、良かったことは何ですか?

ヨガに出会ったことで、過去をくよくよ悩んだり、未来を心配したりするより「今」を大切に生きられるようになりました。だから、今は、自分が楽しめることをムリせずやっています。子育てをしていても心は安定していますが、ヨガをやっていなかったら、もっとイライラしていたかもと思うことはありますね。

――最後に、転職を考えている方や人生に迷っている方に向けて、メッセージをお願いします。

悩んでいるときは、頭を使っていろんな方面から物事を考えていると思います。ですが、マイナスの要素、例えば、「時間がない」「お金がない」など、上手くいかないだろうと思う要素を一度全部取り払って、今自分は何がしたいか、どうしたいかを問いかけてみることが大切です。私も、そうやって物事を考えるようにしています

現実を考えすぎて、頭でシミュレーションしてしまって、「これはできない、あれもできない」と思い悩むのは、自分の視野を狭めてしまうんですよね。

ヨガには、過去でも未来でもなく、今をしっかり見て、今を全力で生きましょうという教えがあります。過去を後悔して「もっとこうしていたら……」と自分を責めて頭のなかでやり直しても現在は変わりません。結果を見据えてリスクだけに目を向けたり、結果に重点を置きすぎると、今の自分の気持ちや本当にやりたいことが見えなくなります
今の自分の気持ちを大切にして、前に進んでいってくださいね。


ヨガインストラクターとして人気になれた3つのポイント

1.レッスン中、ポーズにこだわらない

2.1回のレッスンでも心と体がよくなったと思ってもらえることを意識する

3. レッスン後に心がまあるくなれるように、レッスン中の声かけを工夫する

第一印象は頼りなさそうに思われることが多いと話していたMaiさん。ビジネスを広げるようなセンスもまるでないと謙遜されていました。しかしお話を聞いていて感じたのは、ヨガで多くの人の気持ちをまあるくしたい、優しくしたいと願う純粋な気持ち。その思いに、生徒さんからの信頼も厚いのだと感じました。

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