まつげ界に革命を。精巧な技術を提供し、ひとりでも多くのお客様を笑顔にしたい【株式会社ANZY社長 徳元ゆうこさん】#2

沖縄県内を拠点に、4店舗のサロンを経営しながらアイラッシュ業界を盛り上げるためのサービス考案に日々注力している徳元さん。技術者に向けてコミュニティの場を解放したり、学びの場を提供しています。

県外に展開したサロンで味わった挫折による想いを原動力に、フォロワー数1万人を目指しInstagramをスタート。そのきっかけが皮切りとなり、アイラッシュ業界を盛り上げるためのサービスを続々と考案します。

前編では、会社を経営するに至った経緯や軌道に乗ってから挫折したことなどをお聞きしました。後編ではサービスを展開するに至った経緯、さらにはその詳細と今後の目標などをお聞きします。

お話を伺ったのは…

ANZY株式会社社長 徳元ゆうこさん

美容専門学校を卒業後、自宅の一室でサロンを開業。出産を機に一度閉業し、子ども中心の生活が必要となり、シフトの融通がきくコールセンターで勤務。その後、再度アイラッシュ業界への気持ちが強まり、経営者として会社を設立。現在では、4店舗ものサロンを持ちながら、業界を盛り上げるべく多様なサービスを展開している。プライベートでは、4児のママ。

Instagram:@yuko_tokumoto(個人)

Instagram:@anzylash(サロン)

自分にしかできないことに着目。独自の「方法」で注目度を獲得した

インスタライブでは、徳元さん本人がお話したりテクニックを配信したりしています

――Instagramのフォロワー数を伸ばすために取り組んだことを教えてください。

プライべートでInstagramを使用していたのでアカウントをそのまま使用したのですが、当時のフォロワーは4千人ほど。そこから7千人増やすのは難しかったです。

YouTubeでSNSのフォロワーを増やすコツを見たのですが、「統一感を大事に」とか「毎日投稿すること」…などという教えばかり。「そんなの私には無理!」と思いましたね

でも、何かしないとと突き動かされるように始めたのが「インスタライブ」。統一感を意識した投稿を毎日なんてできないし、それならフォロワーを増やす投稿を見てみんなと同じことをやるよりも、他の人がやっていないことをしようと思ったんです。とりあえず、30日間連続でライブをすることを投稿で宣言し、勢いで始めてみました。

――どんな内容のライブだったんですか?

ぶっつけ本番です。何も決めずにとりあえず「しゃべる」ことだけ決めて実施しました。結果、最初の閲覧数は7人程度。誰も見てくれていなくて恥ずかしかったですけど。

だから、とにかく集客のときのように「お願い!見て!」と、みている人たちに質問を募りました。しかも、ひとりの人から20個くらいの質問をするようにお願いして、何人もみているかのような演出にしてもらいました(笑)。

そうした結果、7人だった視聴者数から最終的には100人に。約束の30日を迎える日までには、視聴者同士のコミュニティが出来上がっていて私そっちのけで盛り上がるようになったんです。私が話していることなんて聞いてなくて、各自の話題で盛り上がる始末(笑)。最終日、みんなからは「終わらないで〜」とお願いされました。私もその気持ちに応えたかったので、ライブが終わっても交流できる場を、と考えて「大浴場」というコミュニティを立ち上げました

学びたいという向上心を応援したい想いから、
さまざまなサービスを構築

「大浴場」Instagram。まつげの技術に関するテクニックやおすすめの商品などを紹介しています

――「大浴場」は具体的にどんな活動をしているのか教えてください。

簡単に言うと、分からないことを質問できるコミュニティです。LINEでグループを作成し、チャットできる場をつくって、同業界の人たちで技術について悩んでいることを相談したり成果報告などのやりとりをしています。

業界的に講師へ気軽に質問できない風潮かつ、圧倒的に個人事業主が多いんです。そのためアドバイスをもらいにくい環境なこともあって、求めてくれる人も多くどんどん人数も増えていきましたね。

「大浴場」なら、お互いにアドバイスや意見交換ができる。講習にわざわざ行かなくても、SNSを駆使すればその場でいろんな人と、ためになる情報の交流ができるなんて、私自身も画期的だと感じています。

――技術者には嬉しいサービスですね。料金はどのくらいなんでしょう?

「大浴場」は、無料です。会員制にして有料化した方がいいんじゃないかという声もありましたけどね。でも、私はそれは違うかなって思っていて。違う理由としては、無料の情報だけで学ぼうとしている人とお金を払ってでも学びたい人って、向上心の質が違うんです。

だから、会員制にするなら…と思い、後者の声に耳を傾けて「部活動」というサービスを立ち上げました

――「大浴場」の中でも、さらに向上心のある人に向けて立ち上げられたのですね。

そうですね。あとは、講習って成功したところだけ見られるばかりで、人の失敗例をみることはないですよね?そこに着目しました。人の失敗例もみて、成功に近づける場所が必要だなと感じて。

――「部活動」の詳細を教えてください。

まつげパーマ、エクステ、眉毛の施術を展開していて、料金はそれぞれコース別に設定しました。部活動のまとめサイトの閲覧可能な2万円コース、グループLINEに参加して実際のお客様に施術した写真を見合い、失敗の原因をセッションする3万円コース。そして、達人からマンツーマンで教わることができる5万円コースとなっています。徹底的に粗探しをして、1ヶ月で上達を目指します。

――受講生のお声はいかがですか?

入会以前と後ではお客様からの評価も違うという声を多くいただきます。私の目から見ても、確実に上達していますね。

お客様の満足度を第一に考えて精査し、巧みな技術を提供する

――双方の信頼度が見てとれます。お客様に関係することで取り組んでいることはありますか?

アイリストとお客様をマッチングさせる、「まつげの達人」というサービスに今最も力を入れています

私が経営しているサロンは、ありがたいことに県内でもトップレベルの評判をいただいています。ただ、こうしてお客様のために努めているサロンがある一方で、ただただお金のためだけになんとなくこの業界で働いているという人もいて…。

満足な施術を受けられなかったお客様からすると、二度とマツエクもパーマもやるものかと思われかねません。予約サイトを見たときに誰が頑張っている人なのか、そうでもない人なのか、ぱっと見ではわからないですよね。それを回避するための方法はないかなって考えて、「まつげの達人」を立ち上げたんです

――どういうサービスになっているのでしょうか?

画像は「不合格通知」。「不合格者にもケアを欠かしません。不合格通知には、合格できなかった理由を記載しています」。と、徳元さん。落ちても次回の審査へ切り替えられるためのバックアップも手厚いですね

施術を絶対に失敗したくないお客様と、達人級の上手なアイリストとをつなげる役割を担っているサイトです。誰でも掲載できるわけではなく、審査制になっていて、合格率は18%です。

――かなり狭き門のようですね…!その審査内容とは一体どんなものなのでしょう?

Instagramには、「まつげの達人」の厳しい審査を抜けた達人たちがずらり

場数を踏んでいて経験豊富かつ、客観的に技術と接客を評価できるプロのアイリストに審査を依頼しています。

審査は二次まで。一次審査はまつげパーマの上がり具合や美しさ、単純に技術を見ます。二次審査では、筆記。接客についての問題に答えてもらいます。その人が所属しているサロンの魅力をはじめ、お客様対応について。こういうクレームをもらったらどう対応するのか?とか臨機応変に対応できるのかを審査します。

ただ技術が上手いだけでは審査は通りません。お客様に満足してもらうためには、技術だけではだめ。技術がいくら上手でも接客でクレームをもらったり、違う面でお客様を不快にさせたら満足してもらえる技術者とは言えませんから。できるだけお客様を不快にさせない可能性を潰していき、合格できた人を掲載しています。

合格後は、Instagramや公式サイトにサロンを掲載。予約もできるようになっています。

――お客様からしたらとても頼れるサービスだと感じます。

そのようで、お客様からも過去イチでしたとか理想通りだったとのお声をいただくほどの実績となりました。

――そうした手厚いケアが人気の秘訣なのですね。今後の目標は?

お客様を満足させるコンテンツ作りは、これからも積極的に模索していきたいです。

加えて、自社では新しく40代スタッフを集めたサロンを作りたいと思っています。今まで求人したスタッフの年代は主に、20〜30代でした。ですが、先日40代の方が入社してくれたんですが、すごく良かったんですよ。美容師免許は持っているけど、長年専業主婦をやっていたため、雇われ先が見つからなかったらしくて。たしかに、年齢とか経験年数を考慮すると雇われにくいのが現状。だからこそ、そうした方々がもっとたくさん働けるサロンを作れたらいいだろうなと思ったんです。

…と、いろいろ取り組みたいことはあるのですが、一番は「明日も営業できればいい」ということ(笑)!これからもお客様のために、アイラッシュ業界を盛り上げるために尽力していきたいです。

二度目の挑戦でも経営が成功した3つのポイント

1.戦略を練るよりも、目の前のお客様に向き合う

2.あらゆる集客ツールを駆使して積極的にアピールする

3.挫折も糧に。自分自身を見つめ直し、再構築する力を持つ


お客様のために、アイラッシュ業界を盛り上げていくために日々、試行錯誤している徳元さん。今後の活躍から目が離せませんね。

取材・文/東菜々(レ・キャトル)
撮影/喜多 二三雄

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