Instagramで収入が5倍に!秘訣は「写真のアングル」&「文章」に配慮した投稿【美容師 大河原修太さん】#1
丁寧なカウンセリングや独自のハイライトカラーを武器に、デビュー時から現在までに5倍ほど売上を伸ばしてきた大河原修太さん。集客できるまでは思い悩むことが多かったのだそう。試行錯誤の末、どのような経緯で現在の売上を達成することができたのでしょうか。
前編では、大河原さんの今までのサロン歴を伺いつつ、売上を上げるために取り組んだことについて詳しくお聞きします。
お話を伺ったのは…
美容師 大河原修太さん
4年制大学を3年目に中退し、美容師を目指す。都内の美容専門学校に通ったのち、就職先の「Hair salon Gallica」でスタイリストデビューを果たし、ステップアップのために「dimo&」に転職して1年半ほど勤務。今年1月より、「Ms.CHARM」で業務委託として働きながら、独立を目指している。(2023年1月取材時)
集客よりもスタイリストデビューに向けてがむしゃらだった期間
――美容師になるまでの経緯をお聞かせください。
実は、高校卒業後は普通の大学に進学していました。美容に興味はあったのですが、美容師の働き方とか賃金がネガティブな印象だったので、目指すまでには至らず…(笑)。
在学中にほかに何かしたいと思い、美容が好きなこともあって美容系の媒体でライターのバイトを始めました。美容師にフォーカスした記事が多く、常に最新の美容師業界を垣間見ることができたせいか、情報が更新されるたびに、自分の中にある美容師の仕事のネガティブな印象が払拭されていくのがわかりました。それから「美容師、いいかもな」と思うようになり、都内にある美容専門学校に入学しました。
――行動力がありますね!
卒業後、記事を読んで憧れていたオーナーがいるサロンに入社しました。すでに同期とは3つ歳の差があったのでめちゃくちゃ急いで2年くらいでデビューを果たしました。
ところが集客が疎かになってしまい、自発的に集客はほとんどしていない状態で…。それでも成り立っていたのは、予約サイトでエリア内トップの人気を獲得しているサロンのおかげでした。予約サイトでトップを獲得していると、新規のお客様の流入が多いので自然と集客できるんです。
集客をがんばらなくてもお客様にきてもらえる環境だったのかもしれませんが、このままでは自分が成長できないんじゃないかと感じるようになっていました。
――そんな状況の中、ご自身で集客するために取り組んでいたことはありましたか?
カウンセリングに力を入れていましたね。僕は、心理学が好きだったので、その知識を盛り込んだマニュアルを作成して実行していました。
でもそれだけでは、確実なリピートにはつながらなくて…。
少しでもヒントを集めたくて、セミナーや講座に通って勉強していました。
そんなとき、参加したセミナーで「dimo&」サロンオーナーの服部さんと出会ったんです。僕はグイグイ質問しにいくタイプだったので(笑)、服部さんが覚えていたらしくInstagramのDMから「一緒に働かないか?」とお誘いいただきました。
集客の仕方に悩んでいた時期で環境や自分を変えるのにいいタイミングだと思い、自分の力で集客することと、ステップアップをするため「dimo&」に転職を決めました。
Instagramで集客開始。「写真のアングル」と「文章」にこだわった投稿で周囲と差をつける
――集客するために、最初はどんなことから始めましたか?
まずは、Instagramで集客をすることからスタートしました。
Instagramで集客するには何かに特化した方が見つけてもらいやすいため、得意としていたハイライトカラーのスタイリングを打ち出すことに決めました。
――なぜハイライトカラーに特化したのですか?
アシスタント時代に先輩スタイリストが施術しているハイライトカラーを見て「なんか違うな、もっとほかにやり方があるんじゃないか」と思った経験から、自分で追求するようになり、投稿にも反映させることにしたんです。
――では、投稿する際に意識したところは?
正直、最初はほかの人の投稿を真似することで精いっぱい。
ただ、毎日投稿をしていくうちに気づいたことがありました。どの投稿にも言えるのですが、みんなヘアスタイルをあげるとき必ず後ろ姿を載せていることに気づいたんです。後ろ姿って美容師側からしたら色の違いはわかりますが、お客様からしたら全部同じに見えると思うんですよ。
――たしかに、細かい色の違いの区別はつかないかもしれませんね。
そこに着目して、真後ろ姿ではなく角度をつけて投稿してみようと考えました。そうすると、ヘアスタイルを全体的に見ることができてお客様が想像しやすく、前髪や横に流れている色合いも確認できます。#(ハッシュタグ)で検索されるときも、後ろ姿の中に少し角度が違う写真があったら反応してもらいやすいですし。
――たくさんある投稿の中でも差別化が図れそうですね。
差別化するために意識したことといえば、投稿に載せる文章にも気をつかいました。
最近の人は、Instagramでサロンを検索することが主流になっていますよね。多くの美容師が同じようなカラーリングスタイルを載せても、いまいち決め手にかけると思うんです。その中から人目を引くために考えたのが、投稿に添える文章です。カラーリングのポイントやおすすめのシーンをはじめ、とにかく載せているカラーのメリットを書き出しました。
意外と文章を読んでいる人が多いようで、これをきっかけに新規のお客様が増えました。
――Instagram投稿の試行錯誤した結果、集客できたことに伴って売上も上がりましたか?
新規のお客様がリピーターになったことで、さらに売上が上がりましたね。Instagramを活用する前は月30万円程度の売上だったのが、ハイライトを全面に打ち出したところ、150万円ほどアップしました。
売上を伸ばすことができた秘訣を探ってみると、それぞれのサロンで経験してきた学びや大河原さんの努力が反映されていました。後編ではさらなる売上を獲得するために考案した施術方法について詳しく伺います。
取材・文/東菜々(レ・キャトル)
撮影/SHOHEI
Salon Data
住所:東京都港区北青山2丁目9−13 斉藤ビル 1階
電話:03-6804-2819