コンテスト優勝でヘアメイクや雑誌の仕事へと活躍の場を拡大!ワタナベエリカさん
清澄白河でプライベートサロン「yadorigi(ヤドリギ)ー小さな街角美容室ー」を経営するワタナベエリカさん。
前編では、開業のきっかけと、オープン後の経営について伺いました。後編では、ワタナベさんが雑誌やヘアメイクのお仕事など活躍の幅を広げている秘訣について伺いました。過去には著名なコンテストで優勝するなど、技術を研鑽してきたことが現在の活躍に繋がっています。
今回、お話を伺ったのは…
ワタナベエリカさん
清澄白河のプライベートサロン「yadorigi(ヤドリギ)ー小さな街角美容室ー」代表。スーパービューティーカットコンテストモデル部門全国大会 グランプリ受賞、ウエラトレンドビジョンアワード カラー部門全国大会グランプリ受賞など、さまざまなコンテストで優勝経験をもつ。独立前のサロンでは総売上、新規指名数、再来率グループNO.1の経歴を持ち、2店舗の統括ディレクターを経験。2020年には、ニューヨークファッションウィークにヘアメイクチームとして参加。雑誌に取り上げられるなど、多方面で活躍中。
コンテスト対策は、サロンワークに似ている?!
――ワタナベさんといえば、コンテストでの受賞歴もありますよね。コンテストへの挑戦のきっかけを教えてください。
技術を磨いて、活躍の幅を広げたいという思いから参加をしました。自分の強みのひとつを見つけたかったというのも動機としては大きいかもしれないですね。
実は、コンテストへの挑戦を始めたのは10年以上前から。何度もコンテストに足を運び、気になるデザインがあれば、練習をしたり、講習に行ったりと技術を高める努力を続けました。
その甲斐があってか、スーパービューティーカットコンテストやウエラトレンドビジョンアワードなどで受賞をさせていただきました。
――コンテストのために、なにか特別な対策などはされたのでしょうか。
コンテストはあくまで審査員の評価ありきなので、コンテストの趣旨をしっかりと掴み、過去の受賞作を見て、どんな作品が評価されてきたのか傾向を分析していきます。 そこからスタイルをきめて、似合いそうなモデルさんを探していくという流れで、いつも対策をしています。
よく考えると、コンテスト対策は普段のサロンワークと似ている部分があると思います。審査員がお客さまと同じ立場になるので、その方々がどんなものを好むのか、よいと思うのかを精一杯汲み取って、自分の持つ最高の技術で仕上げていくのみ。いつものサロンワークととても似ていると思うんです。
コンテスト優勝で業界知名度アップ
――ワタナベさんは、雑誌掲載やニューヨークのファッションウィークにヘアメイクとして参加するなど、活躍の場を広げていらっしゃいます。どのようなきっかけでお声がかかったのでしょうか。
ニューヨークファッションウィークへの参加については、私がウエラトレンドビジョンアワードで優勝したことからご縁をいただきました。雑誌掲載などのお声をかけていただいたのも、コンテストの結果から。コンテストは、美容業界の方々に自分の技術力を知っていただいて、注目していただくきっかけになったと思っています。
以前は、こうしたコンテストでの活躍が、サロンワーク以外のお仕事への架け橋でしたが、最近ではSNSもその一端を担っているなと感じることがあります。
――確かにSNSから活動の場を広げる方も多くいらっしゃいますよね。
売上やSNSのフォロワー数というのも、最近は活躍のひとつの指標になり、注目を集めるきっかけになっていますよね。先日、スペインで行われたヘアショーに参加してきたのですが、世界的アーティストを会場に呼び込む際にも「SNS総フォロワー数○人の○○さん!」と紹介されていたのを見て、改めてSNSの持つ力の大きさを感じました。
その一件もあり、最近では海外の人に届くSNSの投稿について考えています。日本語だけで発信をするとリーチできる人の数が限られるので、言語を変えて投稿してみるとか、技術をリールで見せるなど、どの国の人が見ても面白いと思える発信をするのがよいのかもしれないですね。
SNS発信については模索中ですが、チャンスのひとつではあると思うので、楽しんで取り組んでいきたいと思っています。
広告や美術からインスピレーションを得る
――ワタナベさんは雑誌やショーなど、アーティスティックなお仕事も多数手がけていらっしゃいますが、どんなところからインスピレーションを得ていますか。
雑誌や美術などからインスピレーションを得ることが多いですね。現代アートなどからもイメージを得ることができるので、よく美術館に行ったりします。あとは広告もよくチェックしますね。広告は1枚のビジュアルで世界観を伝えているものが多いので、ヒントがたくさん隠されています。街なかでよく、広告を眺めたりしますね。
普段のサロンワークでも、ヘアカラーなどで感性を活かす場面もあるので、自然界のものをよく観察するようにもしています。たとえば夕焼けの色や、オーロラのカラーなど、素敵だなと心動かされたものをヘアカラーに落とし込むこともあります。
――ワタナベさんの今後の目標を教えてください。
サロン経営者としては、自分のできることの幅を広げ続けたいなと思っています。年齢を重ねると、求められるニーズも変わってくると思いますので、それに答え続けられるよう自分をアップデートしていきたいです。また今後は、一緒にお客さんをハッピーにしたい人やクリエイティブなことをしてみたい美容師さんと一緒に「yadorigi」を盛り上げていきたいと考えています。
またヘアメイクなどにもチャレンジし、見る人の心に残る作品を生み出していけたらと思います。いろんなことに楽しくチャレンジし続けることで、女性美容師のひとつのモデルケースになれたらうれしいです!
ワタナベエリカさんがヘアメイクなどでも活躍をする3つの秘訣
1.コンテスト優勝のために過去作品を分析し、対策を行った
2.著名なコンテストで優勝し、実力を示して業界知名度を高めた
3.広告や自然界のモチーフから、アートな面のインスピレーションを得ている
輝かしい実績と確かな技術を持ちながら、とても謙虚にお話されていたワタナベさん。華やかなご活躍の裏には、日々の技術の鍛錬がありました。経営者として、またアーティストとして活躍されたい方は、ぜひ参考にされてみてはいかがでしょうか。