アイリストの気になる離職率とは?転職したいと感じるタイミングや転職におすすめの時期を紹介
数ある美容職種のなかでも、目の印象を大きく変えるアイリスト。美しさを引き出す仕事だからこそ、その裏にはさまざまな悩みを抱えやすく、転職を考える人も少なくありません。
今回はアイリストの離職率と転職を考えるタイミングを紹介します。転職におすすめの時期についても解説しているので、アイリストとして働く方はもちろん、アイリストを目指そうと検討中の方も、参考記事の一つとしてお役立てください。
なお、「アイリスト」はローヤル化研が商標登録しているため、許可なく「アイリスト」を名乗ることはできません。
アイリストの離職率は高い?
華やかな印象の高いアイリストですが、実は厚生労働省のデータによると、アイリストを含む生活関連サービス業の離職率は比較的高く、高卒・大卒いずれも約半数の人が3年以内に離職することが明らかになっています。
ただし、このデータは美容師・理容師なども含んだ数字であることから、アイリストの離職率が高いというわけではありません。また、離職後別のサロンで引き続きアイリストとして就労している人も含まれています。
引用元
厚生労働省:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します
厚生労働省:資料出所及び離職率の集計の考え方
美容師からアイリストへの転身
技術面の統一性がないことや、衛生面・技術面による目のトラブル報告が相次いだことから、2008年には、アイリストになるための資格として美容師免許取得が義務化されました。
これまでは資格がない人でも、美容学校やスクールに通うだけで目指せたアイリストでしたが、国家試験合格という高いハードルが設けられたことも要因となり、現在はアイリスト不足に陥っています。
資格のない人がアイリストを目指しにくくなった一方で、ある職種がアイリスト不足の受け皿になっています。それが美容師です。最近では、さまざまな理由で退職や転職した多くの美容師が、アイリストとしてジョブチェンジしており、アイリスト業界に新たな変化が起きています。
美容師からアイリストになるメリットとは
すでに美容師免許を持っている方にとって、アイリストは新たな転職先におすすめです。その理由は、デビューまでが早いことやスケジュールがたてやすいなど、7つのメリットがあるからです。具体的に見ていきましょう。
1. デビューまでが早い
美容師からアイリストに転職すると、お客様を施術するまでのデビューが極めて早いです。
というのも、美容師はアシスタントからスタートして、お客様の施術を担当するまでに数年かかることが一般的です。
しかし、アイリストは未経験からでも数カ月の研修期間でデビューできることが多く、転職後から比較的早くお客様の施術を任されるので、毎日大きなやりがいを感じやすいです。
2. 一日のスケジュールがたてやすい
アイリストに転職することで一日のスケジュールがたてやすいというメリットもあります。これはアイリストの施術時間が決まっていることが多く、予約管理がしやすいためです。
3. 立ちっぱなしによる肉体的負担がない
美容師と違って立ちっぱなしではないことから、肉体負担が少ないのもメリットの一つです。
美容師の場合、施術内容や予約状況によっては一日中立ちっぱなしになることも珍しくありません。そんな日々を続けてしまったことで、足の痛みや腰痛を慢性的に訴える方も多くいらっしゃいます。
その一方で、アイリストは座って施術することから、肉体的な負担はそこまでありません。お客様の顔に近づいて細かな作業を長時間続けることから、目と肩がこるという負担はありますが、長時間立ちっぱなしによる肉体的負担は軽減されます。
4. 手荒れの心配がない
アイリストは、美容師のように毎日シャンプーをしたりパーマやカラーリングなどの薬剤を使ったりする必要がないことから、手荒れの心配がないのもメリットです。
体質から手荒れがひどくなりやすい方にとっても、取り組みやすいのはうれしいポイントですよね。
5. ブランクがあっても再就職しやすい
美容師もアイリストも、日々学んだり経験を積んだりすることで技術は進化します。しかし、美容師の場合、ヘアトレンドの変化や新しい薬剤など、覚えることが多く心労を抱えやすい職種でもあります。
一方、アイラッシュで習得するべき技術は美容師に比べると比較的少なく、誰でもきちんと勉強しておけば覚えられるものばかりです。もちろんトレンドもありますが、サロンによって異なるものの、シングルラッシュのみの取り扱いであればすぐにでも復帰できます。
6.高収入を得やすい
美容師の場合、デビューまでに数年かかるケースが多いですが、アイリストは数カ月でデビューできます。そのため、働き始めてからすぐにインセンティブを稼げるので、美容師資格を活かしてできる仕事のなかでも高収入を得やすいといったメリットもあります。
7. 独立開業がしやすい
アイリストには、独立開業しやすいメリットもあります。美容室を開業するには、セット台やシャンプー台など、大がかりな設備が欠かせません。つまり、開業までにまとまった資金や時間が必要です。
一方、アイリストだと施術用ベッドやシーツ、必要な道具を用意するくらいなので、比較的低コストで独立開業できます。
アイリストが転職したいと思うのはどんなとき?
強い憧れからしっかりと勉強し、資格を取得して念願のアイリストになったものの、働くなかで転職を考える方もいらっしゃいます。「転職」と聞くとネガティブに感じる人もいますが、実は将来的なことを考えたうえで転職を選ぶ方も少なくありません。
ここでは、アイリストが転職を考えるタイミングを2つ紹介します。
1. サロンの雰囲気と仕事に慣れた6カ月目ごろ
アイリスト業界では、サロンの雰囲気や仕事に慣れた6カ月目ごろに転職を考える人が多いようです。これは、サロンの雰囲気が働く前にイメージしていたものと違っていたなど、現実と理想に剥離があったことが理由です。
アイリストに限らず、働いてみなければわからないことはどの職種にもあることから、転職を考える際は比較的多く見られる理由と言えるでしょう。
2. ステップアップを意識する2〜3年目ごろ
アイリストとして働き始め、自分にお客様が付くようになると、自然と自信がつくところから、向上心から転職を検討する人もいます。
具体的な時期としては働き始めから2〜3年目ごろで、理由としては次のステップに進みたいと考えたり、自分の技術に見合う待遇を受けられるところに転職したいと望んだりすることが挙げられます。
自分に合ったアイラッシュサロンの選び方
アイリストが転職する場合、できれば次は失敗せず、腰を据えて働きたいと考えるもの。そんなときは、自分に合ったアイラッシュサロンを探すのがおすすめです。とは言っても、どのように探せばいいか方法を知りたいですよね。
下記ページでは、アイリストによるサロン見学の必要性や質問すべきこと、注意点について解説しています。アイリストとして働きつつも転職を検討する方は、あわせて目を通してみてください。
アイリストがサロン見学でするべき質問とは?見学の方法や注意点、必要な事前準備も解説
サロン見学でチェックするべきこととは
アイリストがサロン見学でチェックするべきことは以下6つです。
・給与・待遇
・就業環境
・休みの取りやすさや日数
・ステップアップ制度の有無
・勤務時間の長さ
・サロンの規模など
サロン見学では、スタッフやお店の雰囲気・給与や福利厚生・勤務時間などのほか、ステップアップ制度や教育支援制度などをチェックし、自分の理想に近いかを確認し、ミスマッチを防ぎましょう。
サロン見学に関しての詳細は下記記事でも紹介していますので、ぜひあわせて確認してみてください。
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アイリストのサロン見学はココをチェックして! サロン見学で気をつけたいポイントは?
1年未満の転職はデメリットが大きい?転職に最適な時期とは
知識や技術面に自信がつき、転職を検討するとしても、入社から1年未満と短い場合、不利になるのではと不安に感じる方もいらっしゃいます。
そんなときは、転職に最適な時期を押さえ、適期にあわせて行動するのがおすすめです。具体的な理由や方法を見ていきましょう。
短期間の転職が不利になるとは限らない
先述したように、アイリストは国家資格である美容師免許の取得が必須になった2008年から、大きな人手不足を迎えています。
人手不足を埋めるにしても、企業としてはできれば即戦力となる豊富な知識と経験を持つアイリストを求めるもの。そのような理由から、短期間の転職であっても不利になるとは限らないので安心しましょう。
求人が増える時期がねらい目
人手不足を迎えているアイリストですが、転職するには、企業がアイリストを求める時期を狙うのがおすすめです。具体的には、新卒が辞めやすい時期と言われる5~6月や、退職者が出やすいボーナス後の12月末~1月にかけてです。
さまざまな理由から求人が増える時期があるので、このタイミングでの転職を狙うと、次のサロンを見つけやすくなります。
美容師×アイリストとしての活躍も可能!アイリストとしてさまざまな道を模索しよう
美容師免許取得が前提のアイリストは、トータルビューティーサロンや美容室など別の場所で働くなど、多様な働き方を選ぶことができます。美容師免許を取得しているなら、この資格を大いに活かし、自分にぴったりの働き方を見つけましょう。
なお、モアリジョブでは、美容師×アイリストとして活躍される福原明日香さんのインタビュー記事を公開しています。
- 私は出産を機に美容師を辞めていたため、マツエクスクールに通い、まずはアイラッシュサロンに勤めました。その後36歳のときに新しいヘアサロンに転職しました。その際オーナーがまつ毛施術ができる個人ブースを作ってくれたんです。パートのスタイリストですが、他のスタイリストのお客さまのまつ毛の施術は私が担当することもあり、売り上げがアップしました。それが私の強みになっていると思います。
引用元
美容師×アイリストゆえの丁寧なカウンセリングが人気・福原明日香さん
アイリストとしての働き方以外にも、美容師×アイリストなど、いくつかの職種を掛け持ちして働く方もいらっしゃいます。好きなことを仕事にしたい方や、もっと自分にできることを増やしたい方は、この機会に自分らしい働き方について考えてみると良いでしょう。