8年連続全国人気・売上1位!モチベーションはネガティブな気持ち「addict」代表・高石大輔さん

2022年に独立し東陽町にお店を構え、代表として的確な判断をくだしながらスタッフ教育親身に行う高石大輔さん。前編では、独立までの短い期間をネガティブを原動力にして乗り切ったことや生まれつきや年齢と共に変化するクセなどに悩みを持つ方の役に立ちたいという理由で縮毛矯正と髪質改善に特化したサロンを作ったこと、親身をキーワードにスタッフ教育を心がけていることなどを紹介しました。

後編では、高石さん個人がどのように技術を磨いているのかを伺います。さらに300店ある前職のアルテ・サロンホールディングス「Ash」で人気・売上1位を獲得した際の集客、SNSの活用法などもお話ししてくれました。

今回、お話を伺ったのは…
addict代表
高石大輔さん

2006年に東京ビューティーアート専門学校を卒業。「Ash」銀座店に就職しスタイリストとして17年活躍する。2022年に独立し、「addict」をオープン。縮毛矯正と髪質改善を得意としており、悩みを持つお客様から高い評価を受けている。

インスタグラム

経営者でありながらプレイヤー。理由はリスクヘッジとスタッフのため

経営者としてだけでなくプレイヤーとしても活躍している高石さん。プレイヤーで居続ける理由にはサロンやスタッフのことを考えた素敵なことが

――経営者でありながらプレイヤーで居続ける理由は?

気持ちの部分で言うと「美容師になったからには美容師をちゃんと続けたい」からです。ビジネス的な角度で言うと、リスクヘッジになるから。もし僕が美容師をやめて経営のみで、3店舗を運営している状態だとします。その場合、サロンの店長やスタッフが辞めてしまうと、運営に大きな穴が空いてしまうんですね。自分が美容師を辞めていてハサミを久しく持っていなかったら、その穴は完璧には塞げません。そのためスタッフがいつ独立してもいいように、辞めてもサロンの運営が傾かないように自分もプレイヤーを続けています。それからスタッフの気持ち的にも良いと思っています。

――スタッフの気持ちと言うと?

オーナーが現場で働かなくなった場合、スタッフのやる気も損なわれるのではと考えています。そもそも僕がプレイヤーを辞めてしまったら、技術などを直接スタッフに教えることができなくなるので、僕のもとで働く意味がなくなるような気もするんですよね。そういったスタッフの働きに影響するマイナスの要素をゼロにするためにも僕はプレイヤーで居続けなければならないと思っています。

――スタッフのことを本当によく考えていらっしゃいますね。

もちろんです。スタッフの人生を預かっているようなものなので。それでいうと、プレーヤーを続ける、スタッフと近い距離にいるのは教育的にも良くて、技術面で悩みを相談されたら直接技術を見せてアドバイスすることができるじゃないですか。僕の場合、オンラインサロンやセミナーによく参加するんですけど、そこで学んだものを直に教えることもできるんですよね。

ネガティブな感情でステップアップを目指す

トップではなくトップのひとつ下を目指すと語る高石さん。知的な策略が今に繋がっている

――ステップアップのために意識していることは何ですか。

業界のトップではなく、トップのひとつ下を目指して行動することを意識しています。最先端のトップを走るというのは、たくさんの人材と資金を要するんですよ。そのため表参道や銀座でトップのプレイヤーたちと戦うのではなく、オンラインサロンや業界誌などでトップの方々に習って、その技術を少し離れた場所で実践して活躍する。そのようにしてステップアップを目指しています。

――成長するためのモチベーションというのはどのように保っていますか。

独立を乗り越えた時と同じで、「やらなければ他に負けてしまう、食べていけなくなる」などのネガティブな感情がモチベーションにつながっていると思います。練習して技術を磨いていないと不安なんですよね。トップを目指していないといえ、一番下にはなりたくないので(笑)。

SNSのフォロワーは1万人以上!お客様は9割がSNSから

前職場時代にグループ300店の中で人気・売上1位を8年獲得したという高石さん。集客の方法はデジタルとアナログの両方で攻めていたそう

――前職ではグループ300店の中で人気・売上1位を獲得していますね。

そうですね。「Ash」が130店舗で、系列店を含めた会社全体では300店舗あったんです。その中で、売上が8年ほど連続で全国1位でした。

――当時の集客はどのように行っていたのですか。

集客の方法は今と同じで、予約サイトやInstagramで集客を主におこなっていました。さらにビラ配り、ポスティング、企業周りなどネットやSNS以外でも集客を行っていて、その部分がもしかしたら他のスタイリストと差がついたのかもしれません

――ポスティングなどは今もおこなっているのですか。

今はおこなっていませんが、「addict」のオープンの時にはビラ配り、ポスティングを行いました。それから近隣の企業を回り、東陽町にあるほとんどの会社約500社に営業に行ったと思います。実際、そこからご来店してくださったお客さまも多いです。

――Instagramのフォロワーが1.2万人ですが、SNSにおいて工夫していることはありますか。

2022年頃は毎日投稿していました。その時々のSNSのトレンドに合わせて、投稿頻度や内容を調整するようにしています。今は量よりも、質の高い投稿が求められる時代。そのため、最近は投稿頻度を減らして週2、3本フォロワーの方のためになる情報を発信することを心がけています。

またInstagramとTik Tok、YouTubeで発信を行っていますが、SNSそれぞれにイメージや特徴があるのでそれに合わせた投稿をするようにしています。たとえばInstagramではおしゃれな雰囲気を出す、tiktokではガチャガチャした演出・フォントを使うなどの工夫をしています。その成果か、お客さまの9割はSNSを見て来てくださる方です

――リピート率を上げるためにおこなっていることはありますか。

「addict」では最初の来店から2カ月以内に再来店してくださったお客さまの料金を50%オフにしています。新規のお客さまを安くするよりも既に来てくださった方を安くした方が効率的。最初に安くしてしまうと次からは定価になるため2回目、3回目と続いていく可能性が低くなってしまいます。そのため「addict」ではリピートしてくれるお客さまを安くしています

――最後に、高石さんの最終的な目標を教えてください。

自分の周りの人とスタッフの生活が豊かになってほしいです。そのために今回お話ししたようなスタッフの売上と教育の効率をよくしています。日本一になりたいとかは一切なくて、楽しく美容師を続けていきたいです。


高石さんが集客に成功した3つのポイント

1.発信するSNSごとの特徴をしっかり把握する

2.SNSに加えて足を使ったアナログな集客

3.お客さまの理想を叶えるためにオンラインサロンや業界誌で技術を磨く

お客さんだけでなくスタッフにも親身な対応を施し、美容師としても経営者としても活躍し続けている高石さん。お話を聞く中で、目標に対して何をやるべきかを見極め、それを実行に移せるモチベーションの高さが強みだと感じました。美容師として、今以上の活躍を目指したい方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

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Salon Data

addict
住所:東京都江東区東陽4-2-5 小林ビル3F
電話:03-6810-5581
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