培った継続力。学生時代に自信が持てるような経験をすることが大切「Repro」アシスタント・大村京奨さん
都内でも珍しい、くせ毛に特化した美容室「Repro(リプロ)」に2021年に入社し、現在アシスタントとして活躍している大村京奨(けいしょう)さん。今回は、これから美容師を目指す人が気になる、「美容学生の生活」や「採用試験」などについてインタビュー。
前編では、美容師を志した理由や、技術力を伸ばすために他人よりも朝早く登校し、練習を重ねていた学生時代について、お話を伺います。
今回、お話を伺ったのは…
「Repro」大村京奨さん
長崎県出身。高校生時代に自身が持つくせ毛の悩みに真摯に向き合ってくれた美容師に感銘を受けたことから美容師を志し、東京にある早稲田美容専門学校に入学。卒業後、2021年4月に「Repro」へ入社。現在はアシスタントとして、くせ毛に悩みを抱える多くのお客さまを助けられるよう日々、カットなどの練習に臨んでいる。
くせ毛の悩みに寄り添う美容師に憧れて。国家試験対策に取り組んだ学生時代
――美容師になりたいと思ったきっかけを教えてください。
くせ毛の悩みに寄り添ってくれた地元の美容師さんに憧れたからです。高校では校則が厳しく、スタイリング剤の使用も禁止で、男子は眉毛に髪がかからないようにと言われていました。僕はくせ毛なので、短く切ってしまうとオン眉のようなスタイルになってしまい周りの目が気になっていたんです。
プライベートでも、スタイリングにはいつも苦労していました。そんな時に、当時担当してくれていた美容師さんに相談したところ、真摯に向き合ってくださり、その姿勢に憧れを抱くようになりました。
――なぜ地元ではなく、東京の早稲田美容専門学校へ入学したのでしょうか
まず上京した理由は、東京の美容学校であればレベルの高い技術を学べ、都内のサロンへ入社しやすいのではないかと考えたからです。くわえて、都内サロンの方が比較的多くのお客さまを施術できて、笑顔にできるだろうとも思いました。
早稲田美容専門学校を選んだのは、学生時代にSNSで人気だった美容師の方が多く卒業していて、学校で学べる技術レベルへの安心感を抱いたからです。
───美容学生時代はどのような生活を?
僕はコロナ禍に学生生活を送っていたのですが、カリキュラムなどに影響はなかったので、卒業まで特別不安を抱くことなく、無事に過ごせました。これはひとえに学校側が丁寧な対応をしてくださったおかげなので、入学してよかったと感じています。
カリキュラム内容は、主に国家試験に向けてのものでした。月に2回、国家試験課題のカット技術とワインディングというパーマ技術のテストがあり、結果がランキング形式で公開されるので、少しでも上の順位に上がれるよう日々練習を重ねていました。
学年200位から10位以内に。練習毎に反省点を見つけ、効率よく技術力UP!
――ランキング上位を目指して具体的にどのような練習をしていましたか。
僕は不器用なタイプなので、他人と同じ練習量ではいけないと思ったんです。そのため、授業が始まる9時よりも早い、7時に毎朝登校し1時間半練習していました。
――練習の中で工夫していたことは?
時間は有限なので、効率よく技術を磨くように工夫していました。初めはただ数を重ねればいいと思っていたのですが、それだけでは成長に限界があると悟ったんです。それからは、練習の質も意識して1度の練習で必ず1つ以上の反省点を見つけるという意識を持って臨んでいました。見つけた反省点から改善法を考えて、次回の練習でなおすようにしていたんです。
その結果、学年全体400人のランキングで、はじめは200位代だった順位が最終的には10位以内に。2年間毎朝練習を継続した成果だと感じています。
───その経験は今に活きていると感じますか。
非常に感じています。美容師は、お客さまにより良いものを提供できるよう努力をし続けなければいけない、成長に終わりがない職業です。2年間、継続して物事に取り組んだという経験は美容師を目指すにあたっての強い自信となりました。それによって、採用試験やサロンワークの中で壁にぶつかることがあっても、モチベーションを落とさず試行錯誤して取り組むことができています。学生時代に自分の強み、自信になるような経験をしておくことは大切です。
「Repro」を選んだ理由は、自分の悩みを解消してくれたから
――「Repro」は第1志望だったのでしょうか。
はい、第1志望でした。美容学生は1年生の夏休みからサロンを探し始めることが多いのですが、僕が「Repro」を見つけたのは、2年生の6月。オーナーのSNSを見て、DMでサロンに質問をしたり、実際に足を運んだりした後に決めました。
――選んだ理由を詳しく教えてください。
僕の美容師としての理想像が、くせ毛に悩むお客さまを多く助けることなので「Repro」のくせ毛特化という形態に興味を持ちました。視察も兼ねて、実際に客として通うようになってから、それまで手放せなかったアイロンがなくても、くせを活かしてスタイリングができるようになるなど、悩みが解消されました。そこから、ここで働けばくせ毛の人を助けられる技術と場所を獲得できると思い、このサロンを選んだんです。
大村さんが学生時代に取り組んだこと3選
1.練習機会を増やすために授業開始時間よりも早く登校
2.練習のたびに反省点を1つ以上見つける
3.反省点から改善法を考え、次回の練習時になおす
後編では、大村さんの面接試験の様子や振り返ってみて感じた採用されやすくなるポイント、採用が決まってから取り組んでおくといいことなどを伺います。
Salon Data
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