ヘアメイクになる夢を見据えたSNS活用で就活を有利に!/美容インスタグラマー naoさん#1
SNSでの発信が当たり前になった美容業界。就職採用でSNSアカウントを聞くサロンも増え、SNSの活用が就職活動に与える影響も大きくなってきました。そこで本企画では、就活に効果的なSNSの活用法について、有識者へのインタビューを通して学んでいきます。
今回は、高校3年生からInstagramのメイクアカウントを稼働し始め、約2年でフォロワー数3万人弱の人気アカウントに成長させたnaoさんに、お話をお聞きしました。naoさんは美容学校2年生の春には内定を獲得し、4月からヘアメイク師として都内サロンに勤務することが決まっています。
前編では、美容学生時代のSNS活用についての体験談と、フォロワーが多いことで感じたメリットを教えていただきます。
お話を伺ったのは…
美容学生/美容インスタグラマー naoさん
高校3年生からメイクのHOWTOを主軸としたInstagramアカウントをスタートし、美容学校1年生でフォロワー数3万人弱を達成。初心者~中級者向けのメイクHOWTOやトレンドメイクの紹介など、10代~20代前半の女性から好評を集めている。2024年4月より株式会社カプラスに就職し、ヘアメイク師として活動予定。
ヘアメイクという夢の一歩としてSNSをスタート
――まずは学生時代からSNSに力を入れていた理由を教えてください。
Instagramを始めたのは、高校3年生の夏からです。当時から将来はヘアメイクになることを考えていたので、その一歩として主に中高生向けの簡単なメイクの投稿をしていました。
SNSを始めた当初は、アカウントを大きくしようという目的はなく、好きなメイクを発信したいという思いでスタートしたんです。でも私自身すごく負けず嫌いな性格で、閲覧数とかフォロワー数などが数字で見えることもあり、どんどん「フォロワーさんを増やしたい」という気持ちが出てきた結果、現在のアカウントのかたちになりました。
――フォロワーさんが増えたきっかけは?
高校3年生のとき、アイラインの引き方をリールで紹介したところ再生数が伸びて、そこから他の動画もどんどん再生数が上がるようになり、フォロワーさんも増えました。
フォロワー数が増えた理由は、ターゲットを絞った投稿をするようになったからだと思います。私のフォロワーさんは、10代~20代前半が多く、97%が女性です。だから投稿内容は、その世代に向けたものを作るように心がけていました。
デパコスよりプチプラコスメを使ったほうが参考になりやすいので、あえてお手ごろなコスメブランドを選んだり、難しいメイクよりも日常の悩みを解決できるような投稿にしたり。そうすることで、フォロワーさんの層を絞れるきっかけにもなったと思います。
――高校生のころと美容学生になってから、投稿内容に変化はありましたか?
以前は初心者向けのメイクの投稿が多かったんですが、今はもう少し難易度を上げて、コンセプトを絞ったメイクの投稿をすることが多くなりました。HOWTOの投稿メインだったところから、メイクルックの投稿をすることが増えたので、メイクのバリエーションも拡がったと思います。現在の投稿内容は、美容学校で習ったことや、SNSで流行っているメイクを研究して、自分なりのメイクに変えて発信することが多いです。
約1年半でフォロワー数3万人に!
就活にも活用できるアカウントに成長
――就活の時期と、当時のフォロワー数を教えてください。
美容学校1年生の3月から就活をスタートして、4月に内定をいただきました。受けたのは希望していた一社だけです。そのころのフォロワー数は、3万人弱だったと思います。
――就活で、SNSでの活動がメリットにつながった面はありますか?
私の場合、ヘアメイクを志すと同時に、SNSを活かせる仕事がしたいという気持ちがありました。志望したサロンはYouTubeチャンネルも運営していて、その配信を見て「ヘアメイクもSNSも頑張りたい」という自分の希望にぴったりだったので、「ここに入りたい」と思ったんです。
そういった想いを伝え、SNSアカウントを企業の方に見せたら、とても高い評価をいただけました。サロンのYouTubeチャンネルの知名度アップに、自分のInstagramが活用できると思ったので、そういったアピールができたのもよかったと思います。
それ以外にも、自分がどういう人間なのかという説明をするときに、SNSが名刺代わりになるので、すごく役立ちました。
充実したSNSアカウントは就活を有利にしてくれる
――ご自身の体験を踏まえ、美容学生がSNSを活用するメリットは?
一番大きなメリットは、就職活動で有利になるということだと思います。なかでも個人的に大きかったのが、「自分に自信が持てる」ことでした。
学生でも、今の高校生に伝えられることはあると思います。SNSを通して誰かに自分の好きなこと、得意なことを伝え、それが誰かの役に立ったり評価されたりすると、自分の自信につながっていきます。
やっぱり何かひとつでも自分に武器があると、就職活動のときにもアピールできますし、自信を持って自分のことを話せるきっかけにもなりますよね。SNSを活用すると、就職活動だけでなく、いろんな面で充実するんじゃないかと思います。
――フォロワーが増えたことで感じた良かったことを教えてください。
就活とはちょっと外れてしまうんですが…。私はDMなどで高校生から質問をもらうことも多くて、私もかなり長文で返事をしてしまったりするんです。そういったやりとりを通して誰かの役に立てているということが、すごく嬉しいんですよね。多くの人に頼られるのは知名度がないと難しいだろうし、頼られることで自分の自信にもつながっていると思います。
また、専門学生時代、学校のオープンキャンパスのスタッフをしていたら、フォロワーの高校生の子が来てくれたことがありました。「naoさんですよね」と声をかけてもらうという経験は、フォロワーが多くないとできないことだったと思います。これもすごく嬉しかったし、自信になりました。
これまでのアカウントは、就職後は集客にも活用していく予定です。そういった面でも、フォロワーさんとのつながりが活かせるんじゃないかと期待しています。
美容学生がSNSを活用するメリットまとめ
1.フォロワー数が増えると自分に自信が持てる
2.就活での名刺代わりになる
3.就職後は集客にも活用できる
次回後編では、美容学生におすすめのSNS活用法、活用する際のアドバイスをお聞きします。
取材・文:山本二季