歴10年の美容師からヘアメイクに転身。自身の得意なスタイルを活かして多くの人の支持を集める【lumirenaturelle(ルミエールナチュレ)・ヘアメイクアップアーティスト ayanoさん】#1
ブライダルをはじめとしたさまざまなシチュエーションのヘアメイクを行う、ヘアメイクアップアーティストのayanoさん。いまのお仕事で活躍し始める前は、美容師として約10年間にわたってサロンで勤務をしていたそう。
前編では、ayanoさんが美容師からヘアメイクアップアーティストに転身した道のりについて伺いました。
今回、お話を伺ったのは…
ヘアメイクアップアーティスト ayanoさん
名古屋の中日美容専門学校を卒業、美容師免許を取得。美容師として経験を積みながら、ヘアメイクアップアーティストとしても活動。2022年4月に名古屋から東京に拠点を移し、「lumirenaturelle(ルミエールナチュレ)」という屋号でブライダルヘアメイクアップアーティストとして独立。現在は各地の美容専門学校外部講師や美容室へのセミナー講師も務める。Instagramで、誰にでもできる簡単アレンジを発信し、Instagramフォロワー4.3万人に。Atre(アトレ)というアクセサリーブランドも手がける。
ayano’S PROFILE
- お名前
- ayano
- 出身地
- 愛知県
- 年齢
- 33歳
- 出身学校
- 中日美容専門学校
- プライベートの過ごし方
- 子どもと一緒にお出掛け
- 趣味・ハマっていること
- 花瓶集め、素敵なお花屋さんに行くこと
ブライダルのヘアメイク志望から、サロン勤務の美容師へ
――ayanoさんが、ヘアメイクアップアーティストを志したきっかけを教えてください。
昔から人の髪の毛に触れて、セットするのが好きだったのがきっかけです。高校生のころは文化祭や体育祭などのイベントのたびに、友達にヘアアレンジをしていました。私がアレンジを施すと友達に喜んでもらえることがうれしくて、いつしかヘアメイクアップアーティストになり、ブライダルに携わりたいと思うようになりました。
――その後どのようにヘアメイクを学びましたか?
高校卒業後、専門学校に進学し技術を学びました。2年次にはブライダルコース・美容師コース・メイクコースのなかから専攻を選べる学校だったので、私はブライダルのコースを選びました。
――専門学校卒業後、10年ほど美容師として活躍されていたayanoさん。ヘアメイクアップアーティストではなく、まず美容師の道に進まれた理由を教えてください。
正直、進路はとても悩みましたね。ただ専門学校でカットの練習をたくさんしたこと、美容師になってもヘアメイクの仕事はできるチャンスがあることから、まずは美容師としてサロンに就職することを決めたんです。「もし本当にヘアメイクアップアーティストを目指したければ、美容師としての仕事を自分の中でやりきってから転身しよう」と心に決めていました。
ヘアメイクとしての活動にも活かされた美容師経験
――美容師になる前と、なった後でギャップは感じましたか?
私が美容師になった10年ほど前は、深夜まで自主練習を重ねたり、休日も社内イベントが催されたりする機会が多く、「外からは見えない、隠れた努力が必要なんだな」とギャップを感じましたね。
もちろん体力的に大変なことはありましたが、周りに尊敬できる人がたくさんいたので辞めたいと思ったことはなかったです。
コツコツと練習を重ねるほど自分のスキルが伸びていく体感があり、それに伴って売上も上がっていったので、努力は必ず自分に返ってくるという学びがありましたね。
――美容室で働きながら、どのようにヘアメイクの技術を高めていきましたか?
教育体制がとてもしっかりしたサロンだったので、先輩からメイクなどを教えてもらうことができました。また先輩と一緒に作品撮りをしたり、サロン主催のイベントやショーでヘアメイクをしたりする機会も多く、今考えてもとてもありがたい環境でした。
作品撮りのタイミングでテレビ局の方と繋がりができて、深夜番組のヘアアレンジ特集に出演させていただいたこともありましたね。
――美容師からヘアメイクアップアーティストに転身するまでの経緯をお聞かせください。
「先々のビジョンはしっかり決めたほうがいい」 と言われると思うんですが、私は「先のことはあまりわからない」と思ってしまうタイプなんです。そのため、「◯年目になったら転身しよう!」などということは考えていませんでした。
美容師歴8年目くらいのタイミングで結婚をすることになったことを機に、自分のワークライフバランスを考えはじめ、ヘアメイクアップアーティストとして独立することが頭をよぎるようになりました。
ただ、仕事に対して中途半端に向き合うことはしたくなかったので、売上目標を達成して、お客様にたくさん指名をいただけるようになってから次の道を考えようと決めて、サロンで10年ほど勤務しました。
――美容師からヘアメイクアップアーティストに転身したメリットを教えてください。
美容師の知識が活きる場面が多く、「美容師をやっていてよかった」と思うことは多いです。
たとえば、カウンセリングは美容師として重視するポイントと、ヘアメイクアップアーティストとして重視するポイントはほぼ一緒なんです。顔の形、頭の形、骨格、お客様の悩みなどお聞きするべきことは同じなので、過去のカウンセリング経験が活きていると感じますね。
ブライダルのヘアメイクをする際には「こんなアレンジをしてほしいのですが、ベースの髪はどんなふうにしておいたらいいですか?」という質問をよく受けます。「カラーはこんな色をオーダーするといいですよ」「カットはこの部分を少し残して、長めにしておくといいと思います」と、ヘアのアドバイスできるのも、美容師としての経験があるからこそだと思います。
ヘアアレンジの発信でSNSフォロワー4.2万人!
――ヘアメイクアップアーティストとして企業に就職する選択肢もあったと思いますが、独立を選んだ理由を教えてください。
サロン在籍時からSNSの投稿をがんばって集客していたので、独立後もSNSを活用することで集客につながるかもしれないと思い、独立に踏み切りました。
――ayanoさんは今、Instagramのフォロワーが4.2万人いらっしゃいますよね。影響力をアップするためにどんなことをしてきましたか?
サロン在籍中から個人集客のために、毎日コツコツ1日1投稿を続けました。最初からヘアアレンジに絞った投稿をしていたのは、私が飽き性なのが理由です(笑)。「大好きなヘアアレンジであれば毎日投稿も続けられるだろう」という理由で、ヘアアレンジに特化した投稿を始めました。
とくに私が得意なボブヘアのアレンジを投稿し始めてからは、フォロワーがぐんぐんと伸びていきました。夜遅く帰宅してから動画を編集してアップするのは大変でしたが、続けてよかったと思っています。
今はアレンジの他にもプライベートについても投稿をして、フォロワーさんに私自身を知ってもらい、ブランデイングにつなげられればと思っています。
――今の集客はどのように行っていますか。
SNSからの集客がメインです。パートナーの仕事の都合で上京が決まり、名古屋のサロンのお客様に来店していただくことは難しくなりました。しかしInstagramを見てくださる方からありがたいことに依頼をいただいています。
一度ヘアメイクの依頼をくださった方からのリピートもあるので、その点もとてもありがたく感じていますね。
美容師としての経験を重ね、ヘアメイクアップアーティストとして独立する決心を固めたayanoさん。後編では、お仕事をするうえで心がけていることや、今後新たに取り組みたいことについてお聞きします。