一次面接で採用が決まる人の特徴は「コミュニケーション」能力が高くてありのままの気持ちが話せる人【sand Ginza 河野涼さん】#3
美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!
「誰もが笑顔になれる場所」をテーマに、多くのお客様を幸せに導くサロン「sand」。前回に引き続き、スタイリストとして活躍しながら、採用を担当しているsand Ginza所属の河野涼さんにお話を伺います。
第3回目は、面接について。一次面接で合否が決まるケースが多いsandにおいて、一次面接で採用を勝ち取る秘訣、二次面接が行われた場合に求められていることについてお聞きします。
お話を伺ったのは…
sand Ginza 河野涼さん
前職を経て、2019年にsandに入社。前職でリクルートを担当していたことから2年前に採用担当に就任。会社説明会や外部で行われる就職イベントに精力的に参加し、sandの認知度&募集人数アップに励んでいる。
合否はほぼ一次面接で決定! フランクにコミュニケーションが取りたい
――合格までのフローをお聞かせください。
基本的には、一次面接で合否がほぼ決定します。#1でも話しましたが、決定打に欠ける場合には二次面接に進んでもらうことがあります。
――二次試験については後ほど。
まずはー次面接の概要について教えてください。
どちらも集団で行います。だいたい面接官3名に学生が4,5人ほど。面接はそのときどきで対応可能な幹部の人間が行います。
形式はオンラインと対面から選択が可能です。ほとんどの方が対面を選択していますが、遠方に住んでいるなどの理由でオンラインを希望する方もいます。
面接の雰囲気としては、大体50分の時間をかけてディスカッションをするイメージです。
――コミュニケーションを重視しているのですね。
そうですね。学生の多くはかなり緊張している状態でいらっしゃいます。少しでも笑いがあり、話しやすい場を作るように意識しています。
面接は本来の姿が見られることが理想。ありのままを伝えにきてほしい
――会話の中で見ているところは?
どういう人なのか、その人の人間性が見たいと思っているので、ありのままの気持ちを話しているのか、チェックしています。
――と言いますと?
面接時に改めて、志望動機や自己PRについて話すと思うのですが、そのときに履歴書通りだったり、ロボットのように話していたりしていないかなど。準備は大事でも、あまりにガチガチに固めて来られると…。日常生活の中で、咄嗟に出ない反応はマイナスになりかねません。
こちらとしても本来の素の姿を見られると嬉しいので、かしこまらずにフランクに話をしたいと思っています。
――ほかに、気をつけておくと評価が上がるポイントは何でしょう。
愛嬌があって明るい人は惹きつけられますね。礼儀正しさも大切です。
細かいところでいうと、服装は普段着ではないことが前提として、似合っていればOKです。あまりいないとは思いますが、髪の毛がバサバサだったり、パッと見で美しくないセットはNGかなと。最低限の身だしなみには注意してほしいところです。
――必ず聞く質問は?
挫折した経験について聞いています。
まずは挫折を味わったことがあるのか、あるならどうやって乗り越えて克服したのか。問題が起こったときの立ち直り方や乗り切る方法を知っているのと知らないのとでは、仕事に取り組む姿勢が変わってくると思うんです。
いざ入社したあとは、大変と感じることが多くあります。そのときの「がんばれる・がんばれないライン」は人それぞれだと思うので、ヒアリングしておくようにしています。
サロンワークではコミュニケーション力を重要視
――二次試験について伺います。
受ける人と受けない人がいる理由は?
一次面接で聞き損ねたことがあったり、追加で確認したいことがあったり。あとは、学生側があまりにも緊張しすぎて本来の実力が発揮できていないと感じたときは、二次面接をお願いしています。
――二次試験の概要をお聞かせください。
今年度はサロンワークを実施しましたが、以前には普通に面接を行うパターンもありました。
来年度もサロンワークを実施するかは未定です。二次試験の実施の有無は、前年度の採用した学生の傾向を見て決めているところもあって。それによって、内容もまた変わっていくと思います。
――今年度行ったサロンワークの概要をお聞かせください。
1日で午前と午後の部に分けて、2店舗を回ってもらうスケジュール。流れとしては、営業開始前に集合していただき、オープン準備から参加してもらっています。僕らスタイリストのサポートをしながら、接客をお願いしています。
――見ているところは?
今年度の場合で言うと、二次試験は一次面接でおおむね合格ラインに到達している人たちなので、そこまでシビアに見てはいませんでしたが…強いて言うなら、周囲との連携やコミュニケーション力かは一緒に働いていく仲間として、最終的にチェックしているところですね。
採用される面接時のポイント
1.ありのままの気持ちを伝えられる
2.普段と変わらないコミュニケーションができる
3.過去の挫折経験に対する克服方法を知っている
取材・文/東 菜々