スタイリストからオーナーまでやりたいことを叶える。安心してキャリア形成できる環境「トシックスホールディングス」登坂さおりさん
日本の美容業界を支える企業の魅力を紹介する本企画。今回登場いただくのは、業務委託型の美容室をはじめ、マッサージ店、フォトスタジオなどを運営する株式会社トシックスホールディングスです。2006年の創業以来、お客様満足度を大切にしながら着実に成長を遂げ、美容室は全国各地に34店舗展開しています。
そんな「トシックスホールディングス」で副社長(COO最高執行責任者)を務める登坂さおりさんにお話をお聞きしました。
前編では、企業の成り立ちや企業理念、働きやすい環境づくりの取り組みなどについて伺いました。
後編では、副社長でありながらサロンワークも行う登坂さんに入社した理由や現場のお仕事のやりがい、研修内容などについて伺います。面貸しで場所を借りて働けるサロンを探していたという登坂さん。清潔感と設備の充実、そして社長自らが業務を手伝う様子を見て、入社を決意したといいます。
今回、お話を伺ったのは…
「トシックスホールディングス」副社長
登坂さおりさん
日本美容専門学校を卒業後、都内美容室で美容師人生をスタート。その後、2006年に「トシックスホールディングス」に入社。2011年にコンセプト決定など企画から手がけた「Ange」ブランド1号店「Ange hair」をオープンすると同時に店長就任。2014年には取締役副社長に就任し、現在まで副社長の仕事とサロンワークを両立している。
面貸しからスタート。受付を手伝う社長の姿に惹かれて

サロン見学に行ったとき、社長夫妻が受付を手伝っていたという登坂さん
――登坂さんが「トシックスホールディングス」に入社した理由は何ですか。
理由はいくつかありますが、清潔感があったからです。私は面貸しという場所を借りて働けるサロンを探していたのですが、当時はあまりなくて。見つけたとしても見学に行ってみると、床に髪の毛が散乱していたりと、掃除が行き届いていないところが多かったんです。そんななか「トシックスホールディングス」が運営するサロンに行ったところ清潔感があって、ここなら顧客に満足してもらえると思い、応募を決めました。
――ほかにはどんなところに惹かれましたか?
薬剤や機器などの商材が豊富に揃っていたところですね。面貸しの場合、設備が充実していないと機材の取り合いが発生してしまい、お客様を待たせてしまうといったトラブルが起こりやすいんです。当時、流行していたデジタルパーマの最新機材なども複数完備されていました。
――清潔感と設備の充実ですね。
はい。あとは、社長を含めたスタッフの皆さんが個性的で楽しそうだと感じたのも応募を決めた理由のひとつです。サロン見学に行ったときに社長夫妻が受付の仕事を手伝っていて。社員、スタッフが立場関係なく支え合ってサロンを運営している様子が温かったんですよね。
――実際に入社してみてどんなことを感じましたか?
入社前に思っていた通り、楽しく働ける環境だと感じました。社員旅行で北海道に行ったり、食事をしたりと、弊社には業務委託では珍しくスタッフ同士の交流が密にあります。いい関係性を構築できているのは、ここまでお話しした社長の思いやりや楽しい性格が大きく影響していると思います。
カリキュラムが進むと昇給!モチベーションを大切にした新人育成

成長を実感してもらうため、カリキュラムの進行具合に合わせた昇給制度があるという
――研修カリキュラムを教えてください。
デビューまでのカリキュラムとしては、弊社既存のスケジュールに沿って、まず受付やクロスかけといったサロンワークの基本からスタート。その後、シャンプーやカラー、ブローなどの技術を学んでいきます。分野ごとにテストがあり、クリアすると次のカリキュラムに進めるという形で、およそ2年でデビューが目指せるようになっているんです。
弊社は、アシスタントが社員で、スタイリストが業務委託という雇用形態になっています。はじめから歩合制ではないのでスキルアップに集中でき、集客が安定してきたころに業務委託になれるので安心してキャリアを積むことができるんです。
――アシスタントがモチベーションを保つための取り組みはありますか?
まず、カリキュラムの進行具合による昇給制度があります。新人時代は美容師としての基礎を覚える時期ですが、覚えることが多く、体力的にも精神的にも辛いこともあると思います。達成感と成長を実感してもらうことで、少しでもモチベーションにつながればと考え採用しています。
――成長実感は大切ですよね。
あとは、アシスタント時代の技術練習はすべて業務時間内で行なっています。今でこそ少なくなってきていますが、昔の美容業界では、営業終了後から終電間際まで練習ということが当たり前でした。業務時間内に収めることによって、仕事終わりに友人と遊びに行ったり、趣味を楽しんだりとプライベートを充実させることができます。ワークライフバランスを保つことでモチベーション、そして仕事の質が高くなると考えているんです。
人生100年時代。美容師が起業できる環境を作りたい

登坂さんが企画から手がけた「Ange」ブランド1号店の「Ange hair」
――副社長を務められていますが、キャリアアップのために取り組んでいたことはありましたか?
それがないんです。副社長に就任した経緯としては、入社から数年経ったときにオーナーから「新たな店舗を任せたい」とオファーをいただいて。コンセプト決定やサロン名など企画から考えて、「Ange」ブランドの1号店「Ange hair」をオープンさせたんです。その経営が毎年数店舗展開できるほど波に乗ったタイミングで、オーナーに独立の相談をしたところ、「登坂さんは数店舗のオーナーになることで満足できるの?」と言われて。そこで、マネジメントやサロンワークが好きだと改めて思い、独立ではなく役員という道を選んだんです。
――「Ange」とはどのようなブランドですか。
「Ange」は2011年に生まれたブランドで、ヘッドスパなどの頭皮や髪のケア、オーガニックにこだわった女性目線のサロンです。ちなみに2018年には、「Ange」のやり方のいいとこどりをした「GLOW」ブランドも生まれています。いずれも自分自身が行きたい、働きたいと思えることを大切にしてコンセプトなどを決めました。
――副社長の仕事とサロンワークを両立しているそうですが、役員でありながら続けている理由は何ですか?
理由はたくさんありますが、一番は美容師の仕事が好きだからです。お客様1人ひとりと向き合ってサービスを提供したり、スタッフとコミュニケーションをとったり、すべてが楽しいんですよね。あと、商材や機材のトレンドなど現場で働いているからこそ気づけることがあるので、役員として活躍するためにも続けています。
――業界をこのように変えていきたいという思いはありますか?
人生100年時代といわれる今の世の中では、長く働けることが大切だと思います。ただ、美容師の仕事は体力を使うので、誰もが高齢になっても働ける仕事とはいえません。ウェブ上で店を持つなど働き方の自由化も進んでいるので、美容師が起業できる環境をまずは社内から整えていきたいと思っています。
――素敵です。最後に、「トシックスホールディングス」を目指す人へのメッセージをお願いします。
繰り返しになりますが、弊社には意見が通りやすい環境があるので、やりたいことを叶えやすいと思います。スタイリストはもちろん、役員やオーナーなどさまざまな働き方を目指せるので、志の高い仲間が多く、切磋琢磨しながら成長できます。気になった方はぜひサロン見学からでも気軽に応募していただけるとうれしいです。お待ちしています!
登坂さんのお話から、業務委託でありながらスタッフ1人ひとりの美容師人生を考える温かい環境と文化があると感じました。チームプレーと成長を大切にする「トシックスホールディングス」のさらなる展開が気になりますね。