鍼灸師として美しく輝く!吉田小百合さんが創る鍼灸サロンのかたちとは #2

鍼灸師として美しく輝く!吉田小百合さんが創る鍼灸サロンのかたちとは #2

「鍼灸院」。モアリジョブの読者の方の中には、鍼灸師を目指す方も多いと思いますが、そうでないみなさま、「正直、鍼灸院って美容業界とは違うジャンルだよね」って思ってません?
確かに、一般的な鍼灸院というと、カーテンで区切られた狭い空間で肩こりや腰痛に悩む人々が順番に施術してもらう、そんなイメージでしょうか? でも、最近は少し違うんです。吉祥寺で“美の力”にこだわる「鍼灸Salon Lilium」を営む吉田小百合さんに、インタビューしました。この#2では、鍼灸師、サロン開業への道のりを中心に伺います。

鍼灸との出会いは、出産のとき

鍼灸Salon Lilium

吉祥寺で、エステサロンのような上品で落ち着いた雰囲気の鍼灸サロンを経営している吉田小百合さん。実は3人のお子さんのお母さんでもあります。

「鍼灸を知ったのは、3人目の出産の時なんです。長男の時には生死をさまようほどの難産、次男の時には痛みで眠ることもできないほどでした。そのことを助産院で伝えると、恐怖心を抑えるからとレメディー※という錠剤をもらったんですね。そうしたら、なんと陣痛中にも関わらず眠ってしまったんです。すごくびっくりしました」

この時、初めて自然治癒力をあげるホメオパシーという言葉を知った小百合さんに、続けて衝撃の体験が。

「出産二日目のことです。その助産院は様々なものを取り入れていて、その中に鍼灸もあったので、どんなものだろうと受けることにしたんです。そうしたら、産後の体のきつさが嘘のように楽になったんです」

さらに驚いたのは、赤ちゃんへの効果。鍼灸師さんは、生まれたばかりの赤ちゃんに触れると「お腹が溜まってるわね」と言って、刺さないタイプの鍼でさっと赤ちゃんの体をさすったのだとか。すると、
「まだ出ていなかった胎便(生まれて初めてのウンチ)が出て、そのあと5回もウンチが出たんです。赤ちゃんも元気になりました」

※ レメディとは……漢方薬やハーブ療法のように、植物、好物といった自然界に存在する物質を高度に希釈した液体を染み込ませた砂糖の玉。ホメオパシーの両方で用いられる。

ホメオパシー、そして鍼灸へ

吉田さん

「当時、難産で生まれた長男は幼稚園生。体が弱くて、薬に頼りきりの状態でした。次男もアトピーの症状が出始めていたんです。そこで、私が体験したレメディを息子たちにも与えたところ、二人ともどんどん元気になっていって、病気しらずの子どもになったんです」

「今でこそ、軽い怪我や病気なら自然に体が治っていくし、その過程を経験することで、子どもは元気に育つことを知っていますが、当時は、ちょっとした風邪でもすぐに病院に行って薬をもらうのが当たり前だと思っていたんです。周囲にも同じように弱くて、すぐ病院に行く子が多かったですし。でも、ホメオパシーとの出会いで、それが間違いだと気付きました。病院はもちろん大事です。でも、自分の子どもを強く、病院に行かなくてもいいようにしてあげたい、周囲に元気な子どもを増やしたい、さらには、お母さんの体作りから関わっていきたいと強く思うようになったんです」

そこで小百合さん、ホメオパシーの学校へ。4年間の学びの中で、東洋医学にも触れるうちに出産時の鍼灸の感動を思い出し、「もっと体のことを深く知りたい」と、今度は鍼灸の勉強を始め、3年後に無事に国家資格を取得することができたのだそうです。

学生だからできることを最大限利用して

鍼灸Salon Lilium

専業主婦からの一念発起、しかも3人の子どもを抱えて7年間も勉強することは、簡単とは思えません。
でも、小百合さんが通っていた鍼灸専門学校には、基礎の授業の他に、美容鍼灸やスポーツ鍼灸、婦人科鍼灸などの選択科目や、臨床実習があり、小百合さんはその全てを取り、勉強会にも参加したのだとか。

「だって、どれもすごく興味があったし、勉強は楽しくて、楽しくて。失敗も、知らないことも、学生だから許される特別な期間でしたから、目一杯、活用しなくってはと思っていました。少林拳法部も入ったんですよ。“気”を感じたり、間合い、相手と呼吸を合わせる感じがわかって、今も役に立っています」

同級生の中には、まだ高校や大学を出たばかりの若い人も多かったそう。

「みんな、鍼灸師になりたい、国家資格を取りたいと目的がはっきりしていますから、熱心でしたし、お互いに良い刺激になりました。もちろん、明確な目標がないままに入学したために、辞めてしまう子もいないわけではありませんでしたが……」

美容師と同じく、国家資格を取得すると同時に開業できる権利を持つのが鍼灸師。小百合さんは、卒業後はなるべく早く開業しようと、決心していたのだそうです。

「若かったら、どこかに就職してゆっくり社会経験を積んで、何社か何店舗か比べて自分の合うイメージを、なんて考えたかもしれません、でも、もう3児の母ですから。7年も勉強させてもらって、悠長なことは言ってられませんでした。幸い、学校は経験をたくさん積ませていただける環境でしたから、即戦力としてすぐ働けるように準備しながら、経営の勉強会にも出て、開業を目指しました」

自分の理想のサロンを

吉田さん

卒業し、国家資格も取得した小百合さん、なんと鍼灸専門学校から、実技アシスタントのお話をいただいたそうです。

「後輩に教えるのも楽しいので、ありがたくお引き受けしました。3年生を受け持ったのですが、みんな熱意があって、迷いや悩みも理解できるし、自分にとっても勉強になります。今年、初めて1年生を担当させていただいたのですが、さらにピュアで、情熱いっぱいで、こちらも元気になるんです」

と、後進の指導にも積極的ながら、開業も着々と進めていた小百合さん。
理想の場所を見つけると、不動産屋に交渉、金融機関から融資を取り付け、保健所の許可をもらってと、あっという間に開業に漕ぎ着けたのだそうです。

「開業資金は全額借金! 無謀かもしれませんよね。でも、いつかお金がたまったら、なんて言ってたらいつになってもできないと思ったんです。それに、前もって行政の方に相談しながら、サポートしていただいたので、無茶なスケジュールもいろんな方に助けていただけました。やっぱり人とのご縁が大切ですね」

広がる鍼灸師の可能性

吉田さん

ちなみに「鍼灸Salon Lilium」は、保険が使えない自由診療のサロンです。保険が使えた方がいっぱいお客さんが来るのではないかと聞いたところ、
「鍼灸院で保険を使うと、肩なら肩だけ、腰なら腰しか治療しちゃいけないんです。私がやりたいのは、その人全てを見るトータルな治療。メンタルも含めてその人が少しでもよくなるお手伝いをしたいので、保険は全く考えていませんでした」

そして出来上がったのが、#1で紹介しているサロン。
でも、開業は自分の夢であって、だれもが開業した方がいいというわけではないとも言います。

「私の場合は、こういうサロンという目的がはっきりしていて、他にはなかったので自分でやるしかなかったんです。でも、鍼灸師は今、スポーツ、介護、マタニティ、美容と様々な場で可能性が広がっています。お勤めでも開業でも、自分がやりたい方法を見つけるといいですよね」

鍼灸って、そんなにいろんな道があったんですね。これから鍼灸師を目指す人は迷いそう。

「迷いますよね。私もとても迷いましたよ。でも、鍼灸で元気な人を増やしたいという気持ちはみな同じ。そんな時は、基本に戻るといいですよ。基礎はいくらやってもやりすぎることになりません。どんどん勉強して、お勤めでも開業でも、幸せな鍼を多くの人に打っていって欲しいですね」

最後に、鍼灸師を目指す人に先生目線で一言お願いします、
「鍼灸師にとって大切なのは、相手への配慮だと思います。知識を増やしたり、技術を磨いていく事は当たり前の事ですよね。それ以外のタオルの掛け方、体への触れ方、話しかけ方なども、独りよがりにならなようにしてほしいです。リラックスして、鍼灸を心地よいものとも感じていただけるような、気を配れる鍼灸師になっていただきたいですね」

そんな小百合さんの夢は「癒しのテーマパークを作ること」!鍼灸という基本を大切にしながら、鍼とお灸だけではない、そんな新しい形を広げています。

写真・文/橋本弥司子(あどわいず)

Profile

吉田さん

吉田小百合さん

鍼灸師 /鍼灸Salon Lilium院長
東京都出身。第三子の出産時に代替医療のホメオパシーと鍼灸に出会い、計7年間の学びののち国家資格を取得。吉祥寺にサロンを開設する。優しい鍼を基本に、美と健康と心のトータルケアを提供する一方、日本医学柔道整鍼灸専門学校で後進の指導にも当たっている。

   

Salon Data

鍼灸Salon Lilium

吉祥寺/鍼灸Salon Lilium

営業時間 9:30 ~ 18:30(予約制)
0422-77-3499
http://salon-lilium.com
催眠鍼灸のサイト
http://www.saiminhari.com

Information

催眠鍼灸のサイト
http://www.saiminhari.com

学校法人 日本医学柔整鍼灸専門学校
http://www.jusei-sinkyu.com
03-3208-7741

※11/12 開業応援セミナー「自己資金0で鍼灸院を開業する方法」開催
お問い合わせはinfo@salon-lilium.comまで

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