ハイブランドサロンの真価は、人材と攻めの姿勢から生まれる『MINX銀座中央通り店』
業界をけん引し、すべてにおいてトップレベルのクオリティを提供し続ける『MINX』。なかでも人材育成に力を入れ、意欲があればどんどん活躍する場を与え、スタッフの高いモチベーション維持を可能にしているそうです。後編では『MINX』のブランドを守り続けてきた、人材と攻めの姿勢について、取締役の大山幸也さんに伺います。
意欲さえあれば、アシスタントでも活躍できる場を提供
――『MINX』に入社を希望する方は多いと思うのですが、求められている人物像とはどんな人でしょうか?
「持っていてほしいのは、素直さと個性ですね。一見、相反する要素のようですが、このふたつがあればいいと思っています。まずはわからないことは従ってみようという気持ちを持っていてほしいですが、ずっとそのままでも困ってしまうんですよね。自分の色という武器がないと、数いる美容師のなかで選んでもらうことができないんです」
――今、盛んに働き方改革を叫ばれる時代になりましたが、『MINX』ではどのような取り組みをされてますでしょうか?
「完全週休2日制ですし、残業手当も出ますし、有給もしっかりあるので、働きすぎている感じはないですね。アシスタントでも最長8連休までとれますし、トップスタイリスト以上だと12連休とれますので、休みの部分は充実していると思います」
――『MINX』で働いている方は意欲的に技術習得に励んでいる方が多いように見えるのですが、モチベーションアップのために取り組まれていることはありますか?
「そうですね、僕から見ても意識やモチベーションの高いスタッフが多い方だとは思います。取り組んでいることといえば、トップの人間や上司がスタッフ1人ひとりが持つ最終的な理想像、なりたい自分の姿を、コミュニケーションをとって導いてあげるということです。あとは技術習得に関していえば、技術を習得することができれば職業人として美容師をずっと続けていくことができると思うんですよね。とくに20代くらいだと、先のイメージがなかなか湧きづらいじゃないですか。一生美容師として働いていけるような技術力を教えるというのが我々の考え方なので、そういう意味では自然と“今やったほうがいい”という気持ちになり、モチベーションアップにつながっていると思います」
――スタッフの方の個性を引き出すために工夫していることはありますか?
「ヘアショーがあったり外部の仕事がいろいろとあるんですが、やる気や意欲の高い人がいればどんどん、アシスタントでもスタイリストでも、関わっていくことができるんですね。何年目じゃなければいけないとか、売上がこれくらいなければいけないとか、そういうことは一切なく、壁がないんです。なのでアシスタントでもそういった外部の活動に携わっている人が多いんですね。引き出してあげるというよりは、場を与えてあげて、そのなかで育っていく感じでしょうか。サロンワークでは試験があり、それをクリアしないと現場には立てないという段階はあるんですが、ヘアショーのメイクや衣装などはアシスタントのほうが多いかもしれないですね」
マイナーチェンジを繰り返し、常に攻めの姿勢で前進し続ける
――それぞれの店舗にコンセプトは設けていますか?
「以前はそれぞれの店舗でコンセプトを設けていたんですが、今はビジュアルイメージを統一しています。銀座中央通り店はコンサバ路線で大人きれいというようなイメージでしたが、今は一新して。店舗展開が銀座、青山、原宿という東京でいうと中心部分なので、それを細分化することよりも大きなひとつのビジュアルイメージを、サロン全体のイメージとして打ち出していくことで、『MINX』全体の集客や、入社希望の方を増やしていくという戦略ですね」
――『MINX』は長い間業界の最前線を走ってきたと思うのですが、その理由はどんなところにあると思いますか?
「うちのお店はわりと小さな変化が多いんです。カリスマ美容師がブームになっていた時代がありましたが、そのままの路線で進む美容室も多いなか、小さな変化を起こしてきたことがその理由かなと思っています。教育システムを新しくしたり、プレスの方が入ってきて変わったこともありますし、あとはお客さまに対する打ち出しのターゲットを変えてみたりとか、スタイリストデビューのための教育を変えたりですとか。とくに今の会長、社長が時代を見る目があり、先を見据えつつ、マイナーチェンジを恐れずにやってきたことが大きいと思っています」
――美容師を目指す方にメッセージをお願いできますでしょうか。
「美容の仕事は一生終わることのない、追求し続けなければいけない仕事なので、一生やる価値のある仕事だと思うんです。そのためには最初に働く環境がすごく大事だと思っていて。自分の感覚にあって、将来のイメージがつかめるような場所に行くことが大切だと思います。とくに見学に行ったり、自分がお客として美容室に行ってみたりすることで、どんな美容室なのか、人が大切だと思うのでどんな人がいるのか、そういうものを身をもって体験したほうがいいと思います。そうすることで、こんなはずじゃなかったということも少なくなると思うので」
――長く美容師を続けても、一生やる価値のある仕事だという思いは変わらないですか?
「そうですね、死ぬまでやるつもりですので。美容師を辞めようと思ったことは一度もないですし、サロンを移ろうと思ったこともほとんどないですね。長く勤めてきて節目節目では独立を考えたことはあるのですが、それは本当に独立したいという思いではなくて、婚期だから結婚したいというような(笑)、30歳前後で美容師は独立するものという流れに乗った気持ちだったなと思うんです。最近はキャリアのある人も美容室に残る傾向がありますし、 うちの会長、社長は一生美容師を続けられる環境を考えてくれているので、同じ美容室にとどまるというのも新しいビジネスモデルだと思っています」
――最後に今後の展望を教えてください。
「ハイブランドサロンを作るということを目標に掲げています。そのためには業界のパイオニアを目指すことが必要かなと。他のサロンではできない、業界の草分け的な存在になるため、新しい分野にどんどん挑戦し、守りではなく攻めの考えで、これからもお客さまへアピールしていこうと考えています」
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