学び・キャリア 2019-08-07

業界をリードする大注目サロン!足を使った地道な集客で、ファンを獲得する『grico』の営業術

数多くの雑誌で特集が組まれ、セミナーを開けば全国から美容師が足を運ぶなど、今もっとも勢いのあるサロンのひとつが『grico』です。アパレル事業の展開をはじめ、他業界とのコラボレーションにも取り組んでおり、美容業界に止まらず幅広い分野で活躍しています。そんな原宿を代表するサロンが厚い支持を集めている陰には、足を使った地道な集客や攻めの姿勢で仕事を掴む発信術がありました。
今回は店長の原田直美さんに、ファンを獲得する営業術について伺いました。

強いチームを作るために大切なこと

————原田さんは『grico』の人気の理由はどのようなポイントにあるとお考えでしょうか?

「大きな理由のひとつは、サロン内でコンセプトがしっかりと共有されていることだと思います。ホームページに言葉を記してもお客さまには届かないことが多いので、スタッフにコンセプトが浸透していなければ『grico』の魅力はきちんと伝わりません。もちろんスタイリストに力があれば、お客さまはお店に足を運んでくださるとは思います。しかしサロン自体のファンになっていない場合、そのスタッフが産休などの長期休暇に入ると他の美容室を選ばれることもあるでしょう。ですので、スタッフ1人ひとりがお店のコンセプトを理解し、お客さまに届けていくことが重要だと思っています。ちなみにセミナーで『勤めているサロンのコンセプトを知っていますか?』と聞くと、ほとんどの美容師が『わからない』と答えます」

————どのようにコンセプトを共有していますか?

「『grico』を受ける段階で事前に必ず話をしているので、入社前からコンセプトに触れ、しっかりと理解してもらっています。ちなみに『grico』は『常に時代の一歩先を行くおしゃれを提案し続けているのに、どことも違う遊び心を持ったサロン』をコンセプトに掲げています。また『家族を大事に』、『関わると人が幸せになる』、『人と関わる時は、心と魂に語りかける』の3つが企業理念です。先ほどお話ししたように自分が働いているサロンのコンセプトを知らない人が多いなか、全員にきちんと説明をして把握してもらっていることは、お客さまに届けるためにもとても意味のあることだと思っています」

原宿に興味がない人をサロンに呼ぶプロの集客法

————新規のお客さまを掴むために意識していることを教えてください。

「私は集客をSNSに頼らないようにしています。なぜなら、インスタグラムなどに関心がある方は積極的に他サロンの情報も見ているので目移りしやすく、失客の可能性が高いからです。いっぽう、SNSにそれほど興味のない方はそもそも美容室に関心がないことが多く『きれいにしてくれるなら、どこの美容室でもいい』と思っています。そういった方は、理想を超えたスタイルを提供すれば、必ずリピートしてくれるんですよ。ちなみに私はネットでの発信よりも、直接名刺を渡して声をかけたほうが効果的だと思っています」

————具体的にどのように声をかけるのでしょうか?

「たとえば、私は趣味で通っていた料理教室で集客をしていました。そこでは先生と初対面の生徒が6人ほどで調理をして、最後にでき上がった料理を一緒に食べて授業が終わっていたんです。私はその食事の時間はプレゼンタイムだと思っていて、周りの空気を読まずに『grico』の魅力を徹底的に語り尽くして、名刺を全員に渡して帰っていました(笑)。また韓流好きなので新大久保に足を運び、たまたまショップで仲よくなった方に『話し足りないのでサロンで話しましょうね』と伝えたり、渋谷や新宿でキャッチに声を掛けられた時は『gricoに来てくれたら行くので、ぜひ!』と言って名刺を渡したりしていましたね(笑)。私だけでなくスタッフ全員がこの習慣が身に付いているので、サロンにはおしゃれにそれほど興味を持っていない方も結構いらっしゃいます。普段は原宿に来ないような人をサロンに呼ぶことこそ、プロの集客だと思いますね。ちなみにSNSをまったく使っていないわけではなく、効果的に活用しています」

SNSで成果を上げる攻めの活用法

————SNSはどのように活用しているのでしょうか?

「投稿を工夫して反応を待つ受け身の使い方ではなくて、こちらからメッセージを送り仕事を掴む、攻めの使い方を意識しています。たとえばファッション誌のヘア特集ページの隅に記載されている編集担当者の名前をFacebookで調べて、その人に『私に企画を任せてください』とメッセージを送るんです。またインスタグラムでも同様に気になった方に連絡をして、実際に韓国大使館でヘアメイクの講座を開いたり、韓国の有名な美容師とイベントを開催したりと、さまざまな仕事に繋げることができました。私が韓流好きということで、韓国に関連した仕事が多いですね(笑)。ちなみに、こちらからメッセージを送っている人たちは『grico』を知らない方ばかりなんです。つまり『grico』のスタッフだから成功したわけではなく、行動すれば誰でもできます。この前は地方で働いているアシスタントから『雑誌に関わる仕事がしたい』と相談を受けたのでFacebookでメッセージを送る方法を教えたところきちんと実践してくれて、数ヵ月後に雑誌に載ることに成功しました」

————なるほど。ちなみに原田さんは、なぜ美容師を志したのでしょうか?

「実はそもそものきっかけは、家庭の事情で止むを得ずといった感じなんです。ちょっと重い話なのでたまにセミナーで話すとみなさん引いてしまって、会場がシーンとなるんですけど(笑)。もともと私は弁護士を目指していてずっと大学進学に向けて勉強していたんです。しかし高校3年生の時に進学が難しくなってしまい、パソコンを開いて『専門学校』と検索をかけたところ、ファッション関係と調理と美容師が出てきたので、このなかだったら美容師かなと。まさかこんなに天職になるとは思っていませんでした(笑)」

サロンのファンを獲得する極意

2009年のオープン以来、安定した成果を上げ続けている『grico』。サロンのファンを獲得するための極意をまとめると下記の3つでした。

1.コンセプトをスタッフ全員に浸透させる

2.足を使った地道な集客をする

3.SNSは待ちの姿勢ではなく、攻めの活用を意識する

 

後編ではリピーターを掴むこだわりの接客法6ステップを公開いたします。

Salon Data

grico

住所:東京都渋谷区神宮前6-14-12 モード・エス 2F
TEL:03-6427-9062
URL:http://grico-h.com/index.html#section1

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