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学び・キャリア 2020-04-10

VRで教育に革命を! 時代の先を行く『寺村優太』と考える美容業界の未来

株式会社iii代表の寺村優太さんは、SNSが浸透していなかった時代にツイッターで365日毎日ヘアケア方法を発信し、「美髪のプロ」として知名度を上げた人気美容師。また、いち早くフリーランス美容師として働き始め、さらにシェアサロンの先駆け『Lily』の立ち上げにも参加しました。常に時代の先端で動き続けてきた寺村さんが、現在取り組んでいることがVR技術を使った教育カリキュラムの構築。最近は、ZOZOTOWNの創業者前澤友作さんが魅力的なビジネスプランに10億円を投資する『前澤ファンド』に挑戦し、資金調達を目指すなど積極的に動き続けています。

今回は、そんな寺村さんに美容業界の未来についてお話を伺いました。前編では業界の課題に迫ります。

美容業界が抱える大きな課題とは?

————まず、現在の美容業界はどのような課題を抱えているのでしょうか?

「教育に時間を割かれているために美容師オーナーが経営に専念できていないことが課題だと思います。そもそもビジネスをきちんと学んでからオーナーになる美容師は、ほとんどいません。それにもかかわらず、経営、教育、集客のすべてを自分1人で行おうとしているので、業界外で腕を磨いてきたプロが経営陣に加わっているサロンに完全にお客さまを奪われています。

売上が伸びないためスタイリストの給料は低く、アシスタントを育てあげてもデビューと同時に歩合の高い美容室に移ってしまい、また一から新卒を育てなければならない。その繰り返しです。また、現代の風潮も教育に時間がかかる理由のひとつだと思っています」

教育に時間がかかっている2つの理由

————「現代の風潮も教育に時間がかかる理由」について具体的に教えてください。

「業界を見ていると数年前と変わったことが大きく2つあり、1つ目は『教育に使える時間が限られていること』です。僕の若手時代は、残業手当がなくても閉店後に練習を課すことは当たり前でした。しかし、現在は残業手当を出さなければならない状況に変わっているのでレッスンが営業中に限定され、勉強時間が減ることで技術習得が難しくなっています。

2つ目は『技術がなくても集客ができてしまうから』です。SNSでの自己発信が可能になったことで、カットやカラーよりも撮影や編集技術などの獲得に力を入れ美容師にとって本当に必要な勉強がおろそかになっている若手が増えています。

ちなみに、僕は真っ先にSNSでの集客に成功した美容師のひとりでした。なぜSNSに力を入れたかというと、ヘアケアの方法を伝えるなど『お客さまのお悩みを解決するため』です。つまり、使命感を持って取り組んでいました。いち早くSNSを活用した美容師の多くも同じ理由で発信をしており、その結果が集客につながった印象があります。

しかし現状は多くの美容師が『稼ぐため』に、言い換えると『自分のため』にSNSを使っています。当たり前ではありますが仕事の本質は『お客さまのため』です。美容師という職業の本質からずれてしまっているので、僕はこのままだと『フォロワーが多い人に切ってもらったけれど満足できなかった』というお客さまがどんどん増えるんじゃないかと心配しています。

改めて『教育に使える時間が限られていること』、『技術がなくても集客ができてしまうこと』が、美容室で若手が育たない理由です。それでは『この問題を解決するためには何から始めればよいのか?』。僕は、美容学校での教育のあり方からだと思います。入社時点で技術が身に付いていれば教育にかける時間を減らすことができますからね。そして課題を解決する大きな可能性を秘めている技術、それがVRです」

初任給25万円の業界に変えることも夢ではない

————「VR技術×美容」は現在どこまで進んでいるのでしょうか?

「すでに製品化されており、『住田美容専門学校』と『ベルエポック美容専門学校』の生徒さんに協力していただき、どれだけ効果があるのかも実証済みです。モニターの詳細としは、僕たちが作ったVRセットに興味を持った生徒さんに無料で貸し出し、家庭で自由に体験してもらいました。

その後、学んだ内容の実技テストを実施したところ、これまではアシスタント期間に半年かかっていた技術をたったの3ヵ月間で身に付けることに成功しました。生徒さんには『VRで体験した施術内容と、その後に自分で取り組んだ練習』を報告してもらい、調査した感想を正直に言うと『これしか練習をしていないのか』でした(笑)。ちなみに、僕たちの指導は週に1回だけです。それにもかかわらず3ヵ月間でマスターしている。

————生徒さんがモニターで体験した内容について教えてください。

縮毛矯正のアイロンです。この技術を短時間で習得できたのなら、僕はカラー、シャンプー、ブロー、パーマのすべてを美容学生の間に身に付けることができると思っています。つまり入社前にカット以外の技術がすべてできる。サロン側からすれば即戦力です。教育コストも大幅に減らすことができ、その分スタッフの給料も上げることができます。僕は、初任給25万円の業界に変えることも決して夢ではないと思っています」

業界の課題を解決する3ステップ

VR技術は美容学校の校長先生から推薦状を書いてもらえるほど信頼を得ているという寺村さん。美容業界の課題を解決する方法をまとめると、下記の3ステップでした。

1.美容学生の期間にベースの技術を身に付ける

2.SNSの活用方法を見直す

3.美容師オーナーが経営に専念する

後編では、VR技術の詳細に迫ります。

▽後編はこちら▽
技術がある美容師が最後には勝つ! VRで業界に風を吹き込む『寺村優太』が仕掛ける教育改革>>

Store Data

株式会社iii(スリー)

URL:https://iii.tokyo.jp/
ツイッター:hhttps://twitter.com/trmryt?s=17

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