【美容師のカット+パーマ技術】SHEA. 表参道 千代間勇翔さん流『柔らか質感を作る毛先だけパーマ』#1

失敗経験からパーマに苦手意識を持っているというお客様は意外と多いもの。そんなパーマへのハードルを下げるため、ヘアサロン「SHEA.」が提唱しているのが『毛先だけパーマ』です。今回は、「SHEA. 表参道」の店長・千代間勇翔さんが登場。前編では、技術力アップのためにしてきたこと、『毛先だけパーマ』のメリットをお伺いします。

SHEA. 表参道 千代間勇翔さんにインタビュー

「SHEA. 表参道」店長 千代間勇翔さん

今は若いうちに「好きなこと」を見つける必要がある

――千代間さんが美容師を目指したきっかけと、これまでの経歴を教えてください。

中学生くらいから、ファッションやヘアにすごく興味を持つようになりました。そのころに、将来の仕事についても考えることがあって、漠然とですけど、サラリーマンは違うかなというのは感じていて。一生仕事するんだったら、自分の好きなことをしたいなというところから、美容師になろうと思いました。

高校卒業後、専門学校に行って、卒業後はピークアブーに入社しました。3年ほど勤めた後、都内1店舗と「SHEA.」の前身のアンジーを経て、「SHEA.」のオープンに参加させてもらい、2019年の青山店オープンに伴い、表参道店の店長になりました。

――美容学生時代、アシスタント時代はどんな風に過ごされましたか?

学生のときは、けっこう真面目なほうでしたね。筆記も実技もかなりストイックにやっていたので、首席で卒業できました。

アシスタントのころは、時代やサロンの特色というのもあると思いますが、練習漬けの毎日でした。当時は終電まで練習することもザラでしたし、テスト前は休日でも出社して練習するのが当たり前で。基本的にはカリキュラムに合わせて…という感じでしたけど、今と比べると練習量はかなり多かったと思います。

――ご自身の若手時代との違いを感じることは?

練習法については、昔って「これ使うのかな?」っていう謎の練習がいっぱいあった気がするんですけど、今は必要なものをピックアップしてやっている感じがしますね。リアルなお客様に、すぐに対応できるカリキュラムが組まれているというか。

練習する技術の順番も、シャンプーして、カラーをしたら、次はスタイリング。アシスタントがサロンワークで担当することの順番になっているし、スタイリングができるようになれば、自分でモデルさんを呼んで撮影もできますから。そういうところをが柔軟になってきていると思います。

――その分、いろいろなスピードも速そうですね。

スピードもそうですし、やることがいっぱいあるなと思いますね。SNSがあるので、アシスタントのうちから撮影して集客をしている子もたくさんいますし。そうなると、若いうちからブランディングもしていかないといけないじゃないですか。

――若いうちにしておくといいことは、何だと思いますか?

若手スタイリストというよりは、アシスタントのうちに、自分の好きなことを見つけておくのがいいのかなと思います。自分はカラーが好きとか、カットが好きとか、カットの中でもボブが好きとか…。それに対して、情報を収集する、常に新しいエッセンスを入れられるようにしておくことが大切になっていますよね。そこを突き詰められるかが、技術力の向上にもサロンワークにもつながっていくと思います。

「毛先だけパーマ」で新しいパーマの価値観を

――千代間さんがスタイルを作るときのデザイン面でのこだわりは?

「動く髪」を作ることですかね。毛先がふわっと動いたときって、ステキに見えるなと思うんです。だから、動きとか柔らかさを作るために、どこかしらにレイヤーを入れてニュアンスを出すようにしています。ワンレングスとかで切られていると、そういう柔らかい動きって出ないので、ストレートタッチのスタイルでも、ポイントとして表面や顔周りに動く髪を作ることを心がけています。

――「SHEA.」では『毛先だけパーマ』を推されていますが、どんなパーマなんでしょうか?

パーマってデザインとして取り入れられることが多いと思うんですけど、「SHEA.」の『毛先だけパーマ』は、あって邪魔にならないこと、パーマをかけることで髪を扱いやすくすることを目指しているので、パーマに対する価値観が違うんです。

「SHEA.」のパーマは、温度設定と薬剤選定が特殊で、髪が乾いたときにウェーブがのびるように設計されています。スタイリング次第で動きを出すこともできますが、基本的には乾いた状態のゆるっと動きのある柔らかい質感を作ることを目指したものなんです。

手ぐしを入れながら乾かすだけで本当に柔らかい質感になるし、ワンカールのスタイリングもしやすくなります。そのくらいが、お客様が自分で髪を乾かすときには扱いやすいんですよ。

――デザインとしてのパーマとは少し違うんですね。

なので、デザイン面では、カットが重要になってきます。ベースカットでフォルムは作っておいて、パーマで質感を作ってあげる感じですね。ワンレングスでカットして同じパーマをかけても、一切動きが出ないんですけど、レイヤーを入れておくことでカールのズレが生まれるので、いい感じに柔らかい質感と動きが生まれます。

今回作ったスタイルは、わかりやすいように動きを出してスタイリングしていますが、もちろんワンカールのスタイリングでもキレイに仕上がりますよ。

千代間さんが提案する『毛先だけパーマ』

カットでフォルムを作っておき、1.75回転の毛先巻きで低温デジタルパーマを施術。毛先全体にCカールをつけておくことで、柔らかい質感と手触りの良さ、スタイリングのしやすさを実現している。

『毛先だけパーマ』のいいところ

1.ワンカールにも、動きのあるスタイルにもできる

2.トレンドの力の抜けた雰囲気に仕上がる

3.通常のパーマより施術時間が短く済む

「SHEA.」が提唱している『毛先だけパーマ』の技術で、柔らかく扱いやすいスタイルに。後編では、その詳しい施術内容を教えていただきます。

▽後編はこちら▽
【美容師のカット+パーマ技術】SHEA. 表参道 千代間勇翔さん流『柔らか質感を作る毛先だけパーマ』#2>>

取材・文:山本二季
撮影:高嶋佳代
ヘア&メイク:千代間勇翔(SHEA.)
モデル:SALAH

教えてくれたのはこの人!

千代間勇翔さん
SHEA. 表参道 店長/トップデザイナー

窪田理容美容専門学校を首席で卒業後、都内2店舗を経て「SHEA.」の前身サロンに入社。「SHEA.」立ち上げに参加し、2019年10月より表参道店の店長に就任。前髪パーマや顔周りのデザイン、パーマスタイルに定評があり、骨格や顔立ちに合わせたスタイル提案を行っている。
インスタグラム:@shea_chiyo

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Salon Data

SHEA.(シア) 表参道店

住所:東京都渋谷区神宮前5-46-16 表参道イルチェントロセレーノ2F
TEL:03-6450-6985
URL:https://shea.tokyo/

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