14ステップでお客さまを魅了!『Door代官山』のリピート率の高め方とは?
圧倒的な技術力でファンをつかんでいる『Door代官山』。安定した成果を残し続けている理由について「営業時間外はサロンを自由開放にしており、好きな時間に練習ができる体制を整えているからですね」と、代表の吉澤さん。他にも『Door代官山』が、お客さまから厚い支持を得ている背景には、集客の流れを把握するマネジメント力や、お客さまがサロンにいる間の導線を細かく分ける取り組みがありました。
後編では、リピート率を高める方法に迫ります。
新規集客のためには、技術だけに頼ってはいけない
————「技術力」の他には、どのようなことを意識しているのでしょうか?
「お客さまが、サロンにたどり着くまでの流れを把握しています。美容業界を見ていると、技術だけに目がいっているオーナーを見かけることもありますが、経営者にはマネジメント能力は必須です。技術を身に付けてスタイリストになることは『自立』で、マネジメントも備えることが『独立』と言い換えてもいいかもしれません。私は、きちんと勉強をして簿記の1級を取得した他、IT関係に勤める知人からネットを使った集客方法も教わっています」
————「ネットを使った集客方法」について教えてください。
「たとえば『MEO、SEO、動画CM対策』に力を入れています。『MEO』とは、グーグルマップを対象として地図上に飲食店や病院など、評価の高い店舗を表示する機能です。この『MEO対策』をすると、グーグルで『代官山 美容室』と検索をした時に『Door代官山』が上位で表示をされます。
『MEO、SEO、動画CM対策』にはブログをしっかりと書く、集客サイトの更新に力を入れるなどがあり、ここ最近の閲覧数は1ヵ月で2.9万ほどでした。約3万人がグーグルマップ上で『Door代官山』をタップして、それからホームページに飛び、スタッフやサロンのSNSを見て、そして気に入ったら予約をする。この流れが多いですね。ちなみに、現在『代官山 美容室』で検索をかけると私たちがトップで表示をされます。新規集客はもちろん大切ですが、それよりも重要なのがリピート率を安定させることです」
マニュアル化されたカウンセリングの第一声とは?
————それでは、リピート率を安定させる方法について教えてください。
「受付で名前を聞く、シャンプーをする、カウンセリングシートを記入するなど、お客さまの導線を14のステップに細かく分けて、それぞれで行うサービスを考えています。サービス内容の詳細を少しだけ紹介すると、たとえばカラーをした後に待っていただく時のお声掛け内容です。『なぜこの待ち時間が必要なのか』を伝える必要があり、それを説明するマニュアルがあります。
また、カウンセリングの方法も決まっていて最初の質問は『本日オーダーする髪型は、お決まりですか?』です。『今日は、どんな感じにしましょうか?』からスタートする美容師が多いと思いますが、それでは『う~ん、そうですね…』と時間だけがかかって、お客さまが困るだけだと思います。
理想の髪型が決まっている方とそうではない方では、カウンセリング内容が大きく変わってきますから、まずはどちらかをはっきりさせることが何よりも大切です」
「美容の技術でつながること」が強い組織を生む
————教育面はどのように取り組んでいるのでしょうか?
「誰かを教育する前に、まずは自分が成長する気持ちを常に持っていなければなりません。美容師にとっての『自分の成長』とは、『お客さまを呼ぶ力を伸ばすこと』です。そもそも自分にスキルがなければ、若手が伸び悩んでいる時に『モチベーションを上げろ』としか言えません。飲み会などを開いて盛り上がり、たとえその時にモチベーションが上がったとしても家に帰って彼女とけんかしたら一瞬で消えます(笑)。
ほとんど意味がないので、若手が困っている時に伝えるべきことは感情論ではなくて技術論です。たとえば『今はここができていないから半年後のクリアを目標に、こういうステップを踏んでいこう』という話が必要になります。当たり前ですが、これを教えるためには本人が分かっていなければ不可能です。強いチームを作るためにも、やはり『美容の技術でつながる』ということがサロンには大切だと思います」
リピート率を高める極意
空間はブルックリンをイメージしているという『Door代官山』。リピート率を高める極意をまとめると、下記の3つでした。
1.オーナーは、お客さまがサロンにたどり着くまでの流れを把握する
2.お客さまの導線を細かく分けてリピート率を高める
3.強い組織を作るために、スタッフ同士が美容の技術でつながる
美容師の仕事は3Hが大切という吉澤さん。「ヘッド、ハート、ハンドでお客さまをよろこばせる仕事なので、日々の練習ですべてを鍛えなければなりません」と笑顔で答えてくれました。独自の技術を体験したい方、連携の取れたチームワークを感じたい方は、サロンに足を運んでみてはいかがでしょうか。
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一流の技術が信頼を生む!『Door代官山』のサロン作りに迫る>>