細かな意思疎通で唯一無二のデザインを生み出す!「DLAW」のブランド力を支えるコミュニケーション術
これこそアート。芸術的でスタイリッシュなニュアンスネイルアートで人気を集め、芸能人も足しげく通うネイルサロン「DLAW 」。「DLAW tokyo」、「DLAW lapilie / toka」「DLAW figue」と原宿・表参道に3店舗を構え、スタッフは現在13名になるなどその勢いは止まりません。
前編ではマネージャーを務めるKAHOさんに、そのブランド力がどのように生まれていくかをお聞きしました。その裏側にあったのは、スタッフ間の細やかなコミュニケーションがとれる環境と本音で話せる空気感。それによって主体性のあるスタッフが育つなど人材育成面でのメリットがあるだけでなく、型にはまらないアートをゼロから生み出しやすい環境も作られているといいます。
今回お話を聞いたのは…
KAHOさん
「DLAW」マネージャー
アパレル勤務を経てネイリストに転職し、2014年より「DLAW」勤務。セミナーで講師を担当するほか、今までにないネイルアートを生み出すことを得意とする。
スタッフの「やってみたい」から生まれる、型にはまらないアート
————「DLAW」のネイルアートは、デザイン性が高いものがとても多いですが、どのようにしてこのようなアートを生み出しているのでしょうか?
大手サロンでは埋もれてしまうような、スタッフの「これをやってみたい」という小さな声もすくいあげてくれる環境が、自由な発想を生み出しやすくしているのではないかと思います。「DLAW」では、絵の具やクレヨンなど変わった素材を使ったアートも作っていますが、これはたとえばスタッフが日常生活のなかで見て印象に残っているアートや建築物を、どうネイルアートに再現するか考えたときに、質感を出すためにたどりついた技法なんです。ネイルアートだからといってマニキュアやジェルだけにはこだわらず、広く素材を取り入れるようにしています。
————アート作りにはネイル業界のトレンドを取り入れることも大切だと思いますが、どのようにしてトレンドをつかんでいますか?
トレンドをつかむというより、作り出すのが「DLAW」のネイルだと思っているので、ほかの方のネイルデザインを見るというよりは、日々の生活のなかで見つけたアートなどから受けるインスピレーションを大切にしています。今「DLAW」にいるメンバーは、良い意味で型にはまらないスタッフが多いので、お互いに刺激しあいながら自由な発想が生まれているのかなと思います。
チーム制を取り入れ、だれもが安心して素直に自分の思いを発言できる場を提供
————さきほどスタッフの話をすくいあげるというお話がありましたが、それを実現するためにどんなことをやられていますか?
スタッフを3つのチームに分け、月に1回かならずチームごとにミーティングをするようにしていますね。少人数で集まることによって、新人のスタッフも安心して発言することができ、細かな意見もすくいあげることができると思うんです。またそこで出てきた内容はリーダーがさらに上の会議で共有し、その結果がメンバーにフィードバックされるので、自分の意見が大切にされていると感じられ、より自信を持って発言できるようになるのではないかと思います。
————スタッフのモチベーションアップのためにやられていることはありますか?
逆説的になるかもしれませんが、モチベーションがさがっていることを安心して話せる環境があることのほうが、長い目で見ればスタッフのモチベーションになると思っています。私自身は「DLAW」に入る前にネイルサロンを転々としてきたのですが、「DLAW」で初めて長く務めることができているんです。それはどうしてかを考えると、自分の素直な思いをフランクに話せる空気感が大きいのかなと。人間なので気持ちの浮き沈みはどうしてもありますよね。それを受け入れてもらえる安心感が感じられる、サロンなんです。
資質を見極めた担当制で、主体性の高いスタッフが育つ!
————フランクに話せることが、ほかにもメリットになっている部分はありますか?
個人の資質の見極めにとても役立っています。「DLAW」ではスタッフそれぞれがインスタグラムやオンラインサロンなどの担当を持っているのですが、年齢やキャリアなどで一方的に決めることはなく、資質や意思を見たうえで任せているんです。苦手なことや得意なことをフランクに話せる環境だからこそアンマッチが起きません。能力をそれぞれが発揮できますし、主体性を持ったスタッフが育っていると思いますね。
————「DLAW」の今後の展望は、どのように考えていますか?
店舗拡大をしていきたいというよりは、「DLAW」というブランドを高めていきたいという思いがありますね。それを実現させるためには、どこかひとつに力を入れていくのではなく、アートも接客もスタッフの育成も全部均等にやってこそブランド力につながっていくと思うので、目の前のことを丁寧にやっていきたいです。
「DLAW」ではさきほどもお話したように、それぞれの資質を活かした担当制をとっていますが、自分の得意な仕事をできるということは、自分の苦手を補ってくれているスタッフがいるということでもあると思うんです。なのでいつも感謝の気持ちを忘れずに、初心にいつでも戻れるような気持ちでやっていきたいと思っています。
「DLAW」のブランド力をアップさせる3つの柱
「DLAW」のブランド力の強さを生み出しているのは、以下の3つの柱でした。
1. トレンドを生み出す、デザイン性の高いアート
2.すべてのスタッフが安心して発言できるチーム制
3.主体性の高いスタッフが育つ、資質を見極めた担当制
後編ではオンラインサロンを担当されているKANAさんにご登場いただき、「DLAW」が力を入れているオンラインサロンの特徴や集客のポイントを伺います。現在100名の会員を抱えるオンラインサロンの秘密は、アートの施術方法だけではなく、ネイリストが何にインスピレーションを受けて、どのようにアートを生み出したのかまでを解説する点にあるといいます。また単発のYouTubeセミナーを充実させることで、会員獲得にもつながっているそう。後編もお楽しみに!