シフトの組み方をわかりやすく解説! 上手にシフトを組む6つのポイント
スタッフのシフトをどう組むか、店長としては毎回頭を悩ませる作業でしょう。極力それぞれのスタッフの希望に沿うようなシフトを組んであげたい、そうは思うもののかんたんなことではありません。
そこで今回は、シフトの組み方から上手に組むためのポイント、シフト表作成におすすめのツールなどをご紹介します。
シフトの組み方とは?
サービス業なら基本ともいえるシフト表ですが、シフトを組む場合にはどのような情報が必要でしょうか。ここでは、シフトの基本的な組み方の流れをくわしくご紹介します。
1. 売上の流れから必要なスタッフの人数を割り出す
サービス業の場合、お客様の来店数によってお店の売上は変動します。基本的には、1日の営業時間で来客数が多い時間帯が売上の多い時間帯です。このように時間帯や日単位、週単位といった特定の範囲での売上の変動を把握しましょう。
その流れから、いつどのタイミングで、どのくらいの人数が必要なのかを考えて、ベテラン・中堅・新人を配置したシフトを決めるとよいでしょう。とくに忙しい時間帯には、ベテランスタッフを増やすなどの対策も必要です。
2. スタッフからシフトの希望を提出してもらう
営業時間におけるスタッフの配置人数がおおよそ決まったら、各スタッフにシフトの希望を出してもらいましょう。
正社員や日・曜日を固定しているスタッフであれば必要ないですが、学生やパートの場合だと勤務可能日が読めないため、早めにシフト希望を出してもらうことで、シフトの決定がスムーズになります。とくに学生の場合は、長期休暇や試験といったイベントがあるので、事前確認しておくことが大切です。
3. 提出された希望をもとにシフトを調整する
2.の手順にて各スタッフに出してもらったシフトの希望から、各日や曜日にスタッフを割り振っていきます。作成時はあくまでも仮のシフトであり、確定ではありません。
事前に確認したシフト希望をもとにして、日や曜日、スタッフの偏りは気にしすぎないようにし、ざっくりとシフトを割り振るようにしましょう。
4. 過不足を調整する
ざっくりとシフトを割り振れたら、日や曜日でスタッフの割り振りに偏りがないか確認しましょう。偏りがある場合は、営業に支障が出てきますので、スタッフに対して調整をしてもらうよう交渉し、なるべく偏りがないように調整しなければなりません。
お店の売上の流れに沿った割り振りができるように、ここではしっかりと調整することを心がけましょう。
5. 完成したシフト表を配布する
確定したシフトからシフト表を作成し、各スタッフに配布します。配布する前には、そのシフトに不平等な日がないか、労働基準法に違反していないかといった点を確認しましょう。
ほかにも、なるべくベテランと新人が同じ日になるように調整されているかという点についても事前に確認しておくことが大切です。
シフト表作成におすすめのツールとは?
最近では、シフト作成のできるさまざまなツールやテンプレートが用意されるようになり、シフト表作成が以前よりもかんたんになってきました。
ここでは、数あるツールの中から、シフト表を作成するためにおすすめのツールをいくつかご紹介します。
1. Excel(エクセル)
シフト表の作成におすすめなのがExcelです。Excelは使ったことがある人も多く、操作が容易な上にインターネット上にも情報は多くあるため、利用しやすいツールといえます。
Excelでシフト表を作成する場合は、横軸に日付を並べ、縦軸にスタッフ名を並べていきましょう。日付の下には必要な人数を入れておき、希望のシフトを転記してから、偏りがないように調整します。
Excelを利用するメリット・デメリット
Excelを利用するメリットとしては、新しくソフトを追加購入しなくてよい点が挙げられるでしょう。大抵のパソコンにインストールされているため、すぐに利用できます。
デメリットとしては、シフト表の変更がある度に作り直さないといけない場合があることです。また、より高度なシフト表を作成する場合には、関数の知識なども必要となります。
2. シフト管理専用システム
シフト管理専用システムを利用する方法もあります。この場合は、スマホなどからスタッフのシフト希望を入力してもらい、それらの情報を集めることでシステムが自動的にシフト表を作成してくれるものです。
また、それぞれの日に必要人数などをあらかじめ入力しておくことで、バラツキを調整してくれる、足りない日は追加募集するなどしてくれるため、たいへん便利でしょう。
シフト管理システムのメリット・デメリット
シフト管理専用システムを利用するメリットは、Excelと比較してシフト管理がかんたんにできる点でしょう。Excelはシフトを自動で作成してくれないため、あくまでも表を自分で作る手助けをしてくれるだけですが、シフト管理専用システムだとある程度のシフトは自動で作成してくれます。
デメリットとしては、利用するために月額費用が発生したり、購入のためのコストがかかってしまったりする点でしょう。
上手にシフトを組む6つのポイントとは?
はじめは試行錯誤しながら作成するシフト表も、慣れてくれば徐々にうまく作成できるようになるでしょう。ここでは、より上手にシフトを組むための6つのポイントをご紹介します。
1. 人員配置に必要な情報を事前に熟考する
お店の繁忙日や閑散日といった売上やお客様の入りの状況をしっかり把握し、適切な人員配置のために必要な情報について熟考することが大切です。長い期間を経て、お客様の流れを読んでいくと、日や月ごとの繁忙日と閑散日が見えてくるでしょう。
また、年を通して考えると、クリスマスやバレンタインといった大きなイベントがあるときにはお客様も増えるため、それらも考慮に入れて配置人数を割り当てる必要があります。
2. スタッフのスキルを把握しておく
お店のお客様の流れを把握し、人員配置についての必要な情報を掴めたら、次はスタッフが持つスキルを把握しておくことが大切です。割り振った日の業務の遂行にバラツキが出ないよう、なるべく出勤するスタッフのスキルを平均的にしておくことをおすすめします。
繁忙日はスキルの高いスタッフを多めにする、閑散日はスキルの高いスタッフと新人を一緒にすることでスキルを平均的しつつ、スタッフの育成にも力を入れるとよいでしょう。
3. なるべく平等・公平なシフトになるようにする
シフトを上手に組むためには、各スタッフの要望が平等に受け入れられたシフトにすることが大切です。特定の人が多く出勤していたり、長時間勤務していたりするような偏りがあってはいけません。
それぞれのスタッフが平等に出勤と休暇があり、残業もなく勤務時間が公平になるようにすることが理想です。
4. スタッフ間の人間関係も考慮する
スタッフの中には、合う・合わないといった人間がいることもあるでしょう。このような場合、業務中のトラブルを避けるためにも、スタッフ同士の人間関係や相性について把握しておくことが大切です。
シフトを組む際にも相性の悪いスタッフが同じ日にならないように調整して、トラブルが発生しないようにしましょう。
5. 見やすいシフト表の作成を心がける
シフト表は、配布された各スタッフが見やすいようにレイアウトすることも大切です。渡されたシフト表をパッと見て、自分のシフトをすぐに把握できることが理想でしょう。
なるべく大きめの文字にする、わかりやすいように色分けするなど、誰もが見やすい工夫を重ねることも忘れないようにしてください。
6. 早めに作成して配布する
シフト表を作成したら、早めにスタッフに配布することが大切です。それぞれのスタッフにも事情がありますので、シフトが出るのが早ければ早いほど、各スタッフが自分の計画を立てやすくなります。
ギリギリになるまで決まらないといった状況に陥らないように、早めに希望を聞いたうえで調整してシフト表を出すようにしましょう。
スムーズなシフト表作成には事前準備が欠かせない!
シフトを組む場合には、まずは繁忙日や閑散日といったお店の状況を知ることが大切です。お店の状況から、いつ、どの時間帯に何人くらいのスタッフが必要なのかが見えてきます。
また、さらによりよいシフトを組むためにも、スタッフのスキルや人間関係までを把握してシフトを調整することも忘れないようにしましょう。