スタッフを大事にすることで、お客さまも幸せにできるサロンを作る『ARTISM Tokyo』
2016年4月、中目黒にオープンした『ARTISM Tokyo』。オーナーのRYOさんは「スタッフがいなければ何もできないので」とあっさり言い切り、スタッフをとても大切にされています。その思いに隠されていたのは、美容業界に対する違和感。RYOさんが目指すサロン経営について、詳しくお話を伺いました。
週休2日、労働時間は週40時間!労働環境の充実を使命に
――このサロンのコンセプトを教えてください。
「コンセプトは設けてないです。あんまり縛られたくないので(笑)。まあ本当に普通のことですが、美容師の仕事は技術職なので、技術だけは妥協しないということは決めていますね。技術という筋を一本通しておけば、あとはファッション、接客、ライフスタイルは個人の自由だと思っています」
――サロンを経営するうえで大切にしていることはありますか?
「内部の強化をしっかりやっていきたいという思いがあります。美容業界って常識がずれているところが多いので、それを変えたいという思いがあるんです。週休2日で、残業はほとんどなしにし、労働時間は週40時間を目指しています。美容業界はグレーゾーンがすごく多いと思うんですね。アシスタントが閉店後に練習をするのは、残業時間になるのかどうか。そこは白黒きっちりつけて、うちでは閉店後の練習もやっていません。離職率につながるのは、やはり拘束時間が長いわりに給料が安いということだと思うので、そこを変えていきたいと思っています。長く美容師の仕事をしていくうえで保証があるとか給料とか、そこが安心できて初めていい仕事ができると思っています」
――働く環境の充実をはかることが重要だと感じつつも、取り組めないお店もあると思うのですが、始めるのに勇気はいりませんでしたか?
「リスクはありますよね、やっぱり。でも、安定してから始めようとすると、いつまで経ってもできないと思うんです。やり始めてから、その中でどう工夫していくかだと思っています。そこに踏み込めたのは、スタッフが一番大切だという思いがあるからです。オーナーなんてただ箱を作っただけで、スタッフがいないと何もできませんから」
スタッフを大切にするためにリスクを背負う覚悟を
――現在、人材募集中とのことですがどのような人物像を求めていますか?
「技術力をあげて、将来、自分の人生を安定させたいと考えている人にぜひきてもらいたいですよね。上を見続けられるような人というか。今、面貸しで働いている人が多いですが、僕はもったいないと思うんです。一時的には稼げるかもしれないですが、教えてくれる人もいないですし、保障もないなかで働くというのは。美容師は職人なので、何歳になっても技術を追い求めないといけないと思うんですよね」
――人材育成という点ではどのようなことに気を付けていますか?
「ゆっくり時間をかけて育てるようにしています。今、生産性が叫ばれる時代ですが、それは経営者側の事情に過ぎないと思うんですよね。なのでお店の都合でスタイリストデビューをさせたりはしないようにしています。最後までお店がリスクを背負ってしっかり育てないとだめなんじゃないかと。一応、カリキュラムは3年くらいというのがありますけど、人によって早かったり遅かったりするので、そこは自分のペースで、しっかりできるまで面倒をみるというスタンスですね」
――技術向上にこだわっていると聞くと、スタッフの方に厳しく接するイメージがあるのですが、そのあたりはいかがですか?
「最近は怒らなくなってきましたね。日本って縦社会で、上にいる人間がわざと厳しくしたり、威圧してやらせるという風潮があると思うんです。美容業界もまさにそういうところがあるんですよね。でも、それは本当に必要なのか疑問で。そんなことしなくても、伝え方はある思うんです。僕は感情的になりやすいタイプではあるので、わーっと言ってしまうこともあるんですけど、言ったらもうそれでおしまいで、切り替えるようにしています。理想はスタッフのすぐ上の上司がきびしくて、オーナーは言うことは言いつつも優しいという形かなと。そうすればスタッフも伸びていくと思うんですよね。大事なことはスタッフが自分の意志で動くことだと思うんです。スタッフを信じて、お店はリスクを背負う、その姿勢があればスタッフは充実した生活を送れるでしょうし、それはお客さまにも伝わると僕は信じています」
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Salon Data
ARTISM Tokyo
住所:〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-21-13バルビゾン45-2F
TEL:03-6452-2203
http://artism-tokyo.com/
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