美容師アシスタントの練習内容とは?練習方法や練習するときのポイントについても紹介

美容師国家試験に合格して就職したら、いよいよ美容師としての仕事がスタート。しかし、美容師として働きはじめてすぐに、スタイリストとして活躍できるわけではありません。まずは、アシスタントとして、先輩スタイリストの補佐をするところからはじまります。

一人前のスタイリストを目指すためには、日々の業務の合間に練習を重ねる必要があります。そこで今回は、美容師アシスタントがするべき練習や、練習するときのポイントについて紹介します。


美容師アシスタントの練習するべき内容

スタイリストを目指して練習をするには、美容師にどんな技術が必要とされているのか知らなければなりません。美容師が練習するべき、必要とされることについて見ていきましょう。

基本的な技術

アシスタントからスタイリストになるためには、基本的な技術を身に着けなければなりません。基礎は美容師学校でも学んでいますが、あらためて美容師に必要な基本的な技術について見ていきましょう。

カット

カットは美容師にとって基本中の基本とも言える技術で、かつ、花形のサービスとも言えるのではないでしょうか。

カットは美容師学校でも学んできた技術ですが、実際の現場で必要なのは基礎的な技術で施すカットだけではありません。お客様の髪質や頭の形に合わせてさまざまなカットをする必要があるため、多くの経験を積む必要があります。

お客様の理想のヘアスタイルを作り出すには、高い技術が求められます。練習を重ねて、技術と経験を身に着けましょう。

シャンプー

美容師として働き始めて、最初にお客様に触れる機会になるのはシャンプーでしょう。

美容院でのシャンプーは、自分でシャンプーするよりも髪や頭皮の汚れをしっかり落とすことができ、なおかつ気持ちよさを提供することができるため、美容院でのシャンプーを楽しみにしているお客様も多いほど。

まだカットを提供できないアシスタントにとって、シャンプーはお客様からお褒めの言葉をいただくいい機会になるでしょう。

そのためには、お客様にシャンプーの時間を気持ちよく過ごしていただくために、お湯の温度調節やシャワーのあて方、髪や頭皮のマッサージの仕方などの練習を重ねましょう。

また、シャンプー台によって、お客様の横に立ってシャンプーをする「サイドシャンプー」と、後ろからシャンプーをする「バックシャンプー」の2種類があります。

美容院によってどちらのシャンプー台を導入しているかが異なりますので、就職した美容院がどちらのシャンプー台なのかを確認しましょう。もちろん理想は、どちらのシャンプー台でも上質な時間を提供できることです。

カラー

カラーは、お客様の希望だけでなく雰囲気も考慮し、カラー剤の調合や塗布の仕方など、実に幅広い知識と技術、センスも必要になる施術です。

お客様の好みや希望だけでなく、髪質によってもカラー剤の色のでかたが変わるため、お客様一人ひとりに合わせたカラー剤の調合を求められます。

さらに、ブリーチやリタッチだけでなく、グラデーションカラーなど、新しい技術も日進月歩で入ってきます。そのため、カラーリングは継続的な勉強と練習が必要です。

ヘアセット

ヘアセットは、カットやカラーと並びお客様に期待される技術のひとつ。カットのあとドライヤーで髪を乾かすだけでなく、ヘアアイロンやカーラー、ムースやワックスなどを用いて、ヘアセットを行います。

また、カットの後のセットだけでなく、入学式や卒業式、結婚式などの特別なイベントの時のヘアセットを目的に訪れるお客様も大勢います。そういったお客様には、自分ではセットやアレンジができないような、華やかで複雑なヘアセットを施します。

ヘアスタイルに合わせ、お客様に似合うヘアセット方法を提供できるよう、練習を重ねましょう。

パーマ

パーマは美容師国家試験の課題にもなるほど重要な技術。しかし、最近では基本的なパーマをかける人は少なくなっており、美容学校で学んだようなワインディングを施すことは減っています。

そのため、実際に使える新たな技術を身につける必要があります。また、薬剤や髪質の違いで、パーマのかかり具合がどのように変わるかといった知識も必要です。

営業には必須の接客

カットやセットなどの技術以外に、美容師にとっては接客も重要な技術と言えます。美容師に必要な接客について見ていきましょう。

カウンセリング

美容師は、お客様に施術する前に、カウンセリングを行います。できる限りお客様の理想に近づけるよう、要望やヘアスタイルに関してどう考えているのかを聞き出す必要があるからです。

髪に関する知識や興味は人それぞれなので、お客様によっては、自分の要望をどう言語化してよいのかわからない方もいるかもしれません。答えやすいよう、お客様に合わせてカウンセリングをしましょう。

トーク

美容院を訪れるお客様は、性別や年齢もさまざまです。お客様に合わせて会話をするためには、たくさんの会話の引き出しをもつことが大切。また、丁寧な言葉遣いをするなど、お客様を不快にさせない所作も必要です。

さらに、自分ばかり話すのではなく、お客様の話に耳を傾け、聞き上手になることが大事です。美容師が会話を楽しむのではなく、お客様に楽しんでいただけるよう心がけましょう。

美容師の技術を練習する方法

美容師の技術を高めるためには、どんな練習をすればよいのでしょうか?美容師の練習方法について、見ていきましょう。

ウィッグを使う

ひとつめは、モデルウィッグを使っての練習です。モデルウィッグは髪質に癖がなく、多少失敗してしまっても文句をいわれないため、最初の練習に最適です。

カラーやブロー、カットなどの練習に向いていますが、横向きや仰向けに固定できないため、シャンプーの練習は基本的な手の動きの確認しかできない点は注意しておきましょう。

人の頭を使う

モデルウィッグで練習し基本的な技術を身に着けたら、実際に人の頭で練習しましょう。人の頭の場合は、それぞれ頭の形や髪質など様々な違いがあるため、身につけた基本技術の応用力が培われます。

また、自分が実際に技術を試すだけでなく、同期などにやってもらうことで、他の人にやってもらった時の感覚を体験することもできます。


美容師の練習のポイント

ただ闇雲に練習を繰り返しても、技術が上達するわけではありません。練習において心かげたいことや、練習のポイントについて見ていきましょう。

先輩にチェックしてもらう

自分ひとりで練習していると、間違っていても気づかないことがあります。なので、最低でも1週間に1度は、先輩スタイリストなどに技術をチェックをしてもらい、指示を仰ぎましょう。

また、自分の練習風景を撮影して動画で確認してみるのも効果的です。動画を通して自分の姿を見てみることで、普段なかなか気づかない自分の問題点に気づきやすくなります。

先輩の動きを見る

自分が練習するだけでなく、先輩スタイリストの動きを見ることも非常に重要です。とくに、営業中に先輩がしていることが大切ですので、よく見て真似をするところからはじめることをおすすめします。

実際にお客様に接している先輩の姿を見ることで、カットやセットといった技術だけでなく、カウンセリングなどの接客の仕方や、手際よく作業するコツなど、たくさんのことを学べるでしょう。

スタイリストを目指すにはポイントを抑えて練習しよう

美容師としては駆け出しのアシスタント。スタイリストになるためには、たくさんの技術や知識を学び、経験を積む必要があります。

シャンプーやカット、パーマなどの基本的な技術以外にも、接客などさまざまな技術を身に着けるには、練習が大切。モデルウィッグでの練習からはじめてみて、徐々に人の頭を借りての練習に移行していくと、基本的なことだけでなく応用力も身につくでしょう。

自分自身が練習するだけでなく、先輩スタイリストをよく見てみることも大切です。スタイリストを目指すために、ポイントを抑えて練習を重ねてみてください。


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