ケアブリーチとは?通常のブリーチとの違いやメリット・デメリットについてまとめて紹介!
最近、「ケアブリーチ」と呼ばれる薬剤を導入しているサロンが増えているのをご存知でしょうか。通常のブリーチもケアブリーチも髪の脱色をする際に使われるものですが、脱色というと髪に強いダメージを与える印象があるかもしれません。
しかし、ケアブリーチは通常のブリーチよりもダメージレスだと言われています。
この記事では、ケアブリーチにまつわる情報をお伝えします。通常のブリーチとの違い・メリット・デメリットなどを見てみましょう。
ケアブリーチとは
通常のブリーチやケアブリーチを使用する理由は、日本人ならではの髪色と関係があります。
日本人の髪色が黒に近いのは、メラニン色素の一種である「ユウメラニン」が多く含まれているためです。黒に近い色は、明るいカラーをキレイに発色させることができないため、通常のブリーチやケアブリーチを使って脱色します。
ブリーチ剤にはメラニンを酸化させる力があり、酸化が進むにつれて黒→茶色→オレンジ→黄色→白といった順に髪の色が抜けていきます。
ブリーチ剤のはたらきを踏まえて、ケアブリーチの特徴・種類・施術時間・値段などを見てみましょう。
ケア剤を混ぜたブリーチ
ブリーチ剤はメラニンを酸化させるだけでなく、髪の主成分であるケラチンも分解するため、髪に大きなダメージを与えます。
ケアブリーチとは、ブリーチ剤にケア剤を混ぜたもので、ブリーチ剤が髪に与えるダメージを軽減するために開発されました。ケアブリーチのなかでも、ファイバープレックスとブリーチサプリメントは代表的存在です。
ファイバープレックスは、髪の保護と補強ができる薬剤です。ブリーチ剤にジカルボン酸という成分が含まれており、髪をダメージから保護してくれます。さらに、ファイバープレックス NO.2ボンドフィクサーを併用することでダメージを受けている髪の補強も。
ブリーチサプリメントはダメージの発生を抑えるのが特徴です。通常のブリーチにケア成分の入ったサプリを混ぜて使用します。すでにブリーチしている部分や、カラーで傷んだ髪に使用するのがおすすめです。
施術にかかる目安時間
ケアブリーチは、通常のブリーチと同じくらいの施術時間です。髪質・毛量・色の抜け具合によって放置時間が異なりますが、5~30分程度おきます。
一緒にカラーをおこなう場合も、デザインや色の入り具合などによって違いますが、平均的には2時間程度必要です。
相場の値段
ケアブリーチは、カラーとセットでメニューになっていることが多く、お店によって値段が異なります。東京都内ではケアブリーチ+カラーで、1~2万円程度が相場となっています。
通常のブリーチとの違い
ケアブリーチも通常のブリーチも、髪の脱色を目的としていることは同じですが、どんな違いがあるのでしょうか?
ここからは、ケアブリーチと通常のブリーチの3つの違いを紹介します。
枝毛や切れ毛などのダメージの差
ケアブリーチと通常のブリーチの大きな違いは、枝毛や切れ毛など髪が受けるダメージの差です。先ほどお伝えしたように、通常のブリーチはメラニンだけでなくケラチンまで酸化させ、髪の傷みを加速させてしまいます。
一方ケアブリーチは、ブリーチ剤そのものに髪を保護するケア成分が入っていたり、ダメージを抑制するケア剤を混ぜたりすることで、通常のブリーチよりもダメージが軽減できるのです。
仕上がり|ツヤ・ハリ・コシ
通常のブリーチを洗い流したときに感じる、髪のパサつきや指通りの悪さなどは、ダメージによるものです。枝毛や切れ毛になってしまったり、ツヤが失われたりするだけでなく、毛が細くなってハリやコシも減ってしまいます。
回数や髪質によって個人差はありますが、ケアブリーチ後は通常のブリーチよりもパサつき・枝毛・切れ毛・髪の広がりなどがおさえられます。また、通常のブリーチよりもツヤ・ハリ・コシも失われにくく、洗い流した後の髪質にも違いが感じられるでしょう。
値段
サロンによっても違いがありますが、ケアブリーチと通常のブリーチは、1,000~3,000円程度値段に差があります。髪を保護したり、ダメージを抑制したりする成分にコストがかかるため、ケアブリーチのほうが高いです。
ケアブリーチのメリット・デメリット
ケアブリーチの特徴や通常のブリーチとの違いをもとに、ケアブリーチのメリット・デメリットをまとめて紹介します。
メリット|ダメージの軽減など
通常のブリーチ後に起こるパサつきや、毛先が絡まって指通りが悪くなってしまうなどのダメージが軽減されるという点は、ケアブリーチのメリットと言えます。
ツヤや潤いを与えてくれる成分が配合されているだけでなく、通常のブリーチよりもハリやコシが失われにくいため、仕上がりもキレイです。
また、髪を保護・補強する成分によってダメージを軽減している分、通常のブリーチをしたあとよりも髪の状態がよいため、色落ちしにくいという効果も。ただし、元の髪の状態や髪質によって色落ちのスピードには差があります。
なお、ファイバープレックスは関連商品を併用することで、枝毛や切れ毛を大幅に削減する効果があり、最大98%も減らしてくれるそうです。
デメリット|全く傷まないわけではない
デメリットとしては、全く傷まないわけではないことが挙げられます。ダメージを抑制することはできても、ゼロにすることはできません。
また、通常のブリーチよりも料金が1,000~3,000円高くなってしまいます。髪の状態によっては、同じ日に2回以上おこなえる場合もありますが、その場合さらに値段が張ってしまうでしょう。
ほかに、ブリーチサプリメントは通常のブリーチよりも脱色力が弱いという意見もあります。とくに、一切染めていない地毛は充分に脱色しきれない可能性があるため注意が必要です。
ケアブリーチの注意点
ここからは、ケアブリーチをおこなう際の注意点を紹介します。
希望の髪色によっては2回以上のケアブリーチが必要な場合がある
ブロンドカラーなどのハイトーンを希望するお客様や、明るくなりづらい髪質のお客様などは、2回以上のケアブリーチが必要な場合があります。
髪への負担や時間などを考慮し、しっかりとお客様に相談してから決めましょう。
パーマや縮毛矯正はできるだけ時間を空けておこなうよう勧める
パーマや縮毛矯正は薬剤や熱を使うため、髪に負担がかかります。ケアブリーチも髪への負担がゼロではないため、傷みを加速させてしまう可能性があります。
パーマや縮毛矯正を希望するお客様には、できるだけ時間を空けておこなうよう提案しましょう。
ケアブリーチとあわせておすすめするべきメニュー
一般的に、ケアブリーチとカラーはセットでメニューになっていますが、同じ日に施術をおすすめするべきメニューがあります。
トリートメント
ケアブリーチやカラーをしたあとの髪は、アルカリ性に傾いてしまいます。アルカリ性が強いと、キューティクルが開いてしまうため傷みが加速する一方です。
トリートメントは、アルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻しキューティクルを閉じたり、傷んだ髪を補修したりする効果があります。
髪の状態を改善させ、色持ちをよくするためにもトリートメントをおすすめしましょう。
カット
ケアブリーチやカラーを繰り返したり、パーマや縮毛矯正をした髪は、枝毛や切れ毛になっていることがあります。傷んだ部分や毛先だけでもカットすることで、キレイに見えるのでおすすめです。
ホームケアで伝えるべきポイント
ケアブリーチをしたあとの髪はとても繊細で、しっかりとケアをおこなわなければ傷みに繋がってしまいます。そこで欠かせないのが、お客様自身のホームケアです。
正しい方法でホームケアができるよう、伝えるべきポイントを紹介します。
シャンプー|髪にやさしいものでおこなう
シャンプー選びは重要です。保湿成分や髪を補強する成分が入った、髪にやさしいシャンプーの使用をおすすめしましょう。
ケアブリーチ後の髪は乾燥しやすいため、保湿する必要があります。また、毎日使用するうちに、カラー剤を一緒に流してしまう恐れも。洗浄力が高いものは避け、髪に栄養やうるおいを与えてくれるものを選ぶようお伝えしましょう。
トリートメント|保湿や栄養分の補給
トリートメントも、シャンプー同様に保湿や栄養分の補給を重視したものを選ぶようお伝えしましょう。市販品の場合、週1回の使用でいいものもあります。毎日使うとかえって髪を傷めてしまう可能性があるため、使用頻度を守って使うことが大切です。
また、ドライヤーやアイロンをする前は洗い流さないトリートメントを使用し、熱によるダメージを防ぎましょう。
ケアブリーチは傷んでいる髪にはとくにおすすめ!ケアブリーチを使ったハイトーンを楽しんでもらおう
ケアブリーチは、傷んでいる髪やブリーチをしたことがある髪にはとくにおすすめです。通常のブリーチよりもダメージレスで、枝毛や切れ毛を減らしてくれるものもあります。
通常のブリーチよりもツヤ・ハリ・コシも失われにくく、パサつきや毛先の絡まりもおさえてくれるため、仕上がりがキレイになります。
「ハイトーンにしてみたいけど傷みが気になる」というお客様には、ケアブリーチを使ったメニューをおすすめし、ハイトーンを楽しんでもらいましょう!
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