コレは今でも使える! ヘアケア対処の今と昔を知る
シャンプーやリンス、トリートメントなど髪を美しく保つものは次から次へと登場していますが、こうしたアイテムがなかった時代は一体どのような方法でヘアケアを行っていたのでしょう?
きっと知恵を絞って、工夫に富んだ方法を実行していたに違いありません! 今回はそんなヘアケアを遡ってご紹介したいと思います。ぜひ、今自分が行っているヘアケアと比較してみてくださいね。
毎日髪の毛を洗うのは最近の文化!?
古代の主なヘアケア方法は、稲や麦を粉状にしたものを髪にかけて櫛でとかすというものであり、水などで洗う習慣は飛鳥時代からだと言われています。
女性は長い黒髪という印象が強い平安時代には、米の研ぎ汁や植物の皮をお湯で浸したもので洗い、ニオイ消しのためにお香を髪につける習慣が生まれました。しかし、この習慣もなんと1年に1回程度だったとのこと! 長くてきれいな黒髪を持つ女性が美しいと言われているこの時代、さぞかしヘアケアに苦労したのではないでしょうか。
では、私たちが毎日当たり前にしている“シャンプー”は、そもそもいつから広まったのでしょうか。なんと実は、昭和に入ってからだと言われています。日本ではじめてのシャンプーは粉状のもの。そこからシャンプーの習慣が広まるにつれて液体シャンプーが登場し、リンスも使われるようになったと言われています。
そして、爆発的にシャンプーの消費量が増えたのは、昭和60年ごろの“朝シャンブーム”だったようです。この頃から香りも重視するようになり、現在のようなさまざまなシャンプーが生まれるきっかになったと言われています。
平安時代に使われていた“米の研ぎ汁”は美髪効果バツグン!?
上記で平安時代の洗髪方法についてご紹介しましたが、“米の研ぎ汁”で髪を洗うことは意外にも効果的だそうです!
米の研ぎ汁には、ビタミンB1・ビタミンB2・脂質・でんぷん質などが含まれており、洗顔をすれば美肌効果も期待できるとのこと。そのため、入浴剤としてお風呂で使用する美容法もあるようです。
ヘアケアでは、トリートメントのような使い方もできるようで、シャンプー後のヘアにつけるだけで、髪にうるおいを与えてパサつきを抑えてくれる役割も。
毎日お米は食べるけど、研ぎ汁は捨てているという方、すぐにでも始めることができる“米の研ぎ汁トリートメント”にチャレンジしてみませんか?
原点に立ち戻る?“湯シャン”が話題
近頃話題になっている“湯シャン(ノー・プー)”という言葉、みなさまご存知ですか? これは字の通りシャンプーを使わずにお湯だけで洗うことを言います。ある海外セレブが支持したことから話題になり、こうして全世界に広がったと言われています。
シャンプーを使わないということで、ニオイや汚れが取れるのか心配という方ももちろん多いかと思います。湯シャンはこうしたシャンプーが持つ洗浄力をあえて使わないことで、必要な保湿成分などを洗い流さず、頭皮が本来持っているバリア機能などを取り戻す作用があるようです。
この湯シャンを続けることで、頭皮や髪に必要な皮脂や保湿成分が残り、頭皮が活性化して髪が丈夫になると言われています。そのため、抜け毛や薄毛にも期待できるといった見方もあるようですね。
湯シャンの方法に特別なことはありませんが、「33〜34度以下のぬるま湯」がベストであり、ゴシゴシ洗いはNGだということ。
この機会に原点に戻ったかのような“湯シャン”にチェンジしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、日本でも様々な芸能人がこの湯シャンを実践しているようですよ。
古代女性の黒髪は油で守られていた!?
古代の女性の特徴と言えば、美しくなめらかな黒髪です。しかし、上記の通り洗髪は1ヶ月に1度ほどだったそう。そしておそらく古代の女性は今よりももっとボリュームのあるロングヘアだったはずです。では一体どのような方法で美しい黒髪を保っていたのでしょうか。
答えは“油”です。今でも、ヘアオイルとして商品化されている椿油などを使って髪にうるおいとツヤを出していたと言われています。主に今は、シャンプーなどを使い頭皮の油分を落として髪をきれいに保っていますが、昔は油分を足してきれいな髪を作っていたのですね。
“油で髪を洗う”が再び戻ってきた!?
ノンシリコンやオーガニックのシャンプー人気が高まる中、続々と市場に“オイルシャンプー”が増えてきているのをご存知ですか?
上記の古代女性のヘアケア方法でもお話しましたが、シャンプーや石鹸などがなかった頃、油でヘアケアをすることが主流でした。そして、現代再び “油(オイル)”で髪を洗うということが注目されています。
オイルシャンプーの特徴は、オイルの力で頭皮の汚れを優しく落とすことだと言われています。普通のシャンプーだと落ちすぎてしまう皮脂などを、必要以上に取り除くことなく、しっかりと汚れをきれいにしてくれるようです。
また、オイルシャンプーは、古代女性が使っていた用途と同様、髪の表面をコーティングしてツヤとうるおいを与えてくれる効果も期待できます。
髪のパサつきや乾燥が気になるという方は、ぜひこの“オイルシャンプー”を試してみてはいかがですか?
まとめ
以上、今と昔のヘアケア方法はいかがでしたでしょうか。今のようにさまざまなケア方法がなかった時代も、常に知恵を絞って美しさを追求していたのですね。
また、こんなにさまざまなヘアケアアイテムがある時代でも昔のヘアケアを受け継いでいるようなものも垣間見えます。
この機会に、ぜひ原点に立ち戻って自分にぴったりのヘアケア方法を探してみてくださいね。お客さまの髪質などを見て、おすすめのヘアケア方法をお伝えすることもお客さまとのコミュニケーションのきっかけになるかもしれません。