ネイリストの給料はどれくらい?平均給料や収入を伸ばすためのポイントと4つの方法を紹介

爪のケアやネイルアートをおこなう職業であるネイリスト。ここでは、ネイリストのお給料や平均年収がどれくらいなのかを解説します。

また、これからネイリストを目指す方やすでにネイリストとして働いていて、収入アップの方法を知りたいという方に向けて、目指す方法についても確認しておきましょう。

ネイリストの月給・平均年収はどれくらいなの?

ネイリストとは、人の爪の手入れや爪のデザインを施して、爪をより美しく見せる仕事です。具体的には、ネイルケアやネイルカラー、ネイルアートといった3つの仕事があります。

そんな魅力的なネイリストですが、実際の月給や平均年収はどのぐらいなのか気になる方もいるのではないでしょうか。ここでは、立場によってことなる月給・平均年収をそれぞれ解説します。

モアリジョブ|ネイリストの記事一覧

正社員|月給の相場はどれくらい?求人情報をチェック

リジョブのネイリストを対象にした求人情報によると、正社員の場合、月給は20〜50万円と大きな差があるようです。これは、未経験の場合や経験年数によって給与に差が出ること、そして顧客指名率やネイルサロンへの貢献度などによって変わってきます。

また、ネイリストの平均年収は320万円程度とされていますが、この金額も経験年数によって変化するようです。

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歩合で手取りが変わることも

ネイリストの給料形態はサロンによっても違い、完全に固定給の場合や固定給プラス歩合、完全に歩合で給与が決まる場合などがあるようです。

固定給が相場より低くても、歩合やインセンティブ、各種手当などがあることで平均より多くなる場合もあるため、求人情報にはよく目を通し、自分に合った条件のサロンに応募しましょう。

ボーナスはある?

ボーナスは必ずでるものではありません。サロンによってボーナスの規定があるところとないところがあり、業績がよければ出る場合や、マネージャーなどの立場になることでボーナスが出るサロンなどさまざまです。

大手サロンでは年間60万円ほどのボーナスを支給するところもあるなど、サロンによるところも大きいようです。

店長になるとどれくらい給料がアップする?

店長になると30万円以上の給料が期待できます。多いところでは役職手当やインセンティブなどで月額50万円ほどを稼げる可能性も。幹部クラスになるとボーナスが出ることも多く、年収では500万円以上になる場合もあるため、店長を目指してみるのもいいでしょう。

パート・アルバイト|時給の相場はどれくらい?求人情報をチェック

つづいては、パートやアルバイトを対象にしたネイリストの求人情報ですが、時給は1,000〜3,000円と、こちらもかなり大きな幅がありました。しかし、大体の相場としては1,100〜2,000円の時給となっているサロンが多いようです。

金額に差があるのは、正社員の場合と同様に経験年数や指名率などによって時給が異なることが理由となっています。

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年代別の給与額は?

厚生労働省の情報提供サイトによると、ネイリストで一番高給なのは30代で、平均年収が約390万円です。30代で給料がもっとも多くなる理由は、実績を積み重ねて役職がついたり、勤務年数によって固定客も増えるため指名手当などもつきやすくなったり、経験と実績が形になるころであることが考えられます。

10~20代前半がもっとも給与額が低くなっていますが、これは年齢的にも未経験者やネイリストになりたての方が多くいるためで、資格を取得したり経験を積み重ねることで上がっていく可能性があるということがいえるでしょう。

厚生労働省: jobtag|ネイリスト

自営やフリーランスも多いのが特徴

上述した同サイトを見てみると、ネイリストの平均年収は322.8万円、月額の求人賃金は22.3万円となっており、正社員やパートが多くを占めますが、自営・フリーランスも40%ほどいることがわかります。

ネイリストの平均年収には自営やフリーランスのものも含まれるため、開業したりフリーランスとして活躍の場を広げるなどした人たちの事業が軌道にのるのが30代くらいであることも考えられるでしょう。

ネイリストの講師はいくら稼げる?

ネイリストの講師になるためには、認定講師の資格を取得したり、それなりの経験と実績を積む必要があります。認定講師を取得するための条件は厳しいですが、認定講師でなくともネイリスト検定の上位資格をとるなど、ワンランク上を目指す努力が必要です。

その分、高い給与も期待でき、資格なしの場合と比べて1.3~2倍程度、給与や時給がアップする可能性も。是非、ネイリストの上位資格取得を目指しましょう。

ネイリストになるには?資格の種類や資格をとる4つの方法、ネイリストの働き方や将来性も紹介!

独立開業した場合はいくら稼げる?

サロンを自宅で開業した場合、家賃がかからないため経費を抑えることができます。そのため、うまく集客を見込めれば比例して収入も増えていくでしょう。自宅開業では経費をおさえられるといっても、材料費や集客のための宣伝費などのコストは必要なため、経営が軌道にのるまでは赤字になることも。

また、自宅以外で独立開業するには、シェアサロンの利用や業務委託でフリーランスになる方法、最初から従業員を雇ってオーナーになるなど、いくつかの選択肢があります。

ネイルサロンの開業に必要なものとは?

比較的低予算で開業が可能な自宅サロンですが、お客様を迎え入れるための最低限の改装資金も考慮にいれなければなりません。フリーランスとして独立してシェアサロンを利用する場合、開業届の提出をし、施術に必要な道具があればすぐにでも営業ができます。

どちらにしても、集客は自分ひとりでしなければならないため、ある程度固定客をもっていて、集客の見込みがたてられる状態で独立するのが望ましいでしょう。また、しばらくは赤字でもやっていけるだけの運営資金ももっておく必要があります。

ネイリストの独立開業に必要なものやメリットなどは以下の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。
ネイリストが独立開業するために必要なもの|ネイリストがフリーランスで働くメリット・デメリット

ネイルサロンオーナーはいくら稼げる?

店舗経営では、店舗数が多いほど売上の規模は大きくなります。単純計算で仮に1店舗の月の総売り上げが200万円だった場合、2店舗で400万円です。もちろん、店舗が増えるほど家賃や人件費などの経費もかかるため、売上がそのまま稼ぎになるわけではありません。立地によっても、店舗収入は変わる可能性があります。

ですが、オーナーになって経営がうまくいけば、年収1,000万円も夢ではないでしょう。

業務委託で働いた場合いくら稼げる?

業務委託というのは、雇われるのではなく契約によってフリーランスとして仕事を請け負うスタイルのことをいいます。ネイリストの場合、ネイルサロンやエステサロンと契約して働き、契約に基づいた報酬を受け取る仕組み。

正社員やパートと違い、施術を多くこなすほど収入は上がるので、頑張り次第ではサロンに雇われるより多い報酬を手にすることも可能です。しかし、売上が少ないときは報酬も減り保障もないため収入が不安定になることもおぼえておきましょう。

ネイリストが収入UPを目指せる4つの方法を紹介

ネイリストの平均年収がわかったところで、今以上にネイリストが収入をUPさせる方法はないのでしょうか。つづいては、ネイリストが収入UPを目指す方法を紹介します。

1. 上級資格を取得する

実はネイリストは、必ずしも資格を取得していなくても業務に就ける職業です。しかし、上級資格も存在するため、持っていない資格を取得することで好条件での就職につながる可能性があります。

上級資格としておすすめの資格を確認しておきましょう。

JNEC|ネイリスト技能検定 1級

この試験は、国際的に通用するネイリストの育成を目指しているJNECが主催の検定試験です。正しい技術と知識の向上を目的とした実践に役立つ資格となっています。試験は1〜3級にわかれており、レベルにあったものを受けることになるでしょう。

たとえば、1級の試験を受ける場合、受験資格はネイリスト技能検定試験の2級を取得している方となります。この試験では、トップクラスのネイリストとして必須となる総合的な技術、そして知識も求められます。

試験自体は各級共通で、実技試験と筆記試験によって判定されますが、1級の実技試験では50点満点中38点以上が合格基準です。

JNA|ジェルネイル技能検定 上級

この試験は、お客様が安心して施術を受けられるようにし、なおかつ健全なジェルネイルの普及を目的としています。ネイリストのプロとして、サロン内でジェルネイルの施術をおこなうために必要な理論と技術の修得について問われます。

こちらの試験は初級、中級、上級に分かれているのが特徴です。上級試験を受ける場合、ジェルネイルのスペシャリストとして必須となる総合的な知識および技術の修得を求められます。試験内容は実技試験のみですが、実技試験は100点満点中70点以上の点数を取らなければなりません。また受験資格として、中級に合格していることが必要条件になります。

JNA|認定講師資格

JNA認定講師は、ネイリスト技能検定1級に合格しディプロマを取得した日から1年以上が経過していて、ネイルサロン衛生管理士やジェルネイル技能検定試験上級などいくつかの指定された資格をもっていること、プロとして実務経験があることなど厳しい条件がある資格です。

資格取得までのハードルが高い分、資格手当などで高収入につながりやすく、講師としてスクールで教えたりセミナーを開いたりなど、キャリアの幅を大きく広げる可能性が高まるでしょう。

2. 技術・接客を磨いて指名を増やす

収入UPを目指すのであれば、地道な努力で指名率を増やしていきましょう。具体的には、ネイルの技術を向上させる、それぞれの顧客が好むデザインを理解する、接客スキルを磨くなど、技術やスキルアップをすることです。

そうすることで、お客様からの指名を増やすことにつながります。サロンによっては、指名料がお給料にプラスされるところもあるので、収入UPも見込めるでしょう。

3. キャリアアップする

ネイリストとしての技術やスキルを磨くことで、キャリアアップを目指すことも可能です。たとえば、サロン内での地位の昇格などといった方法があります。つづいては、どのようなキャリアアップ例があるのかを確認しておきましょう。

店長として働く

キャリアアップの具体例としては、まず店長の昇格を目指すという方法があります。店長としての業務は、ネイリストとしての業務はもちろん、そのほかにもサロンで働くスタッフの管理、サロンの売上管理などの業務もこなさなければなりません。しかし業務が多いぶん、収入も多くなることがあります。

実際に求人情報を見ると、店長候補では20〜38万円の月給、売上50%プラス管理手当などの歩合制を取り入れているサロンなども多いです。そのため、頑張ったぶんだけしっかりと給与に反映されるようになっており、収入UPを目指せるでしょう。

インストラクター・認定講師として働く

インストルメントや認定講師として、ネイリストの仕事と並行してネイルを教える仕事をすることで、収入アップにつながる可能性もあります。とくに認定講師の場合、資格が必要とはなるものの、取得すれば資格手当が支給されるサロンもあるので、収入UPにつながるでしょう。

ネイリストの講師の場合、求人情報では時給1,100〜3,000円、月給24〜28万円に賞与がある求人などもあるので、安定した収入を得られる可能性があります。

独立開業を目指す

独立開業で収入アップが目指せるとは一概にいえませんが、努力次第では収入UPが期待できます。もちろん、一定数の顧客を確保する努力が必要となることは忘れてはいけません。

しかし、雇用されて働くのと、自営業でネイルサロンを営むのとでは、売上から発生する自分への収入がかなり違います。

実際に独立開業をおこなった人のインタビューは以下のリンクから是非ご覧ください。
ネイリストの独立 一人でお店を開きたくてネイリストに。海外でフリー活動スタート Vol.19【NavyHouse chinatsuさん】#1

開業に興味がある方はこちらもあわせてチェックしてみましょう。
【ネイリスト開業マニュアル】初めての方必見!独立の体験談や手順を解説

4. 経験を活かしてより条件のよいネイルサロンへ転職する

これまでネイリストとしてネイルサロンで勤務してきた経験があるのであれば、よりよい条件のネイルサロンに転職するという方法もあります。

ある程度技術を磨いて、経験を積んでいるのであれば、自信の望む条件や収入UPが期待できる求人を探してみましょう。

自分に合ったネイルサロンを見つけるポイントとは?

自分の希望条件について、まずは洗い出してみましょう。働く条件には、給与や雇用形態、勤務地、勤務時間、休日、福利厚生、技術力アップ、サロンの雰囲気など、さまざまなものがあるでしょう。これらのなかから、優先順位を立ててください。

そして、優先順位が高いものを基準に転職できそうな勤務先を探してみましょう。きっと自分に合ったネイルサロンがみつかりやすくなるはずです。また、もし可能であればお客様として、足を運び、雰囲気などを確認してみてもよいでしょう。

リジョブ|ネイリストの求人情報

経験者と未経験者ではどのくらい差がつく?

ネイリストの給料は、他の多くの仕事と同じように勤続年数が上がるほど給与は高くなる傾向があり、採用の時点でも経験者と未経験者では待遇に差があります。

現役ネイリストが感じた実務経験の重要さ

厚生労働省の職業情報提供サイトで、ネイリストとして実際に働いている人たちがどう感じているかを知ることができます。就業するためにネイリストとしての資格など訓練期間が必要か?という質問に対し、「特に必要ない」は7.8%と1割をきっており、一番多い回答は「1年超2年以下」というもので33.8%、ついで「6カ月超1年以下」で20.8%という結果に。

就業してからは実務経験がなくても問題はないと答えた人が27.3%ともっとも多い一方で、1カ月以上の実務経験が必要だと答えた人は、3年以下まで合わせると50%以上を占めるため、資格や実務経験がネイリストの仕事で重要視されていることがわかります。

厚生労働省:jobtag|ネイリスト

キャリアアップや独立も可能!自分に合った方法で収入UPを目指そう

ネイリストの給料は資格の有無や実務経験、働き方によっても大きな差が出ることがわかりました。

資格取得でキャリアアップの可能性は高まり、開業や講師など、働き方を変えることでさらなる収入アップも見込むことができます。サロン勤務だけにとどまらない柔軟な働き方ができるのもネイリストのメリット。

自分にあった働き方を見つけて、収入アップへの一歩をふみ出しましょう。

引用元
厚生労働省:jobtag|ネイリスト

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