本当に欲しい人材って? 採用担当のホンネ【H 店長 米澤賢吾さん】#1
「こんなスタイリストになりたい!」という理想をかなえるには、技術を磨く努力はもちろん、経験の積み重ねがものを言います。その体験の場となるのがサロン。そこで、人気ヘアサロンの採用担当者に、求めている人物像を直撃しました。さらなる高みを目指している人を応援します!
今回は「bookcafe」をコンセプトにしたアットホームなサロン、Hの店長 米澤さんにホンネをうかがいます。
今回お話しを伺ったのは…
H 店長の米澤賢吾さん
都内サロンを経て、アパレルメーカーにデザイナーとして勤務。美容師として再出発するため、2010年にアシスタントとしてHに入社。2018年には店長に就任し、サロンワークのかたわら店舗の運営管理を担っている。
「明るくて、自発的にテキパキと動ける人なら最高です!」
—-原宿の本店をはじめ北海道から沖縄まで店舗があるH。その歴史を教えてください。
2005年オーナーの小玉重太郎ほか5人のメンバーでスタートしました。以降、他のサロンさんとコラボした店舗を展開するなど吉祥寺や表参道、大阪とサロン数が増えていきました。ただ「H」という名が付いているのはこの本店だけで、ほかはそれぞれ違う名前が付いています。
—-サロンの創業以来、大切にしていることは何ですか?
Hというサロン名は、人と人のつながりをイメージして名付けられているんです。オーナーの小玉もフロアに立つ直属のサロンはここだけなので、その伝統が息づいているのはこのHだけかもしれません。
お客さまとの距離感がとても近いのが特徴的なんです。創業当時は高校生だったお客さまも今は30代。一緒に食事をしたり、イベントに出かけたりすることもあります。
—-応募から採用までの流れを教えてください。
まず幹部たちが書類選考をします。あらかじめ応募者にはどのサロンで働きたいのかを聞いておき、各サロンで面接をします。その後、2~3日サロンワークを経験してもらってそれぞれのサロンで採用が決まります。
Hでは誰を採用するかを決めるのは、幹部だけではないんです。店長の僕も1票、アシスタントもそれぞれ1票持っていて、サロンのスタッフ全員の投票で決めています。
幹部だけでなくスタッフ全員で採用を決めれば、みんなの責任ですから、みんなで育てていこう! という気持ちになれますからね。
—-スタッフ全員が投票すると意見がバラけて決まらない…なんてことはありませんか?
確かに4人中2人いい人がいると票がバラけることもあります。そうなったらじっくり話し合って決選投票することも。でも、ほとんどの場合はだいたい意見が一致しますね。
—-米澤さんが面接やサロン研修で重視していることは何ですか?
面接よりもサロンワークを重視しています。面接ではみんな同じようなことしか言いませんから、人柄などは分からないんですよね。
実際にサロンで働いてもらうきは「お客さまに触れなければ、あとは何をしても構わない」って伝えています。もちろん、最初にやって欲しいことや注意すべきことを説明してますよ。その後は何も指示しません。自分でどれだけ考えて行動できるかを見ています。
分からないことがあれば、どんどん質問すればいいし、興味があればお客さまに積極的に話しかけてもいい。明るくて、自発的に動ける人が理想ですね。
—-Hに入社すれば叶うことは何でしょうか?
「自由度が高い」のがHの特徴なんです。アシスタントたちのレッスンもサロンが開く前に限定しています。僕たちスタイリストが日替わりで立ち会って指導してるんですよ。さらにその先、将来自分の店を持ちたいなら「のれん分け」という形でオーナーの小玉が一緒に店舗設計を考えてくれる。いろんな夢をバックアップしています。
次回は、米澤さんが採用を決めた人材のひとりをご紹介します。
▽後編はこちら▽
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