【子育て応援メソッド】子どものご飯は塩分控えめ、風味よく ヘアメイク 井上祥平さん #2

美容業界で働くワーママ・ワーパパたち。子育てには目に見えない細かなお世話もあり、時間に追われている人も多いと思います。そんな多忙なママ・パパに、仕事と育児を両立するためのコツをインタビューする「子育て応援メソッド」。

今回は、企画初のパパとなるヘアメイクアップアーティスト・井上祥平さんにインタビュー。前半では3人の娘さんのパパぶりを、この後半では家族の食事作りについてたっぷり伺いました。

だしの出る食材を使えば塩分控えめでもおいしい

――お楽しみのご飯づくりのお話を聞かせてください。

「はい。まずは、ネットでスーパーのチラシを見てお得なものをチェックします。今日は〇〇が安いから買っておいて、△△は明日安いから明日にして、あさって□□を作ろうという感じで、我が家では、食べたいものを買いに行くのではなくて、お買い得品先行の献立になります」

――すごい! 主婦ですね。

「作るものはそんなに凝ってないんですけどね。和食だったら、砂糖・醤油・みりんで味付けできるし、洋風ならコンソメとかチキンスープがあればOK。麻婆豆腐とか市販の調味料も使いますし。でも、サラダ油は使わずに、オレイン酸が豊富な米油・ゴマ油・オリーブオイルを使うようにしています。子どもにはココナッツオイルをよく使いますね」

――子どもにはココナッツオイルがいいのですか?

「ほかの植物油に比べると、飽和脂肪酸が多く含まれていて酸化しにくいそうです。母乳に含まれているラウリン酸も豊富で、ラウリン酸には、免疫力アップや抗菌作用があるみたいですね。子どもに積極的に摂ってほしいので、焼いたり、炒めたりするときの植物オイルとして日常的に使っています」

――栄養面の知識もあるなんてプロ並ですね。写真のメニューを紹介してください。

「(奥から時計まわりに)寒ブリの煮魚、ホウレン草・しらす・コーンのバター醤油炒め、具だくさんのお味噌汁、オクラのごま和えをのせたごはん。地味なんですけどね」

「この日のメインはチキン豆腐ハンバーグです。鶏ひき肉と豆腐のほかに、すりおろしたレンコン・ひじき・そら豆が入っています。添えてあるのは、オクラのごま和え。それに具だくさんのお味噌汁です。うちの子たちは、めっちゃオクラ好きなので、我が家の献立にはひんぱんに登場しますね」

――本当においしそうですね。栄養バランスもよさそうだし。お料理はお子さんが生まれてからするようになったのですか?

「料理は気分転換になるので独身時代からしています」

――お子さんの食事で気をつけていることはありますか?

「いちばんは、塩分です。基本的に、塩は調味料に含まれている塩分のみで、それ以外には使わないようにしています。ふだんは、地元福岡・丸三食品の「すくすくあんしんだし」を使っています。魚・昆布・しいたけ・野菜などたくさんの食材を食塩・化学調味料無添加でまとめ上げた子ども用のだし粉です。かつおベースといりこベースがあって、離乳食から愛用しています。例えば、味噌汁をつくるときは、きのことか油揚げとかだしが出る具材を選んで、このだし粉を使えば、塩分のある味噌を少なめにしてもおいしく食べられるんです。

それから、ポテトサラダをつくるときは、塩分のあるマヨネーズをたくさん使わないようにお酢をちょっと入れます。お酢は過熱するとツンとしたにおいもなくなって、料理の味が締まるのでごま和えなんかにもよく使います。ゴマや海苔など風味のあるものをたくさん使うようにして、なるべく塩分を控えるように気をつけています」

――すばらしいです! お子さんは喜んで食べてくれますか?

「まあ食べるものもあれば、食べないものもありますね。とくに長女は好き嫌いが出てきて、いま野菜があんまり得意じゃないみたいです。だから、玉ねぎをすりおろして料理に入れたり、苦手なものは形が分からないようにしたり工夫しています」

――離乳食のときから料理されていたのですか?

「作っていましたね。仕事の時間がまちまちなので、オフの日に下ごしらえを済ませておきます。例えば、ニンジンとかホウレン草などは安いときに買っておいて、下ゆでした後に刻んで、1回分ずつ冷凍ストックしておけば、夕食前にささっと料理できますよね。にんじんのゆで汁は甘味があるので、そこにだし粉を入れて、味噌汁を作ります」

――にんじんのゆで汁のお味噌汁、ぜひまねしたいです。お料理以外で得意な家事・育児はありますか?

「掃除と片付けは苦手なので、奥さんが担当してくれています。指示があれば、掃除機かけたりはしますけど(笑)」

双子に絵本を読み聞かせる長女の姿にジーン…

――パパとして嬉しいこと・楽しいことは?

「子どもの成長に尽きます。最近、長女が双子の妹に『いないいないばあ』とか知育絵本を読み聞かせてくれるんです。横に並んだ双子のほうにちゃんと絵本を向けて。ちょっと前までは自分のおもちゃも貸せなかったのに、最近では率先して貸してあげたり。長女がお姉ちゃんらしくなってきた姿を見るとジーンときますね。双子たちも、昨日までできなかったことができるようになったりすると本当にうれしくなります」

――最後に今後の目標を教えてください。

「仕事は、若い世代の新しい感覚を無理に取り入れるというよりも、自分の感性と技術を磨きつつ、いまのペースで楽しくやっていければと思っています。アーティストさんと地方をまわったり、一日のうちに何か所もテレビ局をまわったりと仕事だけしていた時期もありましたが、現在はそのときに比べるとゆるやかではあります。逆に、奥さんがいま仕事にのっている時期なので、家事・育児をフォローしつつ、奥さんを応援しようと思っています」

――奥様を支えようと思えるのって素敵ですね。

「今後、サロンワークをやるつもりはないので、60才を過ぎてもできる仕事を考えたいとは思っています。ヘアメイクは、撮影現場に早めに入る慣習があるので、朝が早いんですよね。だからどうしても都心に住むことになりますが、3人の娘たちを守り育てる上でも、都会がいいのか田舎がいいのかという課題は検討中です」

――パパとしての目標は?

「ダイエットです。結婚してかなり太ってしまったので、奥さんに『やせて』と言われているんです。夕食は子ども3人に食べさせるのがメインになってしまうので、昼にがっつり食べるくせがついてしまいました。子どもたちを寝かしつけた後、ときどきラーメン屋さんに行っちゃうのもよくないんでしょうね(笑)

ぼく、双子が成人すると還暦になるんです。子どもの学校行事に参加するのって中学生くらいまでですよね。だからあと14年間は、実年齢マイナス5才! 若々しい父親でいたいと思います。

この前、整体に行ったら70才の体だと言われてしまって。まっすぐ立っているつもりなのに、体が巻きこんでいると。モデルさんにメイクをするときに後ろからのぞきこむような姿勢になるのが原因みたいです。職業病ですよね。知り合いに教えてもらったユーチューブのエクササイズでダイエットを始めて、健康と美容に気をつけていきたいと思います」

――マイナス5才を目指してがんばってください!

井上さんが家事・育児をうまくまわすコツは

派手さはないけれど、栄養バランスを考えた愛情たっぷりのお料理を披露してくれた井上さん。井上さんが家事や育児をする上で気をつけていることは次の3つでした。

1.献立はお買い得品先行で

2.子どもたちの健康を考え塩分は極力減らす

3.家事・育児でママをフォロー

取材中にお料理の写真を見せていただいたときは、ほのぼのとしたおいしさが伝わってくるようで、思わず「わーっ」と感嘆の声を上げてしまいました。嫌々お料理されているわけではなく、子どもの健康を気遣った素材選びから栄養バランス、家計までをも考えられた家事ぶりに拍手を送りたいです。

▽前編はこちら▽
【子育て応援メソッド】娘3人の子育ては帰宅後3時間が勝負! ヘアメイク 井上祥平さん #1>>

撮影/古谷利幸
取材・文/永瀬紀子

Profile

井上祥平さん

TRAVOLTA
※3月より所属先移籍

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの美容師求人をリジョブで探す

株式会社リジョブでは、美容・リラクゼーション・治療業界に特化した「リジョブ」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄