オリジナルジェルネイルブランドの立ち上げに成功。「ネイル」があったから今がある【ネイルブランド経営者 浮田美遊さん】#2

ここ数年、徐々に支持を集めているジェルネイルブランドの経営者、浮田美遊さん。過去に未経験からスタートさせたネイルサロンを経営していた浮田さんが、オリジナルのジェルネイルブランドの立ち上げに挑戦するまでの経緯とは?

前編では、ネイルに着目したきっかけやサロンオープンまでの経緯について伺いました。後編では、夢だった自身のブランドを立ち上げ、注目されるようになるまでの道のりについてお聞きします。

お話を伺ったのは…
ネイルブランド経営者 浮田美遊さん

地元・三重県の高校を卒業したあと、県内にあるエステの専門学校へ進学。地元にあるエステサロンに2年半勤務し、退職。ネイルサロンをオープンさせるも、一度挫折。その2年後に再オープンしたところ、地元でも人気のネイルサロンとして人気を集める。サロンをオープンして3年後に結婚を機に閉店し、上京。現在は、オリジナルのジェルネイルブランドを経営し、注目を集めている。

instagram:@j_o_nails

「何か」を形にするべく、念願のオリジナルブランドが実現!

オリジナルブランドのジェルネイル。左から「 MYSTIC JO.(ミスティックジョー)」「QUE(キュイ)」

――ブランドを立ち上げた経緯は?

もともと自分で「何か」を作りたいと思っていて。サロンワークにも慣れてきた頃、「そろそろかな?」と思い、立ち上げることに決めました。

アンバサダーに取り組んだ経験から、商品を良く見せる自信がついたことも後押しになったと感じます。

――ブランドの立ち上げはいつ頃から?

サロンを経営しているときにスタートしました。最初はジェルではなく、ラメや素材などネイルパーツを中心に販売を行っていて、パーツの売れ行きを見ながらジェルネイルの販売に着手しました。

――いくつかブランドがあるようですが、一つずつ特徴をお聞かせください。

私が一人でアイデア出しから発注まで行っているブランドは、「 MYSTIC JO.(ミスティックジョー)」「QUE(キュイ)」。「CRÉU(クリュ)」は、私以外のネイリストにデザインを任せているブランドです。

「MYSTIC JO.」は、ニュアンスアート向き。カラージェルを中心に、どんなシーンにもどんな服装にも合わせられて馴染みの良いカラー展開です。「QUE」は、フラッシュジェル、マグネットジェル、ラメ系のジェルが主。「MYSTIC JO.」と比べると、パキッとしていて対照的なカラーです。さらに機能性にも注目し、通常のコンテナタイプからボトルタイプで筆付きにして、使いやすさと時短が叶う仕様にしました。

――それぞれのカラーやデザインのアイデアはどんなことから着想を得ているのですか?

基本的には、自分が欲しいと思ったものから商品化しています。そのとき出ているラインナップを見て、欠けているカラーがあれば足したり、流行りに乗ったカラーやデザインを追加していくイメージ。たまにお客様の声も反映しているのですが、お客様の方が足りていないカラーやデザインを見つけてくれることも多いくらい(笑)。

あとは、日常生活の中から着想を得る場合もあります。テレビを観ていて、芸能人の洋服の色合わせからヒントをもらったり、外を歩いているときに見上げた空の色だったり。ネイルカラーって無限なので、一色だけでもいろいろなニュアンスカラーが作れるんです。トーンや素材の組み合わせによって誰か一人にハマるカラーを作り出せると思うと、すごく楽しいです。

――ブランドの宣伝方法は?

私がSNSで発信するのはもちろん、アンバサダーの方に依頼して発信していただいています。現役ネイリストや趣味でネイルをしているセルフネイラーの方々をアンバサダーに選んでいます。

――ブランドが軌道に乗った秘訣は何でしょう?

自分が良いと思っている商品ですから、自然と愛が伝わったのだと。加えて、オンラインサロンを通じて、それぞれの目的に沿った活用方法を日頃から発信していることも影響していると思いますね。塗り方、可愛いカラーの組み合わせ方、デザインの技術などを盛り込み、商品の価値を存分に引き出して良いと思っていただける工夫をしているつもりです。

安定して売上もキープできるようになったこの頃、結婚を機にサロンの方は畳んで上京しました。

これからは「仲間」と一緒に歩んでいきたい

――では、経営をしていて大変だと感じることは?

今はだいぶ売上も安定していますが、当初から感じるのは「孤独感」。周りに経営者なんていませんでしたから、相談できる人もいなくて喜ぶときも落ち込んでしまうときも一人でした。

――それでも、一人でネイルに向き合い続ける理由は?

自分がしたかった「何か」がネイルで実現できていることが大きいですね。ネイルサロンのみならず、オリジナルのジェルネイルブランドまで立ち上げられたことが、乗り越えられる要素として関係していると感じます。

――ネイルの魅力とは何でしょう?

やはりいろいろな種類のデザインを無限に創り出せるうえに、自分を表現できるところには、喜びもひとしおです。さらにその作ったものが求めている人の手に渡り、喜んでもらえることにとてもやりがいを感じます

――ネイルが向いている人の特徴は何だと思いますか?

自分だけではなく、人のために動ける人は向いていると思いますね。喜んでいる人の顔が見たいとか。作業はとても細かいので、全部含めてネイルが好きだと思える人は合うと思います。

――今後の目標をお聞かせください。

今までは「一人」で頑張ってきました。ですが、これからは「仲間」と一緒に目標に向かっていく事業がしたいですね。今考えているのは、サロンの経営。ブランドの知名度も徐々に上がってきましたし、仲間と一緒に進むことの楽しさが分かりましたから、そろそろ東京でサロンオープンに挑戦できるかなと目論んでいます(笑)。

加えて、自分の原点を忘れないといった意味でもサロンでネイリストとして働きたい気持ちがあります。実はまだ、「経営者」としての自分にピンときていなくて。未経験でここまで着実に上がってきたこと、これから進んでいくためにも原点を見失わないよう、改めて本格的にネイルサロンのオープンに取り組みたいと思っています。

未経験でも好調な結果を残せた3つのポイントは?

1.一度挫折しても、つまづいた点を洗い直して再スタートするために取り組む

2.アンバサダーに応募し、「商品のPR方法」を学んで自分の経験に落とし込む

3.自分の「何か」を追求し続け、多方面からの挑戦をやめないこと


取材・文/東菜々(レ・キャトル)
撮影/SHOHEI

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