SNS活用成功の秘訣は、とにかく「やってみる」こと/ADTION Shibuya いさなさん #2
就活に効果的なSNSの活用法について、有識者へのインタビューを通して学ぶ本企画。前回に続き、美容学生時代からインフルエンサーとして人気を集め、美容師となった現在も多くのフォロワーに支持されている「ADITION Shibuya」トップスタイリストのいさなさんに、お話をお聞きします。
後編となる今回は、美容学生におすすめのSNSの活用法、就活にSNSを活用する際のアドバイスをお聞きしました。
お話を伺ったのは…
ADITION Shibuya トップスタイリスト いさなさん
大阪府出身。神戸ベルェベル美容専門学校卒業後、ADITION Shibuyaに入社。学生時代からTikTokとInstagramにてインフルエンサーとして発信し、現在はInstagramフォロワー数11.7万人、TikTokフォロワー数20万人超に。入社1年でカラーリストデビューし、初月売上100万円を達成するなど技術面での評価も高い。
いろんなSNSに本気で取り組んでみてから
その時の自分に合ったものに力を入れるように
――フォロワーが増えたきっかけの投稿はどんなものでしたか?
TikTokは、学生時代に友達や先生とふざけて撮った動画や、身内ネタみたいな動画がなぜかバズッたんです。本当はファッションとかでバズりたかったんですけど(笑)。そういう親しみやすいものや、みんなが面白がるような動画が人気でした。
Instagramは学生時代にファッションの投稿をしていましたが、フォロワー数は1万人くらいで、美容師になってから11万人くらいになりました。人気が出たのは、スタイルの投稿です。「美容師」などのキーワードの検索からつながって、僕のスタイルを見てくれてフォローしてくれたのかなと思います。
――YouTubeも一時期してらしたとか。
そうですね。どのSNSもそうですが、とりあえず全部やってみたかったので、まずはやってみて続けるかどうかは後から考えようという感じでした。やっていないのに「自分には合わない」と思いたくなくて、周りから「ちゃんとやってた」と思われるくらいには全部やりたかったんです。
だからYouTubeもInstagramもTikTokもしてみたうえで、学生時代はTikTokが合っていたし、美容師になった今はInstagramが合っているという感じです。
多くの人に知ってもらえるTikTokと
ファンが作れるInstagramを活用
――美容学生が始めるとしたら、おすすめのSNSは何ですか?
僕は主にTikTokとInstagramをしていますが、TikTokは大衆に届けられるもの、Instagramは狙った層に届いてコアなファンが作れるものだと感じています。
Instagramでは、例えば「美容師」と検索する人たちにしか僕の存在は知られません。まったく関係のない人は、Instagramで僕のことを見かけることもないんです。でもTikTokでは、おすすめの動画を見ていたら急に僕が出てくることもある。美容も、アイドルも、インフルエンサーも、切り抜き動画も、なんでも上がってくるのがTikTokなので、単純に見てもらえる母数が違います。
だから、まず大衆に知られたいのであればTikTokを始めるのがおすすめです。僕が今、就活のためにSNSを始めるとしたら、まずはTikTokで大衆の目につくようなことをすると思います。その後フォロワーが増えてきたらInstagramと連携させてコアなファンを作っていくと、美容師になった後にも活用できます。
――では、美容学生さんがするべき投稿は、どんなものだと思いますか?
抽象的になってしまうんですが、まずは投稿したいものを上げたらいいと思います。SNSを始めたいなとか、こういうのを投稿してみたいんだよねと考えている暇があるなら、まずは投稿してみたらいい。その始める一歩ができていない子は多い気がします。
正直なところ、何を投稿したらいいかという正解は本当になくて、僕の成功例を伝えたとしても同じようにして成功するかというとわからない。だからSNSは面白いし、人それぞれの個性って面白いと思うんです。
ただ言えるとしたら、SNSで成功している人の共通点は、行動に移していること。全くスタイルや施術内容、お客様の層が違っても、同じくらいフォロワーが多い美容師さんたちは、みんな考える前に行動しているんです。だから大切なのは、まずはやってみることだと僕は思います。
情報を見ただけでやった気にならず
学生のうちはいろんなことに取り組んで
――最後に、これからSNSを活用したい美容学生にアドバイスをお願いします。
一番は「考える前にとりあえずやってみよう」と思う気持ちが大切だということ。あとは、やってみてダメだったと思っているうちは、まだまだだと思ったほうがいいということです。
とりあえずやってみて結果が出ないことは、絶対にないと僕は思います。「それで結果が出ていないなら足りていないだけ」というポジティブ思考で、とにかく学生のうちはもがき散らかして欲しいです。
これだけ簡単にいろんな情報が手に入る世の中だからか、情報を見ただけで満足してやった気になって、実際には何もしていない子が増えている感じがします。いろんな美容学校に行って話す機会があるんですが、本当に「熱い子」が少なくなっていると思うので、SNSに限らず「もっともっと!」という気持ちで、いろいろなことに取り組んで欲しいなと思います。
美容学生がSNSを始めるときのポイントまとめ
1.まずはTikTokで大衆の認知を獲得する
2.Instagramでファンを増やす
3.考える前にやってみる!
取材・文:山本二季