【例文あり】鍼灸師の自己PRとは?基本的なポイントや注意点を紹介

鍼灸師として働くには、志望先の採用試験を受ける必要があります。採用試験では、履歴書を提出したり、面接をおこなったりするのが一般的です。

履歴書や面接で重要視される項目のひとつに自己PRがあります。自己PRは、合否を左右することもあるため、ポイントをおさえて内容を考えなければなりません。

そこでこの記事では、鍼灸師の自己PRのポイントや書き方、注意点を紹介します。アピールしたいスキル別に例文を掲載していますので、参考にしてください。

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自己PRとは?

自己PRとは、自分の魅力を志望先にアピールする項目です。採用担当者に「一緒に働きたい」と思ってもらえるよう、自分の強みやスキル、志望先でどのように貢献できるのかを伝える必要があります。

鍼灸師の自己PRにおいて、採用担当者がどんなことをチェックしているのかポイントをおさえ、どういった強みやスキルをアピールすべきかを考えましょう。

採用担当者がチェックしているポイント

鍼灸師の自己PRでとくに見られているのが人間性です。患者の健康をサポートする仕事なので、知識や技術が欠かせないことはもちろん、患者と接するにふさわしい人柄であることを伝えなければなりません。

そのためには、これまでの経験や自分にできること、どんなことをやりたいかなどを明確にしておく必要があります。

そして、鍼灸師としての適性があることや応募先の考え方や求める人物像とマッチしていることなどを伝え、採用するメリットを感じてもらうことが大切です。

自己PRを書く前にすべきこと

採用者がチェックしているポイントを踏まえて、自己PRを書く前にすべきことを紹介します。

自己分析をおこなう

自分の強みやスキルを含め、自分がどんな人間であるか、まずは自分自身で理解を深めることが大切です。そこで、これまでの経験や自身のスキルを洗い出し、自己分析をおこないましょう。

自己分析のやり方はいくつかありますが、学生時代や社会人の経験などから、なぜ取り組もうと思ったのか・どのように取り組んだのか・その結果どうなったかを振り返る方法がおすすめです。

社会人経験がある場合は、実績を数字で表せると自己アピールのときにも活用できるため、積極的に出していきましょう。

また、どんなことが得意かを見つめ直したり、苦手だったことができるようになった経験を深堀したりして、過去と向き合ってみるのもよいでしょう。

志望先について調べてマッチしたアピールポイントを選ぶ

志望先の理念や社風、仕事内容とあわせて、求める人物像や必要なスキルなどを調べ、それらとマッチした自分のアピールポイントを選びましょう。

志望先については、募集要項やホームページなどから情報収集することが可能です。

なお、アピールポイントを複数挙げると内容が薄くなってしまうので、できるだけ1つに絞りましょう。

志望先での目標や将来像を明確にする

志望先での目標や将来像を明確にし、自分のアピールポイントが、実際にどのように活かせるのか・どのように活かしたいかを考えておくことも大切です。採用担当者が一緒に働く姿をイメージしやすくなるだけでなく、仕事に対する熱意も伝わります。

また、目標を持っていることで、自分自身のモチベーションにもつながるでしょう。

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自己PRを書くときの手順とポイント

ここからは、実際に自己PRを書くときの手順に沿って、それぞれのポイントを紹介します。

1. アピールポイントを一言でまとめる

自己PRの冒頭は、「私の強みは○○です」「私には○○(というスキル)があります。」など、アピールポイントを一言でまとめましょう。

最初にアピールしたいことを伝えることで、その後に続く内容が分かりやすくなるだけでなく、自己PR文全体に一貫性を持たせることができます。

2. アピールポイントを裏付ける具体的なエピソードを伝える

アピールポイントを述べた後は、それを裏付けるエピソードを伝えましょう。どんな経験から、何を考え、どのように行動したかなどを具体的に伝えると、説得力のある文章になります。

3. エピソードの結果や学んだことを伝える

エピソードの後半は、自分の行動によってどのような結果が得られたか、どのようなことを学んだかを伝えましょう。その際、「〇%アップした」「〇位に入賞した」など、数値を用いるとイメージしやすくなります。

4. 入社後アピールポイントをどのように活かしたいかを伝える

自己PRの最後は、志望先でアピールポイントをどのように活かしたいかを伝えて締めくくりましょう。そうすることで採用担当者は、あなたが入社後にどのように貢献してくれるかをイメージしやすくなります。

自己PRを書くときの注意点

ここからは、自己PR文の構成やポイントをもとに、実際に書くときの注意点を紹介します。

簡潔な文章を心掛ける

自己PRは、300~400文字程度がちょうどいいボリュームです。文章が長すぎると読みづらくなってしまうため、1文はできるだけ短く、簡潔な文章を心がけましょう。適宜改行したり、タイトルを付けたりといった工夫をして、見やすさも意識してください。

志望動機と混同しない

自己PRと混同されやすいのが志望動機です。最初にお伝えしたように、自己PRは自分の魅力をアピールするためのもの。一方志望動機は、志望先への入社意欲や熱意を伝えるためのもので、それぞれ違いがあるので間違えないように注意しましょう。

志望動機については以下の記事をご覧ください。
【例文あり】鍼灸師の志望動機はどのように書く?基本的なポイントとあわせて就職・転職活動の進め方も紹介

具体的でわかりやすい表現を使う

自己PRの文章は、自分について理解してもらうことを意識し、具体的でわかりやすい表現を使うことが大切です。

簡潔に書くことを意識しすぎて情報が不足していたり、抽象的な表現だったりすると、自分の魅力を最大限アピールすることができなくなってしまいます。

【スキル別】鍼灸師の自己PRの例文

鍼灸師は治療の知識や技術はもちろんのこと、患者と信頼関係を築くコミュニケーション能力も欠かすことができません。また、学び続ける意欲や向上心や、患者の様子や変化を見極める観察力なども必要とされます。

自己PRでは、こういったスキルをアピールすることが大切です。ここでは、そのスキル別に自己PRの例文を紹介します。

知識や技術

知識や技術面をアピールポイントとして伝えたい場合は、どんな患者さんをどのように治療してきたかなどを具体的に述べましょう。

例文

私の強みは、幅広い疾患の臨床経験を積んで磨いた技術です。

〇年間〇〇鍼灸院に勤め、1日あたり〇人ほどの患者の施術をしています。鍼灸治療が適応する疾患のほとんどに対応できるようになりました。

とくに私が力を入れているのは、後遺症を抱える患者への施術です。それは、私自身が外傷による後遺症を、鍼灸とリハビリの併用で改善させた経験があるためです。

私と同じように後遺症に悩んでいる患者が、少しでも元の状態に近づけるよう、早い段階でリハビリと併用するよう広報活動をしたり、アプローチの仕方を変えたりしています。

貴院の鍼灸外来には、日々多くの患者が訪れると伺っております。これまでの臨床経験を活かして、即戦力として貢献したい所存です。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力をアピールする場合は、相手の気持ちを考え、ていねいに話を聞き取ったり、症状や治療内容についてしっかりと説明したりといったきめ細やかなコミュニケーションができることをアピールすることが大切です。

例文

私の強みは、患者の予後まで視野に入れたきめ細やかなコミュニケーションが取れることです。

現在勤めている鍼灸院は、高齢の患者が8割を占めています。そのため、日常生活のちょっとしたことでケガにつながったり、一度痛めてしまうと長引いたりする傾向にある患者が多いです。

そこで、ひとりひとりの患者の問診やカウンセリングに重きをおき、予後の生活習慣のアドバイスや、自宅でできるツボ押しなどをお伝えすることを大切にしています。

なかにはスムーズにコミュニケーションが取れない患者もいるため、ご家族に確認してもらえるよう症状や治療に関するメモをお渡しすることもあります。

貴院でも、患者ひとりひとりの生活習慣や環境まで考慮したサポートをして、患者の健康の手助けをしたいです。

学び続ける意欲や向上心

歴史の長い鍼灸は奥が深いため、働きながらも学び続けたり向上心を持って取り組む必要があります。

その姿勢をアピールするためには、「治療の選択肢を広げるため、東洋医学に限らず西洋医学も学んでいる」・「さまざまなやり方を学び、よりよい治療を患者に提供したい」など具体的にアピールすることが大切です。

例文

私はひとりでも多くの患者の健康に貢献するため、学び続けることを大切にしています。

鍼灸師になって〇年経ちますが、同じ疾患でも患者によって治療方法は変わり、改善の速度や効果も異なります。「この患者にはこの方法が合うけど、この患者には合わない」という経験も数多くしてきました。

そのため、多くの患者を治療するには、ひとりひとりの患者の治療を学びにしていく必要があると思い、カルテとは別に、アプローチの仕方や回復の度合い、経過などをデータ化して書き留めています。

入社してからずっと続けているため、いくつかのパターンを想定して治療計画をスムーズに立てられるようになりました。
患者数の多い貴院でもこれまでの経験を活かしつつ、多くの患者を治療できるよう、日々を学びにしていきたい所存です。

観察力

観察力をアピールポイントとして挙げたい場合は、患者の顔色や表情、身体の状態など細かな部分を観察し、変化を見逃さないことや、どういった治療が必要かを見極められる力があることなどを伝えられるようにしましょう。

例文

私の強みは、患者の些細な動向も見落とさない観察力です。

〇〇鍼灸院の鍼灸師として働きはじめて間もないころ、腰痛を抱えていた患者が、整体で患部のマッサージを受けても腰痛が治らず自院に来ました。

患者本人には自覚がなかったのですが、診察室に入ってくる際の歩き方や足の動きに違和感を持ち、改めて触診や動作確認をしたところ、腰痛の原因が足であることが分かりました。

そのことがあってから、自身の着眼点を大切に、些細な様子も見逃さないよう気を配るようになりました。

不調の原因に対し、どのようにアプローチをおこなうべきか、原因が一つでない場合にどこから優先的に処置をするかも、患者の動向やライフスタイルに合わせて判断しています。

貴院でもこの観察力を活かし、患者に効果をしっかりと感じてもらえる治療を提供したいです。

志望先に合ったアピールポイントを選んで自分の魅力を伝えよう

鍼灸師の自己PRを考える際は、自己分析をしっかりと行い、志望先に合ったアピールポイントを選ぶことが大切です。例文として紹介したような、鍼灸師に必要なスキルを参考にしてもよいでしょう。

記入する際は、最初に自身のアピールポイントを述べ、具体的でわかりやすい表現を意識して簡潔にまとめてください。

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