自宅でできるカンタン経絡治療—ツボ押しメソッド『ストレス編』
「よく眠れない」「休んでも疲れがとれない」「やる気が起こらない」などの「病院に行くほどではないけれども、日々調子が悪い」という症状は、女性に多いものです。原因は、体内にエネルギーや栄養素を運ぶ通路である「経絡」の流れが滞り、「気(エネルギー)」「血(栄養素をたっぷり含む血液)」「水(体内の水分)」が体のすみずみまできちんと行き渡らず、循環しないことにあります。不調を改善するには、自分の体質傾向を知り、不調の原因を見直すこと。トラブルと大きく関わるツボに刺激を与え、経絡の流れを元に戻すことで自然治癒能力や免疫力が高めることができます。そこで、自宅で簡単にできるツボ押しメソッドをご紹介。#1では、「ストレス」を改善するツボをタイプ別にご紹介します。
ストレスは体にもダメージ
ストレスは、精神だけではなく体にもさまざまな悪影響を及ぼします。ストレスホルモンは、免疫細胞を衰えさせ、血液中の鉄分を切り離し、血管内の細菌の餌となり、血管壁を破壊するなど、体に大きなダメージを与えるのです。東洋医学では、「心と体は一体」であると考えており、ストレスを改善するためにも経絡治療が役に立ちます。
自分がどのタイプに当てはまるかチェック
Aタイプ
- よく眠れるときもあれば、眠れないときもある
- 熟睡できるときとできないときがある
- 何かトラブルが起きた場合、ちょっとした言葉で傷つく
- 自分は我慢強いと思う
- 食欲は普通
- 悩みがある
- 常に気になることがある
- 気になることがあった場合、解決しようと努力する
- よく夢を見る
- のぼせやすい
上記に当てはまる人は「肝の病証」です。
Bタイプ
- よく眠れるときもあれば、眠れないときもある
- 熟睡していると思う
- 何かトラブルが起きた場合、小さいことは気にしない
- 外出するのは好きではない
- 食欲はあまりない
- 夢はあまり見ない
- 常に気になることはない
- 悩みはない
- のぼせはない
上記に当てはまる人は「腎の病証」です。
Cタイプ
- よく眠れるときもあれば、眠れないときもある
- 熟睡していると思う
- 何かトラブルが起きた場合、ちょっとした言葉で傷つく
- 自分は我慢強くない
- 常に気になることがある
- 気になることがあった場合、解決しようと努力する
上記に当てはまる人は「肺の病証」です。
Dタイプ
- よく眠れるときもあれば、眠れないときもある
- 熟睡できるときとできないときがある
- 悩みがある
- 異常に食欲がある
- 常に食べたいと思う
- 外出するのが好き
- 何かトラブルが起きた場合、小さいことは気にしない
- 常に気になることはない
- 夢は見ない
上記に当てはまる人は「脾の病証」です。
それぞれの病証に効果的なツボ
Aタイプ「肝の病証」に効果的なツボ
「肝の病証」とは?
怒りの感情をセーブできず、神経が高ぶりやすい状態です。怒りにより、気・血が滞り、生理不順や腰痛に悩まされることもあります。夜更かしをやめて、12時前にはベッドに入り、たっぷり睡眠をとってください。
「肝の病証」に効くツボ
「太衝(たいしょう)」です。足の親指とひと差し指の骨の付け根の間にあるくぼみが太衝になります。
Bタイプ「腎の病証」と効果的なツボ
「腎の病証」とは?
恐れや驚きの感情でいっぱいになり、すべてを悪い方向に考えてしまう状態です。気力が失われ、骨や関節に悪影響を及ぼすこともあります。足湯などで体を温めたり、足裏マッサージをしたりするのがおすすめです。
「腎の病証」に効くツボ
「太谿(たいけい)」です。内くるぶしとアキレス腱の間にあるくぼみが太谿になります。
Cタイプ「肺の病証」と効果的なツボ
「肺の病証」とは?
大したことでもないのに悲しくなったり、憂うつになったりする状態です。敏感肌になりやすく、のどや呼吸器に影響を及ぼします。手足を冷やさないようにして、岩盤浴やマッサージで血行をアップしましょう。
「肺の病証」に効くツボ
「太淵(たいえん)」です。手首の内側の横シワが出る部分(親指の一番下)で、「脈」を取る部分として知られているのが太淵です。
Dタイプ「脾の病証」と効果的なツボ
「脾の病証」とは?
思い悩み過ぎて、トンネルから抜けられなくなった状態です。食欲がなくなる、食欲が異常に増すなど、食欲を正常にコントロールできず、胃を痛めたり太ったりします。深夜の飲食はやめ、栄養バランスの取れた食生活に変えてください。
「肺の病証」に効くツボ
「太白(たいはく)」です。足の親指の付け根に大きな関節の後ろにあるくぼみが太白です。
ツボの押し方と注意事項
ツボの正確な位置は、人によって多少のズレがあります。「ここかな?」と思う場所を押して、痛いと感じるところがあなたのツボになります。指で押せないという場合は、妻楊枝を数本まとめて輪ゴムでしばったものや、歯ブラシ、ペンなどを使ってもよいでしょう。痛いけれども気持ちがいいと感じる強さで、数回、左右同じように押してください。また、ツボ押しは、お風呂上がりや寝る前がベストですが、飲酒後、食後30分以内、妊娠中、発熱中はさけるようにしましょう。
文/sapuri