美容師として向上し続けるために 『MOK』
「MOK」でエリアマネージャー兼スタイリストとして多忙を極める德永愛実さんは、大阪梅田店と京都店のマネジメントを担当するだけでなく、現役の美容師としてサロンワークも担うワーキングママ。現在はオーナーに師事しマネジメント業務に取り組む傍ら、日々スタイリストとしての向上にも努めています。後編となる今回は、スタイリストとしての努力や忙しい日々のリフレッシュ法などについて聞いていきましょう。
日々更新される情報に常にアンテナを張って
マネジメント業務と並行しスタイリストとしてお客様に接してもおられますが、美容師として意識されていることは?
「これはスタッフ全員に共通していることですが、お客様の理想の髪型のイメージをゲストと共有してそれを具現化することを大切にしています。そのためにはカウンセリングを徹底し、本人が理想とするヘアスタイルを叶えた上でさらにゲストの魅力を引き出すのが重要なんです。私自身はショートやボブスタイルが好きということもあって、同じボブでもよりその人に似合うバランスを見極めるのが得意ですね。また、最近はお客様の美容に対する知識が豊富ということもあって、製品への知識や技術などもプロとして常に最新のものへアップデートしています。他にも、新製品や技術向上のための講習やヘアショーへ積極的に参加することで、スタイリストとしての感性を鈍らせないようにすることも大切にしていますね。あと、これはエリアマネージャーとしての業務にも役立つ部分なのですが、最近は女性美容師の働き方を学べる講習も多くあるので、そういった講習に参加することで、どうすれば今後女性が美容師業をいかに長く、かつ家庭と両立しながら続けられるかを勉強しています」
マネージャー目線からのアドバイス
――エリアマネージャーとしてスタッフの新規採用などにも関わられると思いますが、これから美容師を目指す学生さんに伝えたいことは?
「私が美容学校に在籍していた当時はいわゆるカリスマ美容師ブームの時代で、ヘアスタイリストを志す人がとても多かった時期でした。当時はファッション誌に有名サロンのスタイリストが頻繁に登場していたこともあり、労働条件よりも自分が憧れるサロンで働くことが最重要事項で。ただ現在は美容師ブームが一段落したこともあり、労働条件を一番に考える人が増えたように感じます。もちろん働く上でそれはとても大切だし、当店もより働きやすい環境や条件を作るために努力をしていますが、やはり美容師という職業にもっと夢を持って欲しいなと。このサロンで働きたい、こういう美容師になりたいなど、せっかくやりたいことを仕事にするのだから夢は大きく持って欲しいですよね。好きなことを仕事にできるってすごくハッピーなことなので、これから美容師として羽ばたこうという人には将来こうありたいという美容師像をしっかり持って、アドバイスしたいです」
日々のリフレッシュが元気の源
――お仕事と育児、そして家事など家庭を持ちながら働く女性はとにかくお忙しいかと思います。そんな多忙な毎日の気分転換方法は何かありますか?
「仕事ではたくさんのスタッフに囲まれ、自宅では10歳の男の子と8歳の女の子の母な私にとって、1人でぼんやりできる時間は唯一お風呂に入っている時だけなんです(笑)。もちろん家族も、人とコミュニケーションを取ることも大好きですが、この1人で何にも考えずにぼんやりできる時間が自分なりのリセット方法なので、お風呂はかなり長風呂になりますね。だいたい90分くらい入っていると人に言うと驚かれますが、ここで言葉通り疲れを洗い流して気分も一新。働く女性は誰しも自分なりのリフレッシュ方法があるかと思いますが、こうして1人の時間を持つことが私にとっては大切なんです」
――最後に、徳永さんの今後の目標についてお教えいただけますでしょうか?
「女性美容師を取り巻く環境はどんどん整備されてきつつありますが、まだまだ改善できる部分も大きいので、これからも働くモチベーションを保つためのプランニングや様々な制度を考えるなど、日々を楽しみながらマネージャーとしてさらにステップアップすることが今後の目標です」
美容師、マネージャー、母、妻と様々な顔を持つ德永さんは、どの役割にも全力投球しつつ肩の力が抜けた自然体の姿がとても印象的でした。自分なりにリフレッシュしながら日々を楽しむ姿勢は、これから家族を持とうと考える働く女性にとっても、また複数の業務を兼務する人にとっても大いに参考になるのではないでしょうか。
Profile
德永愛実さん
エリアマネージャー
島根県出身。中学生の頃から美容師を目指し、当時の職業体験で美容室を選択。その際に美容師という仕事の厳しさを目の当たりにしたものの、夢は変わらず美容専門学校へ進学。現在は2児の母として子育てに奮闘しつつも、昨年任命されたエリアマネージャーの仕事に尽力し充実した毎日を過ごす。