効率よく丁寧な施術で支持を集めるヘアサロン『ALLY』
カルチャーの発信地、原宿に位置するヘアサロン『ALLY』。天井が高い空間は開放感があり、店内は常に活気であふれています。人気の理由は短時間で美しく仕上げる確かな技術力。リピート率も高く、モデルやアーティストからも高い支持を得ています。またスタッフ間でSNSの効果的な活用法を積極的に共有。1人ひとりのブランディングに力を入れており、次世代の美容師を育てる環境も整っています。
今回はそんな『ALLY』で店長を務める阿部吉晃さんにインタビュー。後編では施術中に意識していることや、美容業界で変化を感じることなどについて伺いました。
丁寧で早く、無駄のない施術を
———施術中はどのようなポイントを意識していますか?
「お客さまを上手に待たせることを意識しています。忙しい時は4、5人の方を同時に施術するので、どうしても1人のお客さまに付きっきりにはなれません。そこで近くを通るときにひと言かける、雑誌を取り換える、飲み物を持っていくなど、お客さまとこまめにコンタクトをとって不快感を抱かせないことが大切です。また施術のルーティンを決めないことも心掛けています」
———ルーティンを決めないとは、どのようなことでしょうか?
「美容師のなかには、まずカラーをして、次にドライ、そしてアイロン、最後にカットなど、施術の順番を決めているスタイリストもいます。僕はどんな順でもよいと思っているので他のお客さまの状況をみて、円滑に進めることを考えているんです。その結果、一般の美容師が2時間ほどかかるメニューでも1時間半ほどで終わらせることができます。もちろん施術は早くても雑ではありません。無駄をなくして、早くて丁寧な施術を心掛けています」
自分の好きなスタイルで働くために必要なこと
———最近、美容業界で変化を感じることはありますか?
「自分のスタイルに合った環境で働くことができる時代に変わったと感じています。僕のように1日にできるだけ多くのお客さまに出会いたい美容師はサロンで働けばよいと思いますし、職人気質の美容師はシェアサロンのようなスペースでじっくりとマンツーマンの施術をすればよいと思っています。僕が危ないと思っているのは、収入アップのためだけにフリーの美容師になることです。独立すれば、同じ人数を施術してもサロンで働いているよりも3~5万円ほど多く稼げると思います。しかし半年ほど経つとお客さまが離れて、収入も下降線をたどる美容師が多いんです。そして結局サロンに戻る美容師をたくさん見ています。好きなスタイルで働くためには、質のよい施術とSNSなどを使った発信スキルを身に付ける必要があると思っています」
好きなことを武器にする
———最後に、これから美容業界での活躍を目指す若手にひと言お願いします。
「撮影やヘアメイクなど、サロンのカリキュラム以外で好きなことを見つけてほしいです。与えられていることだけをやっていてもおもしろくないですから。ちなみに僕が若手の時は、カリキュラムそっちのけでカメラをいじっていて怒られていました(笑)。結果それがいまとても役に立っていますから、忙しいとは思いますが好きなことに取り組む時間を確保してください。また上の世代は自分の価値観を若手に押し付けず、のびのび働くことができる環境をつくることが大切だと思います」
若いスタッフがイキイキと働き、常に活気にあふれている『ALLY』。新しいスタイルに出会いたい方、次世代の美容師の勢いを感じたい方はぜひ足を運んでみてください。
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