武器はショートネイル!『yuo virth+LIM』のサロン作り
『yuo virth+LIM』は2018年の6月にオープンした代官山のネイル&アイサロン。やわらか&カジュアルなデザインが生活を優しく彩り、幅広い年代から支持を集めています。そんな『yuo virth+LIM』が、ファンをつかんでいる背景には暮らしになじむショートネイルやお客さまの理想を叶えるための丁寧なヒアリングがありました。
今回は、ディレクターの赤木桃さんにインタビュー。前編では、お客さまから愛されるサロンを作る方法に迫ります。
生活に寄り添う、LIMらしいショートスタイル
————まずは、『yuo virth+LIM』が人気を集めている理由を教えてください。
「『生活に寄り添ったネイル』を、ご提供しているからだと思います。『yuo virth+LIM』のネイルが暮らしになじむ理由はいくつかあり、1つ目がショートネイルの技術が高いことです。ショートネイルは現在では一般的なスタイルの1つですが、『LIM』がネイル事業をスタートした2008年頃には、まだ普及しておらず、当時は長い爪にキラキラのデザインを施していくスタイルが主流でした。
しかし、美容師さんや育児中のママさんなど、生活のなかで指先を多く使う方にはマッチしていないため『LIMにいらっしゃるお客さま全員に、可愛い! と思っていただけるネイルって、どんなデザインだろう?』と考え始め、そして『LIMらしいショートスタイルを生み出そう』と。
それから、『短い爪を魅力的に見せるバランスは、どんな感じだろう?』とスタッフたちで意見を出し合うなど、強いベース作りの技術を高めてから、その上にカジュアル系のデザインをのせ個性的なネイルを作り上げていきました」
お客さまのシーンを彩るネイルで、日常に華やかなさをプラス
————その他に「暮らしになじむ理由」はありますか?
「オーダーメイドのデザインも理由の1つです。当たり前ではありますが、お客さまの生活環境は1人ひとり違いますから、その方の日常に沿ったデザインをご提供しなければ『可愛いネイルだな~』と思っていただくことはできません。
『暮らしにフィットするネイル』を作るためには、まずは丁寧なヒアリングが重要です。そのため日頃の施術では、『お客さまは、なぜネイルをしたいのか?』を汲み取っており、たとえば『今月の楽しみは何ですか?』と聞いてみます。するとライブ、誕生日、旅行などの予定を知ることができ、旅行であれば『海とか温泉とか、足の爪が見える場所に行きますか?』など、少し深掘りして聞いてみる。
そして、海に行くのであれば『砂浜で映えるデザインがいいな~』や、温泉であれば『旅館に似合うように少し控えめ色使いにしよう』など、楽しみにしているシーンを彩るネイルを作ることができます。お客さまはネイルを見た時に、きっとそのイベントを思い出すので、ワクワクしながら楽しく日常を過ごせるはずです。他にも『yuo virth+LIM』では、素材にもこだわっています」
オーダーメイドデスクで、居心地のよい空間を作る
————具体的に、どのような素材を使っているのでしょうか?
「たとえば、水彩絵の具を使っています。絵の具の魅力は、ジェルよりも細い線が書けたり、ぼかしやなじませることもできたりなど、細やかで緻密なデザインが作れることです。他にも折り紙、小さなワイヤー、天然石なども取り入れています。ちなみに石は、天然石や鉱石が好きなスタッフが全国の石屋さんが集まる大きな展示会に足を運んで見つけてきてくれます」
————サロンの環境作りで工夫していることはありますか?
「フット用に組み替えることができるオリジナルデスクを取り入れています。一般的なネイルサロンはハンドとフットで席を分けるスタイルが主流ですが、ほんのわずかな席の移動でも、もしかしたらお客さまにはストレスかもしれません。また、スペースが埋まってしまうため、一度に入客できる人数が少なくなってしまう。よりリラックスできて、かつサロンの成果を上げるために、ひとつの場所で施術が終わることは『効率的だな』と、感じています」
お客さまから愛されるサロン作りの極意
現在は7名のスタッフが働いている『yuo virth+LIM』。お客さまから愛されるサロン作りの極意をまとめると、下記の3つでした。
1. ショートネイルに力を入れて暮らしになじむデザインをご提供
2. 丁寧なヒアリングにより、お客さまのシーンを彩るネイルを作る
3. オーダーメイドデスクで、居心地のよい空間を整える
後編では、リピート率を高める方法に迫ります。
▽後編はこちら▽
魅力的な空間はスタッフ同士の関係から!『yuo virth+LIM』の再来を生む方法とは?>>