【2025年最新版】美容学生が「就職が決まらない」と焦らないために|やるべきことや就職先の選び方・探し方【不安解消ガイド】

「周りが就職先を決めていく中で、『自分だけ決まらない』と焦りを感じていませんか?そもそも、何から手をつければ良いのか分からず、立ち止まってしまう美容学生は少なくありません。

周りのスタートが早いこともあり、準備が遅れるとさらに焦りが募るものです。

しかし、やみくもに行動する必要はありません。この記事では、就職活動の基本的な進め方から、あなたに合った職場の選び方・探し方までを丁寧に解説します。

さらに、美容師だけでなく、アイリストやネイリストといった美容師免許を活かせる多様なキャリアもご紹介。この記事を読めば、あなたの視野が広がり、自信を持って就職活動を進めるためのヒントがきっと見つかります。

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なぜ就職が決まらない?美容学生によくある原因と対策

まずは、なぜ内定が出ないのか、その原因を冷静に分析してみましょう。よくある原因と、今すぐできる対策をセットでご紹介します。

原因1:応募数が少なすぎる/人気サロンしか受けていない

「絶対にこの有名サロンに入りたい」という強い憧れを持つことは素晴らしいですが、人気店や都心の一等地にあるサロンは応募が殺到し、採用倍率が非常に高くなる傾向があります。数社しかエントリーしていない場合、単純にチャンスの数が少ないだけかもしれません。

少しでも興味を持ったサロンがあれば、まずはエントリーしてみましょう。視野を広げ、中規模サロンや地域に根ざした個人店にも目を向けることで、自分に合う職場が見つかる可能性が格段に上がります。選択肢を増やすことが、内定への一番の近道です。

原因2:面接や自己PRで失敗している

技術には自信があっても、自分の魅力や熱意を言葉で伝えるのが苦手な学生は少なくありません。「なぜこのサロンで働きたいのか」「将来どんな美容師になりたいのか」といった質問に、自分の言葉で具体的に答えられていますか?ありきたりな回答では、採用担当者の心には響きません。

まずは自己分析を徹底し、自分の強みや美容師としてのビジョンを明確にしましょう。その上で、なぜそのサロンでなければならないのか、企業研究で見つけた魅力と自分のビジョンを結びつけて語れるように準備します。学校のキャリアセンターや先生に協力してもらい、模擬面接を繰り返すのが最も効果的です。

原因3:就職活動のスタートが遅れている

美容学生の就職活動は、卒業年度の春(4月~6月頃)から本格化し、夏には面接やサロン実習がピークを迎えます。のんびりしていると、人気の求人はあっという間に埋まってしまいます。特に、大手サロンは採用スケジュールが早い傾向にあるため注意が必要です。

まだ本格的に動けていないと感じるなら、今日から行動を始めましょう。まずは求人サイトに登録し、気になるサロンをいくつかリストアップすることからスタートです。秋採用や二次募集を行うサロンもあるので、諦めずに情報収集を続けましょう。

原因4: 国家試験の勉強を理由に動いていない

「まずは国家試験に集中して、それが終わってから就活を…」と考えている学生もいますが、これは得策ではありません。多くのサロンは、国家試験合格を前提として採用活動を行っています。試験が終わる頃には、採用枠がほとんど残っていないという事態になりかねません。

大変なのは皆同じです。国家試験の勉強と就職活動を両立させるためのスケジュール管理が重要になります。「平日は勉強、土日は就活」のように、メリハリをつけて行動しましょう。計画的に動くことで、どちらも乗り越えることができます。

美容学生の就職活動は何から始める?考えておくべきこと

1. 理想の美容師像

美容室によってコンセプトや提供するメニューなどが違うため、自分の理想像に近づけるような就職先を探すことが重要です。そこでまず、自分がどんな美容師を目指したいのかを考えましょう。 

ナチュラル系などのこだわりを持った施術をしたい・親しみやすく顧客から愛される美容師になりたい・先端の道具や技術を使ってトレンドのヘアスタイルを提供したい・予約困難店で腕を振るいたいなど、一人ひとりに異なった「なりたい美容師像」があるはずです。

2. キャリアプラン・将来の展望

美容学生の就活では、美容師としての目標や、どのように成長していきたいかを考えることも大切。 

少しでも早くスタイリストとしてデビューしたい・じっくり腕を磨きながら時間をかけて一人前になりたい・先輩からマンツーマンの指導を受けたい・外部講習などに参加して技術を高めたいなど、自分の性格などもふまえて熟考しましょう。 

また、将来的に独立・開業を視野に入れている場合は、独立支援やフランチャイズ展開を行っているサロンを探すのもおすすめです。

3. どんな職場で働きたいのか|環境・条件など

就職先を探す際には、働くときの環境や条件も重要なチェックポイントです。

・給与体系・ボーナス・手当・昇給など
・勤務時間・残業など
・休日
・福利厚生はどの程度あるか
・勤務する場所 など

このように、確認したい点はたくさんあり、譲れない条件もあるでしょう。具体的な条件を決め、自分の希望に沿って優先順位をつけ、整理することが大事です。妥協できる項目なども明確にしておきましょう。

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美容学生が就職先を選ぶときのポイント

前章の内容を考えて就職のイメージが固まってきたら、次は就職先選びです。どんな点に着目して選べばいいのかを押さえましょう。

企業の知名度や規模

美容室は、店によって規模や知名度がまちまちです。大きく分けると、次の3つのようなタイプがあります。

・ブランド力の高い有名店
・システム・福利厚生などが整っているチェーン店
・地域密着型でアットホームな雰囲気の個人店

有名店は、トレンドを押さえやすいですが、高いセンスや技術が求められ、就職希望者も多く狭き門。チェーン店は、比較的働きやすい環境が整っており仲間も多い傾向ですが、異動などがある場合もあり、転勤について確認しておく必要があります。 

また、個人店のような小規模のサロンの場合、オーナーやお客様との距離が近い反面、店の方針などによって待遇の差が大きい傾向です。 自分に合った働き方ができるのはどのタイプなのか、よく考えることが大切といえるでしょう。

労働条件・給与・福利厚生など

前述したような労働環境の条件をチェックすることも必要です。プライベートにも大きく影響する部分のため、給料・勤務時間・雇用形態・休日・福利厚生が整っているかどうかなどの点をしっかり確認しましょう。 給料面では、給与体系やボーナスの有無、残業代などもあわせて確認することをおすすめします。福利厚生も、社会保険・産休や育休・家賃補助・スキルアップサポートなど、どんなものが利用できるかチェックしておくとよいでしょう。

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ブラックサロンを避けるためのチェックリスト

長く安心して働くためには、いわゆる**「ブラックサロン」を避ける視点も不可欠**です。求人票やサロン見学の際に、以下の点をチェックしてみてください。

・給与の内訳が明確か

「月給25万円!」といった高額な給与でも、固定残業代(みなし残業代)が含まれている場合があります。何時間分の残業代が含まれ、それを超えた場合は別途支給されるのかを確認しましょう。(※1)

・休日・休暇は十分か

美容業界では「完全週休2日制」と「週休2日制」が混同されがちです。毎週必ず2日休みがあるのが「完全週休2日制」、月に1回以上2日の休みがある週があれば「週休2日制」と表記できます。年間休日数が105日未満の場合は、休日が少ない可能性があるため注意が必要です。(※2)

・社会保険は完備されているか

健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険のすべてに加入できるかを確認しましょう。法人経営のサロンは加入義務があります。

・練習時間や研修の扱いはどうか

営業後の練習が毎日深夜まで及んだり、休日に強制参加の研修が多かったりすると、心身ともに疲弊してしまいます。サロン見学やOB・OG訪問で、リアルな練習環境について質問してみましょう。

・求人がずっと掲載されていないか

同じサロンの求人が長期間ずっと掲載されている場合、人が定着せず、離職率が高い可能性があります。

店の雰囲気や得意分野が自分に合うか

サロンのSNSやホームページを見て、どんな美容室なのかという雰囲気を確認することも重要。ナチュラル・シンプル・アットホーム・高級など、店の雰囲気も多種多様です。

 実際に足を運び、サロンの客層や、スタッフがどんな風に仕事をしているかなどもチェックするとよいでしょう。 

また、ウリや強みはそれぞれのサロンで異なるため、自分の希望や目標にマッチするかも確認しておいてください。やりたいことや身につけたい技術と合わなければ、仕事を長く続けられない恐れがあります。

教育システムが整っているか

美容師という職業は、美容学校で学び、免許を取得して働き始めたあとも、自分で勉強しながらスキルアップしていく必要があります。 

そこで、就職を希望する企業に教育カリキュラムなどのシステムや補助制度が整っているかということと、カリキュラムの内容を確認することもポイント。 

学びたい知識や技術を身につけられるか、後進の育成に力を入れているか、外部講習などを受けられるのかといった点も確認しましょう。

美容学生が就職先を探すための方法

ここまでの内容をふまえたうえで、実際に美容学生が就職先を探すにはどうすればいいのか、いくつかの方法を解説します。

就職エージェントを利用する

就職活動をトータルでサポートしてくれるエージェントを利用する方法です。就活のプロであるアドバイザーが、キャリアカウンセリングによってアドバイスをしてくれたり、多くの求人情報のなかから適切なものを見つけて紹介してくれたりします。 

履歴書のチェックや面接に向けた対策などのサポートもしてもらえるため、失敗しにくい就職活動を行えるでしょう。

求人サイトで検索する

多数の求人情報が掲載されている求人サイトで仕事探しをする方法もあります。雇用形態・給料・就労エリアなどを絞って検索できるので、自分の希望に合った仕事を見つけやすいでしょう。

 ジャンルを絞らず多くの求人が掲載されているサイトもありますが、美容学生には「リジョブ」のような美容専門求人サイトがおすすめです。

気になるサロンの情報収集をする|ホームページ・SNSなど

気になる美容室が見つかったら、情報収集を行うことも大切です。公式SNS(Instagram・X・TikTokなど)やホームページで、サロンの最新情報をチェックするとよいでしょう。 

また、サロンに所属している美容師が個人でSNSやブログを運営している場合もあり、人となりやどんなスタイリングをしているかなどを知ることができます。ぜひ先輩美容師の雰囲気や仕事ぶりを覗いてみましょう。

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サロン見学をする

インターネット上の情報のみでは、どうしてもリアル感に欠ける場合も。そこで、興味のあるサロンにおもむき、サロンの雰囲気やスタッフの様子などを実際に目で見て確認する方法もあります。 

美容室によっては、サイト経由や電話などでサロンの見学を予約できる場合もあるので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

先輩や知人に話を聞く

もし、自分が就職したい美容室で実際に働いている同じ美容学校の先輩や知人などがいれば、リアルな声を聞いたり、紹介してもらったりするのもよいでしょう。

就職活動で気をつけたこと・就職前後のギャップ・そのサロンで働いていて感じたことなど、信頼度の高い情報を得ることができます。 

また、話を聞くだけでなく、OB・OG訪問という形で相手が働いている様子を見学させてもらうのもありでしょう。

美容学生の就職活動の流れ|内定までの道のりとは

応募先によって多少変わる可能性はありますが、ここでは美容学生の就職活動のおおよその流れを解説していきます。

1.業界研究・インターンシップ

まずは、美容業界の研究をする・インターンシップに参加することから始めましょう。美容業界の現状を把握したり、実際の職場の様子を知ったりすることで、どんな職場が自分に向いているかや自分の適性などを理解できます。

2.就職したい企業にエントリーして企業説明会に出席

つづいて、気になる企業にエントリーし、説明会に出席します。時期としては、卒業する前の年の3月頃にエントリーが解禁されるのが一般的です。数十社にエントリーする人も多く、選択肢の幅を広げてさまざまな企業での選考経験を積むことができます。

3.応募書類を提出する

説明会やサロン見学を経て入社したい企業が決まったら、履歴書やエントリーシートなどの応募書類を提出します。 なぜこのサロンで働きたいのか、自分の強みは何かといった自己PRを、熱意を持って丁寧に作成しましょう。

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4.書類選考・適性検査

提出した書類をもとに選考が行われ、この時点である程度ふるいにかけられます。書類選考通過後に、応募者の能力や性格などをチェックする適性検査が行われる場合も多いです。

5.面接

つづいては面接です。1回では決まらず、数回行われるケースもあります。また、企業の社員や役員などとの面接だけでなく、グループディスカッションが実施されることもあるようです。しっかり対策を行って本番に備えましょう。

6.内々定・内定

ここまでの選考過程を経て、結果を待ちます。企業から内定通知書をもらうことを「内々定」といい、内定承諾書にサインすると正式に「内定」です。 承諾すると入社の意思を示したことになるため、内定は労働契約であり、複数社にエントリーしている場合など慎重に検討する必要があります。

美容師免許を活かせる!美容師以外のキャリアの選択肢

「就職活動を進めるうちに、本当に美容師になりたいのか分からなくなってきた…」と感じる人もいるかもしれません。そんな時は、少し視野を広げてみましょう。美容師免許を活かせる仕事は、ヘアスタイリスト以外にもたくさんあります。

アイリスト

まつげエクステやまつげパーマを施術する専門家です。お客様の目元を美しく演出し、美容師免許が必須の仕事です。手先の器用さやデザイン力が活かせます。

ネイリスト

爪の手入れやネイルアートを施す仕事。美容師免許は必須ではありませんが、トータルビューティーを提案できるサロンでは、美容師からのキャリアチェンジも多い職種です。

美容部員(ビューティーアドバイザー)

百貨店や化粧品専門店で、お客様に合った化粧品を提案・販売します。メイクアップの技術やカウンセリング能力が求められ、美容知識を存分に活かせます。

ブライダルヘアメイクアップアーティスト

結婚式という特別な一日を、ヘアメイクで彩る仕事です。新郎新婦にとって一生の思い出に残る仕事であり、高い技術とコミュニケーション能力が求められます。

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美容学生は「就職が決まらない!」と焦らないために早めに準備を進めよう

今回は、「就職が決まらない」と焦る事態にならないように、美容学生の就職活動について解説しました。 

大切なのは、一人で抱え込まず、原因を分析し、行動に移すことです。全国各地の新卒美容学生たちがあこがれの企業への入社を目指して卒業前年の初めごろから動き始めるので、出遅れないように活動して希望の職場への採用を勝ち取りましょう。

これから美容師免許を取る人も、まずは「リジョブ」のような専門求人サイトで気軽に検索するところから始めてみてはいかがでしょうか。細かいこだわり条件やキーワードなども設定でき、広い選択肢のなかから希望に見合う職場を探せます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 就職先がなかなか決まりません。何社くらい応募するのが普通ですか?
A. 美容業界の就職活動では、応募社数に決まった平均や「普通」という基準はありません。

大切なのは数にこだわることではなく、ご自身のペースで、心から「ここで働きたい」と思えるサロンを見つけることです。数社の選考で決まらなくても焦る必要は全くありません。もし視野を広げたいと感じたら、学校の先生やキャリアセンターに相談しながら、少しずつ応募先を増やしてみるのが良いでしょう。

Q2. サロン見学では、どんなところを見ればいいですか?質問もして大丈夫ですか?
A. 以下の3つのポイントに注目してみましょう。
1.サロン全体の雰囲気(清潔感、BGM、香りなど)
2.スタッフの働き方(表情は明るいか、チームワークは良さそうか、お客様への接し方はどうか)
3.お客様の層(年齢やファッションのテイストは自分に合っているか)

質問は歓迎されることがほとんどです。「アシスタントの1日の仕事の流れ」や「デビューまでの具体的な教育カリキュラム」など、自分がそのサロンで働く姿を具体的にイメージできるような質問を準備していくと、あなたの意欲も伝わりやすくなります。

Q3. 面接で「何か質問はありますか?」と聞かれたら、何を聞けばいいですか?
A. 「特にありません」と答えるのは避けましょう。これはあなたのやる気や興味を示す絶好の機会です。「入社までに勉強しておくべきことはありますか?」といった前向きな質問や、「〇〇様(面接官)がこのサロンで働き続ける一番の理由は何ですか?」のように、相手の価値観や仕事への想いを尋ねる質問も好印象です。ただし、求人票を見ればわかることや、待遇面に関する質問ばかりにならないように注意しましょう。

Q4. 内定をもらったのですが、辞退することはできますか?
A. 内定承諾書にサインをする前であれば、問題なく辞退できます 内定を承諾するということは、そのサロンで働くという契約を結ぶ意思表示です。複数のサロンから内定をもらった場合は、本当に入社したいサロンを慎重に選びましょう。万が一、承諾後に辞退することになった場合は、できるだけ早く、電話で直接、誠意をもって謝罪と辞退の意思を伝えるのが最低限のマナーです。

Q5. 美容師免許がなくても(取得前でも)就職活動はできますか?
A. はい、在学中に就職活動を行うのが一般的です。 ほとんどのサロンは、卒業と同時に国家試験に合格することを前提として採用選考を行っています。そのため、在学中に内定を獲得し、卒業後の国家試験に合格して正式に入社、という流れになります。万が一、国家試験に不合格だった場合の対応(内定取り消しになるのか、アシスタントとして働きながら再受験をサポートしてくれるのか等)はサロンによって異なるため、選考の段階で確認しておくと安心です。


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