欲しいのは環境への感謝を忘れず、自分を磨き続ける努力ができる人/grico #4

美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。晴れて採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!

前回に続き、美容業界内外から注目され、成長意識の高い就活生が集まる「grico」の店長・寺尾フミヤさんにお話をお聞きします。

最終回となる#4では、gricoの採用事情の総まとめ。本当に欲しいと思う人材の共通点、学生時代に準備しておくことなど、就活生へのアドバイスをお聞きしました。

お話を伺ったのは…
grico 店長 寺尾フミヤさん


島根県出身、関西美容専門学校卒、美容学生時代からgricoに通いつめ、採用後は1年目から代表エザキヨシタカさんの専属アシスタントとして国内外のセミナーやヘアショーに同行。grico史上最速でスタイリストデビュー。2023年8月より最年少27歳で店長に就任。

高いセンスを持ち、それを磨き続けられる人材は
スタイリストデビューした姿がイメージできる

――採用フロー全体を通して見ている「採用を決めるポイント」をお聞きします。
#1では「求めている人材」として、素直さや心の根の良さを上げてらっしゃいました。

そうですね。それは一緒に働いていくための大前提として、採用を左右するポイントではあります。あとは美容師としてのセンスも重視していますね。

やっぱりお店としても「スタッフに売れて欲しい」という気持ちがあるんです。センスが高ければ売れる可能性は高いですから、採用のポイントにはなります。でも結局大事なのは、努力ができるかという部分だったりしますよね。僕はどちらかというとセンスはあまりなかったけれど、目標を口に出して愚直にやり続けてきたから今のポジションまで這い上がれたタイプです。だから、そういう部分が感じられる人材を採用したいと思っています。

採用フロー全体で過ごしていく時間のなかで、スタイリストとして働いているイメージが見える子がいるんです。オーナーのエザキさんと一緒に写真を撮って、スタイリストデビューをしている様子が浮かぶんですよね。抽象的なんですけど、そういう部分がスタッフみんなの共通認識としてあって…。それが最終的な決め手かもしれません。

そういう人材の共通点が、センスの高さや心根のよさなんだと思います。

――それは実際に採用してよかった人材の共通点でもある?

はい。やっぱり採用してよかったと感じるのは、素直で努力を続けられ、その環境が当たり前ではないと思える人です。

例えばコロナ禍、お店によっては内定取り消しになったり給料が下がったりということがあった中で、スタッフに大きな影響が出なかったのはgricoだからできたことなんだと感じられる。そういう子は採用してよかったと思いますし、残ってくれている子たちはそういう子たちです。

エザキさんが若いころからブランディングしてきたことが、お店としてかたちになり、ずっと発信し続けているから今がある。それを理解している人じゃないと、そもそもついてこられないんじゃないでしょうか。

「gricoのスタッフ」という意識を持って
誰かのために働き続けられる人材が
サロン全体の評価を上げてくれる

――そういった人材がサロンに与えた良い影響は?

gricoのスタッフとして、外に出せる人が増えてきているのは大きいです。「gricoだから今がある」というのを理解している分、スタッフみんなが「gricoのスタッフ」という意識を強く持っています。多分エザキさんにも「自分が育てた人たちには外に出ても恥ずかしくない人材になって欲しい」という想いがあって、それをみんなもわかっている。だから誰かがお店を代表して何かをすると、どこに行っても褒めていただけることが多いんです。

今はまだ「grico=エザキヨシタカ」のイメージは強いと思いますが、だんだんと他のスタッフの名前も挙がるようになってきました。これはサロンとしてもっと強くしていかないといけない部分ですし、アシスタントの子たちにも頑張ってそういう人材になっていって欲しいです。

――では逆に、採用して後悔した人材、すぐ辞めてしまった人材の共通点はありますか?

利己的で自己顕示欲が強い人です。「自分をよく見せるためにgricoにいる」というのは、採用時にわからなくても一緒に働くなかでわかってくるし、そういう人は努力ができないんですよね。たぶん「自分のため」というのは、どこかで限界があるんじゃないでしょうか。

美容師という仕事は誰かのために動いていった結果、気づいたら高い地位というか上のポジションが与えられているものだと思います。本質的な部分でそこに気づいていないのを感じる子は、なかなか続かないところがありますね。

あとは「のんびり働きたい」というタイプも、ちょっと難しいかもしれません。美容業界のトップランナーとして走り続ける人が作ったお店ですし、周りのスタッフもそういった意識が強い分、差を感じやすいと思います。

自分から発信する力は
面接はもちろん採用後も必要なスキル

――採用者目線で、学生時代に準備しておくといいことは何だと思いますか?

自分のしたいことや想いを、普段からアウトプットしておくといいと思います。口に出して発信することは、相手に伝えるということです。

gricoでは美容師としてお客様の髪の毛に携わるとき、ただ髪を切るだけではなく、しっかりその人の人生まで意識して関わることを大切にしています。髪を切るときにその人に寄り添った言葉を言えたり、しっかり向き合って関わりを持てるというのは、性格的な部分はもちろんですが日々の積み重ねも大きいんです。

だから自分から発信する力をつけておくのは、とても大切なことだと思います。それは面接やサロン見学でも役立ちますし、働き出してからも必要なスキルです。「自分から言葉を出せない」というのは、どうしても弱みになってしまいます。

もちろん口下手な人もいると思います。そういう人は、まずは家族や友人など話しやすい人に普段から話すようにして、だんだん広げていくといいんじゃないでしょうか。ゆくゆくは大人数がいる場で話せる経験が積めたらいいですよね。例えばオープンキャンパスでの発言は希望制だったりするので、そこで逃げずに自分から経験する環境を作っていく。そういう姿勢が持てることも強みになると思います。

――gricoが絶対に欲しい人材とは?

素直に、目標や自分のすべきことに真っ直ぐ進める人。そして常に自分が置かれた環境への感謝を忘れない人です。

gricoの理念のひとつに、「家族を大切に」というものがあります。家族とは、肉親だけではなく、gricoを通して出会うたくさんの人たちのこと。地元に1年で1回しか帰らないとしたら、月に1回来店してくれるお客様の方が、肉親よりもたくさん関わるじゃないですか。そういう人たちを絶対に幸せにしたいという気持ち、関わる人全員に対して雑な対応を絶対にしない意識を持つことを大切にしているんです。

そういう人材が増えたら、お店は絶対に良くなると思います。そして、それを自分の幸せとして感じられる人と一緒に働きたいです。

――これからgricoを受ける方に向けて、入社後に期待することは?

これまでお伝えしたマインドの部分を忘れずに、技術向上、人間力向上のための努力を続けて欲しいです。練習しなければ絶対に技術は上達しません。それは結果、お客様のためにつながります。素敵な美容師になるための努力を、自分の意思で続けられること。これだけは入社後も忘れずに、続けて欲しいなと思います。

gricoが採用したい人材まとめ

1.素直に目標や自分のすべきことに真っ直ぐ進める人

2.常に自分が置かれた環境への感謝を忘れない人

3.自分のセンスを高いレベルで磨き続けられる人


取材・文:山本二季

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