やる気のある学生を取り込むために早期募集を実施!前向きな姿勢が見たい【AI TOKYO 執行役員・統括マネジャー 中島翼さん】#1
美容師を目指す学生、新天地を目指すスタイリストさんにとって、避けては通れない就職活動。晴れて採用を勝ち取るためには、どんな準備が必要? 心がまえは? そんな疑問を、実際のサロン採用担当者にインタビュー!
今回は、所属スタイリストの「やりたい」「なりたい」を尊重し、強力なバックアップが強みのサロン「AI TOKYO(アイトーキョー)」にフォーカス。お話を伺ったのは、その一店舗である「AI TOKYO S」でスタイリストとして活躍しながら、AI TOKYOの執行役員・統括マネジャーを務める中島翼さん。4回にわたりAI TOKYOの採用事情に迫ります!
第1回目の今回は、AI TOKYOの採用事情について。採用フロー、求める人材など、採用全般についてお聞きします。
お話を伺ったのは…
AI TOKYO 執行役員・統括マネジャー
AI TOKYO S スタイリスト 中島翼さん
都内にある有名サロンで5年間勤務後、3年前に仲間と一緒にAI TOKYOを設立。店長を経て、1年半前にAI TOKYO 執行役員・統括マネジャーに任命されたと同時に採用担当の責任者に。傍ら、再現性の高いヘアスタイルづくりが話題のプレイヤーとしても活躍している。
昨年から取り入れた早期募集。入社と同時に活躍してもらいたい
――まずは、中島さんが採用に携わるまでの経緯をお聞かせください。
以前勤めていたサロンでは面接官として採用試験に携わっていました。AI TOKYOでは、会社の設立と同時に任せていただき、今年で1年目です。
――採用を任される基準は?
おそらく、一般的なサロンと同様なのだと思います。店長になった時点で面接官としての席が用意され、そこから役職が上がるにつれて、より責任感のある立場になっていきます。
――AI TOKYOの採用事情について伺います。
エントリーの時期や採用試験の流れをおおまかに教えてください。
年々変動はありますが、昨年は採用する時期を3つの時期に分けて行いました。一番早いのが、2月に説明会を行ったあと、4〜5月に試験を実施する早期募集。一般的なサロンが実施している6〜7月の一次募集、10〜11月実施の二次募集があります。
――採用のフローを教えてください。
AI TOKYOは書類選考がありません。基本的には数回の面接を行い、合否を決めます。昨年から新しい取り組みとして、早期募集の試験内容にサロンワークを導入しました。
――早期募集を始めた背景は?
入社したと同時に、活躍してもらうためです。
――入社と同時に? 詳しく教えてください。
AI TOKYOは採用が決まると、希望制でカリキュラムを進めることができるんです。学生のうちから進めておけば、卒業する頃にはデビューまであと一歩という環境を整えていて。誰よりも早くデビューしたい気持ちがある人にとっても、サロンにとっても理想のフローだと思っています。
――早期で応募する方の傾向は?
やはり意欲がある人がほとんどですね。1年生の時点で決意を固めている時点で、一段とやる気が感じられます。
――特に重要視しているフローは?
面接でしょうか。履歴書と見比べて話していることに相違がないか、ほかにも人柄を確認する機会として重要なフローだと捉えています。
――独自の取り組みについてお聞かせください。
最近は美容学生が減っていることから、サロン側の初動が重要だと考えています。AI TOKYOならではの魅力や憧れられる部分をしっかり提示しておかないと、振り向いてもらえないですから。
早期募集を取り入れたほかにも、スタッフの出身学校に問い合わせて説明会を実施したり、後輩におすすめしたり、志望者を取り込む努力をしています。
SNSの普及により、サロンの選択肢が広がった
――では、AI TOKYOを志望する方の傾向を教えてください。
直近で見ると2つのパターンに分かれていて。1つ目は、会社が掲げている理念や方針に共感した人。2つ目に多いのが、所属しているスタイリストに憧れて目指した人。現在の学生の多くは、SNSを見てサロンの情報を習得する時代ですから、それぞれのサロンに所属しているスタイリストから情報を集めるうちに、憧れる人が働くサロンを目指したいと思う学生が多いようですね。
――SNSによって、選択肢が広がったとも?
そう思いますね。SNSからいろいろな情報を手に入れられるからこそ、自分が進みたい指標が明確にある学生が圧倒的多数です。どんな美容師になりたいのか、どの技術に特化したいのか、それを持ってどの層に受けたいのか。以前のようにサロンのブランド力に頼りきりな印象はあまり見受けられず、とにかく自分の力をつけたい人が際立ちます。
AI TOKYOが求める人材と採用担当者として
――AI TOKYOが求める人材にも言えることなのでしょうか?
そうですね。AI TOKYO自体、働くスタッフのやる気と挑戦を積極的にバックアップする気持ちで向き合っています。目指したいスタイリスト像が明確に立てられている人だと嬉しいですね。
――採用担当者として意識していることは?
僕たちの頃の道のりと今の人がスタイリストになる過程は違ってきています。考えていることも経験してきたことも違う。その違う世代同士が一緒に働いていくためには、柔軟性が必要だと思っていて。できるだけ、今の人に受け入れられる環境をつくれるようにしたいと考えています。
「昔はこうだった」と伝えるのではなく、今の時代に合った教育や労働環境を新しくしていきたいと思っています。
取材・文/東菜々(レ・キャトル)