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コラム・特集 2017-10-06

男性美容師がキャリアに行き詰ったら?おすすめの転職先とは

美容師は女性の比率が高い仕事です。そのため、男性美容師は性別にまつわる苦労に遭遇する機会も少なくありません。ときには、十分に能力があるにもかかわらず理不尽な待遇を受ける男性美容師もいるでしょう。そんなときは、思い切って転職するのも大切な選択肢です。美容師になるために学んだ知識や経験は他の業界にも応用が効き、豊かなセカンドキャリアも構築できます。ここでは、男性美容師の転職について深く考えていきます。

サロン業界における男性美容師の立場

美容学校を卒業し、美容師になる男性の比率は全体の3割程度といわれています。そのため、数だけで見れば男性美容師は圧倒的に女性美容師よりも少ないわけではありません。しかし、現場では男性美容師の立場が弱く、女性美容師を優遇しているサロンもたくさんあります。

理由としてはまず、美容師のターゲット層が挙げられます。サロンがターゲットにしているのは主に女性客であり、女性のトレンドや好みを深く知っておく必要があります。男性美容師がどんなに勉強してもつかみづらい「女性ならではの感性」を女性美容師はそなえています。そのため、サロンでは女性美容師が活躍しやすく、男性美容師にはハンディキャップがあるところも多いのです。

女性客からの人気も大きな要因でしょう。女性客は男性客と比べるとサロンに「施術」以外の要素を求めて訪れる傾向があります。単に髪型を変えたいのではなく、美容師とのコミュニケーションを楽しみ精神的な「癒し」を得ようとするのです。そのため、同性の美容師の方が気軽に会話できてお客様を安心させられます。もちろん、男性美容師の中にも女性客から人気のある人はいますが、「異性の美容師だと緊張する」女性客も珍しくありません。また、プロとはいえ異性に髪の毛を触られる状況に慣れない女性もいるでしょう。つまり、女性美容師の方が業界のメインターゲットである女性客の支持を受けやすいのです。

人間関係も男性美容師にふりかかる問題です。女性の比率が高い業界では、自然と女性中心の人間関係が築かれていきます。男性美容師は女性特有の距離感や会話についていけず、孤立してしまいがちです。また、女性によくある「派閥」や「陰口」にも辟易して、サロンでの居心地が悪くなる男性美容師もいます。

アパレルなど美容の知識を活かせる分野へ転職

男性美容師の転職先としては、何よりもまず「専門的なスキルを活かせる仕事」から探しましょう。美容学校やサロンで得たスキルを手放してしまうのはもったいないですし、必ず社会で美容師の経験を活かせる職業はあります。たとえば、アパレル業界は転職先として理想でしょう。アパレルではお客様の体に触れることこそないものの、来店したお客様が求めるビジュアルを提供するのはサロンと同じです。サロンで勤めていたトレンドに敏感ですし、色や形の組み合わせについてもセンスが磨かれています。お客様の相談に乗って、適切な商品を選べるでしょう。特に「髪形に合ったアイテム」の選択については、美容師経験者に一日の長があります。アパレルは「メンズ」「レディス」など性別ごとにアイテムが分かれているため、サロンほど従業員の性別は気にされません。

そのほか、インテリアコーディネーターやデザイナーなどもおすすめの仕事です。美容師は空間や造形物に対する意識が高く、審美眼が養われています。ソフトウェアやアプリケーションについての知識は学ばなければいけませんが、美容学校である程度、色やデザインについての知識は身についているので覚えは早いでしょう。

ネイリスト、メイクアップアーティスト、イベントや撮影現場でのスタイリストなども有力な転職先です。実力不足で転職するのではなく、「サロン以外で美容の技能をふるいたい」男性なら、新たな現場をリサーチしてみましょう。企業に入社するほか、フリーランスのスタイリストとして活動する方法もあります。サロンでは不完全燃焼だった人も、個性を発揮できる環境を与えられて急成長するパターンもありえます。

まったく違う業界を目指すのもアリ

今までとはまったく系統の異なる業界に転職するのもいいでしょう。とはいえ、長所が活かせない仕事だと転職後に苦労してしまいがちです。美容師として培われた個性を発揮できる業界に入るのが理想です。

美容師の「長所」を自己分析していくと、適切な転職先は見えてきます。たとえば、美容師はコミュニケーション能力に優れた仕事です。十人十色のお客様を相手し、全員を満足させなければいけないのが美容師の役目です。人間観察が上手になり、トークも円滑にできるようになるでしょう。そこで、接客業や販売スタッフは美容師経験者がなじみやすい現場といえます。少しクセのあるお客様でも、辛抱強く応対できるので貴重な戦力になるでしょう。

「手先の器用さ」「集中力」も美容師の立派な長所です。そこで、事務職に就くのも転職先としておすすめです。事務職は経理や営業を影で支える裏方ではありますが、入力や計算の作業が多く、高い集中力を求められます。美容師として厳しい修行や難しい施術を乗り越えてきた人なら、こなしていける職業でしょう。

「向上心」もまた、美容師経験者の武器です。美容師は誰もがなれる職業ではなく、目標に向かって努力し続けられた人だけが資格を取得できます。しかし、サロンに入店してもスタイリストになれるまでは自主練習の毎日です。モチベーションを切らさずに頑張りぬいて初めて「美容師」を名乗れるようになるのです。美容師が転職するなら「努力するほど成長できる」仕事が向いているでしょう。研究室などで技術者を目指すのはいいかもしれません。また、企画開発や宣伝など、毎日のように世間の動向を追い続ける仕事もぴったりです。努力が報われる仕事にはやりがいを持ちやすいでしょう。

美容師を無理にあきらめる必要はない?

美容師として行き詰ったように思える状況でも、よく見渡してみれば業界自体を辞める必要はないかもしれません。「自分自身」ではなく「職場」に問題がある場合もあるからです。あるいは、職場との相性が極端に悪いときも実力が引き出されず、苦労しがちです。

たとえば、店のコンセプトと自分の個性が合っていないときです。女性客にターゲットを絞り、外観やインテリアも女性向けに仕上げているサロンでは男性美容師が浮くのも当然です。お客様からも違和感を抱かれるので、指名ももらえないまま月日が経ってしまいます。

人間関係でもめているときも、転職を視野にいれるのも良いでしょう。女性同士の絆が強いサロンでは男性美容師を遠巻きにしてしまうことがあります。男性美容師にだけ先輩の態度が違ったり、まともな教育をほどこしてくれなかったりするようなら長居しても成長する可能性がありません。早いうちから転職を検討するといいでしょう。

転職先を探すときには「男性美容師の実績」「店のコンセプトとの相性」を中心に絞り込むと働きやすいサロンが見つかります。過去、多くの男性美容師が在籍して活躍していたサロンなら、性別による差別はありません。また、コンセプトに共感できるサロンなら末長くモチベーションを保って勤務できます。

サロンの選び方を間違えないためには、インターネットや見学などを駆使した「研究」を怠らないようにしましょう。美容師向け転職求人サイト「リジョブ」ではサロンの情報のほか、転職の心得についても詳しく掲載されています。本格的に転職を考える美容師が見て損はない内容です。男性美容師の先輩のインタビューも読めて、キャリアを考えるうえでの参考になるでしょう。”

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