フリーランス美容師の働き方や年収を紹介|押さえておきたいメリットと注意点
「フリーランス」というスタイルで美容師として働く人が増えています。フリーランスとはどのような働き方で、月収や年収はどの程度得られるのか、気になる人も多いはずです。
そこで、今回はフリーランス美容師の働き方のパターンや年収目安、フリーランスのメリットなどを理解しましょう。
フリーランス美容師の働き方とは?
フリーランス美容師とは、美容室などに雇用されず個人事業主として働く美容師のこと。おもに下記2種類の働き方があります。
面貸し・シェアサロン
美容室の一部のセット面を借りて自分のお客様に施術を行う方法です。売上のなかから、使用料や手数料のような形で大元のサロンにロイヤリティを支払い、残りが自分の報酬になります。
時間単位や売上からの歩合など、借り方・ロイヤリティはサロンによって異なるので、条件を確認しましょう。
業務委託
サロンと雇用関係になるのではなく、「業務委託契約」を結んで働く方法。サロンのお客様に対して施術を行い、売上から歩合(40~60%前後)で報酬を得るという形が一般的です。
従業員になる場合に比べて自由度が高めではありますが、働けない場合の補償などはありません。
フリーランス美容師って日本にどれくらいいるの?
2017年11月7日に発行された日経MJ新聞の記事では、フリーランスとして働いている美容師は8万3,000人という数字が出ました。
多いか少ないかは人によって捉え方が違うかもしれませんが、フリーランスで活躍している人は増加しているといわれています。
美容師として就業している人数は?
厚生労働省のデータによると、美容師として働いている人は35万1,060人(※2024年6月時点)。また、美容師の免許を取得する人も毎年1万7,000~1万9,000人前後います。
引用元
理容師美容師試験研修センター:新規免許登録件数
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)):美容師 – 職業詳細
フリーランス美容師の月収・年収の目安
フリーランス美容師の収入は、当然のことながら売上に大きく左右されます。また、売上に対する歩合もサロンによってまちまち。都会のほうが高給になりやすいなど、地域性もあります。
収入シミュレーション
では、フリーランス美容師の収入シミュレーションをしてみましょう。
【売上60万円・歩合60%の場合】
60万×60%=36万円が月収です。年収にすると36万×12=432万円です。
【売上80万円・歩合50%の場合】
月収は80万×50%=40万円、年収は40万×12=480万円です。
なお、施術での売上以外に物販の売上に対する歩合や指名料、目標達成手当などのインセンティブがつく場合もあるので、大幅に上回る可能性もあるでしょう。
美容師全体の月収・平均年収との比較
ハローワークの求人情報からまとめられたデータによると、一般的な美容師の月収(求人に掲載されている月額賃金)は25.1万円。また、年収は全国平均で379.7万円です。
また、2024年1月現在の「リジョブ」求人データによると、スタイリスト正社員の月給は231,753~410,359円、スタイリスト業務委託の月給は269,562~441,368円と、業務委託のほうが高めでした。
もちろん目安や平均なので、カリスマ美容師と呼ばれる人や人気店のトップスタイリストなど、もっと高収入を得ている人もいます。
しかし、前項の収入シミュレーションから考えると、フリーランスのほうが高額の傾向といえるでしょう。
引用元
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
e-Stat:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(ダウンロードデータ)
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)):美容師 – 職業詳細
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フリーランス美容師が最高で稼げる月収はどれくらい?
フリーランスの美容師は、最大でどのくらい稼げるのでしょうか。ほぼ休みなく働き、毎日みっちりスケジュールが埋まっていて、1日6万円ほどの売上があるとした場合で計算してみましょう。
月の売上は6万×30日=180万円。そのうち報酬が70%だとすると、180×70%=126万円で月収は100万円を超えます。年収にすると1,512万円です。
ただし、あくまでも理論上の話であり、実際にそこまで毎日スケジュールが埋まるとは限りませんし、休みほぼなしで1年間働き続けることも難しいでしょう。実際の予約の埋まり具合は、7~8割程度と考えておいてください。
フリーランス美容師のメリット
つづいて、美容師がフリーランスとして働くメリットを解説します。
1. 初期費用やリスクを抑えられる
自分で開業する場合は莫大な費用がかかります。しかし、フリーランスの場合はすでにある美容施設を利用できるため、費用や失敗するリスクを抑えて始められるでしょう。
2. 働けば働くほど収入アップ
基本給のようなシステムはなく、仕事をした分だけ報酬が手に入ります。働けば働くほど月収も高くなるでしょう。
毎日フルタイムで働くこともできますが、育児・介護などと両立したい人や、ほかにやりたいことがある人などは、自分で好きな時間だけ働くことも可能です。
フリーランス美容師の注意点
一方で、美容師がフリーランスとして働くことには以下のような注意点もあります。あらかじめ頭に入れておきましょう。
収入が安定しない・税金も自分で納める
フリーランスの給料は固定給ではないため、毎月これだけもらえるという保証がありません。働いた分だけ収入になる反面、働かなければ無収入です。病気やケガで働けなくなったり、思ったほどお客様が来なかったりすると、当然収入は少なくなってしまいます。
また、雇われの場合は、税金が給与から天引きされるのが一般的ですが、フリーランスの場合は、自分で売上や経費などの計算をし、確定申告や各種税金の支払いを行う必要があります。自分でやるのが難しい場合、費用はかかりますが、税理士などに頼む方法も検討しましょう。
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自分に合ったサロンを探すにはどうすればいいの?
フリーランスになって業務委託のサロンを探すほかに、雇用のまま転職する手もあります。どちらの場合においても、自分に合ったサロンを探すにはどうすればいいのか、2つの方法を知っておきましょう。
就職・転職エージェントを利用する|美容業界に強いエージェントがおすすめ
「就職・転職エージェント」という人材会社による就業支援サービスを利用する方法です。求職者の特性などをもとに企業とマッチングさせてくれたり、履歴書の添削やアドバイスをしてくれたりします。
美容師が利用する場合は、美容業界を得意とするエージェントがおすすめです。
求人サイトで探す|美容業界に強い求人サイトがおすすめ
多数の募集情報を取り扱っている、求人サイトを利用する方法です。大手企業から個人店まで、多種多様な求人が掲載されています。
美容師の職探しには、美容業界に特化した「リジョブ」などの求人サイトがおすすめです。
美容師の履歴書で押さえておきたいポイントとは?
ここでは、美容師の履歴書のポイントを押さえましょう。
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書く前に|基本的な書き方をおさらいしよう
まず、下記のような書き方のマナー・ルールを知る必要があります。
・文字を丁寧に書く
・略称や略字は使わず正しい名称などで書く
・誤字脱字がないように見直しをする
・ミスしたときは修正液などで手直しせず新たに書き直す など
志望動機にはどんなことを書けばいいの?
美容師の履歴書のなかで、志望動機は重視されやすい項目の一つです。なぜ美容師を目指したかという点や、他店ではなくその企業で働きたいという具体的な理由などを伝え、熱意をしっかりアピールしてください。
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サロンでの面接で好印象を与えるには?
美容師は面接でも頭に入れておきたいポイントがあるので、下記でチェックしましょう。
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身だしなみ・マナーを忘れずに!
面接の際の服装は基本は黒やグレーなどのスーツで、私服の場合でもカジュアルなものを避け、清潔感のある格好にしましょう。美容師という職業柄、髪型も清潔感を意識して整えることが大切です。あいさつや姿勢、表情などにも気を配りましょう。
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質問にスムーズに答えられるようにしておこう
面接では聞かれやすい質問があるため、どんな質問が多いかを知り、スムーズに答えられるように対策することも重要です。たとえば、自分の長所と短所・志望動機・前職を辞めた理由・将来に対する考えなどは聞かれる可能性が高いでしょう。
フリーランスも美容師の働き方のひとつ
フリーランスの美容師は、働き方によっては十分高収入を狙えます。また、働き方の自由度も高いです。
しかし、必ずしも収入が上がるとは限らず、メリットがある反面、注意点があるのも事実。人によってはフリーランスという形態が合わない可能性もあるので、自分に合った働き方を慎重に検討してみてはいかがでしょうか。
なお、美容師の職場探しにはリジョブの利用がおすすめです。「業務委託」「面貸し・ミラーレンタルOK」「副業・WワークOK」など、フリーランスでも仕事を探しやすいようさまざまな条件を設定できます。