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コラム・特集 2020-06-01

美容師の業務委託契約と雇用契約の違いとは|業務委託の需要はある? 求人情報をチェック

近年、多くの職業でさまざまな働き方が採用されていますが、美容師においても雇用されるのではなく「業務委託契約」という形で働く人がいます。こちらでは、美容師の業務委託契約による働き方の概要はもちろん、契約するときに押さえておきたいポイントなどをまとめました。美容師の業務委託契約と雇用契約の違いについて確認しておきましょう。

どこが違うの? 美容師の業務委託契約と雇用契約

美容師の業務委託契約と雇用契約には、どのような違いがあるのでしょうか。ここではそれぞれの契約内容と異なる点について解説していきます。

業務委託契約は事業主同士の契約|フリーランスとヘアサロン

業務委託契約と雇用契約のもっとも大きな違いは、雇用契約の場合、そのお店の社員として雇用されるのに対し、業務委託契約ではサロンという事業主と美容師という個人事業主の事業者同士の契約になるという点です。

雇用契約を結んで仕事をするにあたっては、「労働法」をもとに労働時間などが規制されます。たとえば労働法では8時間以上の労働が禁止されていますが、例外的にそれ以上働く場合には賃金を増加するなどの対応を取らなければならないと決められているのです。

しかし、業務委託契約を結んで働く場合は、こうした労働法は適用されません。あくまで事業者同士でさまざまな取り決めをしたうえで契約するため、「業務委託契約だからこう」という決まりがないのです。契約した内容のみが業務委託契約で働く美容師の仕事になりますので、内容によってはメリットをえられる可能性があります。

たとえば、雇用契約の美容師はサロン運営におけるさまざまな業務をおこなうことが当然という認識です。掃除やタオルの洗濯、閉店後に見習い美容師の指導をおこなうこともサロン業務に含まれていますので、実にさまざまな業務をこなす必要があります。

しかし、業務委託契約の場合はこれらの業務が契約内容に盛り込まれていなければ、おこなう必要はありません。また、契約時間外の残業をする必要がない、自分以外のお客様の対応をする必要がない場合もあるため、契約によっては業務内容がかなりシンプルになると考えてよいでしょう。その代わり、雇用契約の美容師とは異なる扱いとなりますので、契約内容によってはサロンの機材や備品を使えない可能性もあります。

個人事業主|業務委託契約で必要になること

業務委託契約と雇用契約では、美容師側が準備、手続きしなければならないものにも違いがあります。

まず、「個人事業主」として働くために、やらなければならないのが「開業手続き」です。税務署に開業届を出し、個人事業主として働くための手続きをします。手続き自体は書類を提出するだけなので、難しいことはないでしょう。

そして、雇用契約と個人事業主での異なる手続きのひとつに、健康保険があげられます。雇用契約の場合は、雇用される美容室が法人であれば社会保険に加入しているので、そちらに加入することになるでしょう。しかし、個人事業主で業務委託契約を結ぶ場合はサロンの健康保険に加入できないため、自分で国民健康保険に加入しなければなりません。

また、業務委託契約で必要となるものに「請求書」があります。雇用契約の場合はサロン側が給与計算をして美容師に支払うので、請求書を作成する必要はありません。業務委託契約の場合は、自分で労働時間と契約した賃金を計算し、契約した期間に応じて請求書を作成してサロンに提出します。

契約書は忘れずに作ろう!

業務委託契約では、一般的に契約書を交わしてから業務に入ります。しかし、サロンによっては口頭の打ち合わせのみで業務契約をするところもあるようです。きちんと契約書を交わしていないと、トラブルが発生した際に解決が難しくなる可能性があるので、必ず契約書を作成してください。

契約書には、業務委託契約を交わすうえで必要なことを必ず盛り込みます。サロン側と美容師側で抑えておきたい内容は異なりますが、美容師側が必ず入れておきたいのは、大きく分けて「報酬などお金に関すること」、「勤務時間に関すること」、「業務に関すること」の3つです。

報酬に関しては、金額はもちろん、源泉徴収をどちらがおこなうか、健康保険はサロンの加入している組合を利用できるかなど。また、残業時についてもすり合わせておく必要があります。ほかのサロンと兼業する可否も確認し、契約書に加えましょう。

1日の勤務時間はもちろんですが、サロン側から残業の依頼が発生した際に受けるか否かもすり合わせておきます。契約期間についても同様です。

業務に関することはさまざまな取り決めが必要になります。サロン側の業務指示をどの程度従うか、サロンの電話番号を利用できるか、備品はどの程度使えるかなどを話し合うことが大切です。そのほか、サロン内で同じ条件で働く美容師が雇用契約の場合、業務委託契約のメリットが見いだせません。ほかの美容師の働き方についても確認が必要です。

契約書のひな形はサロン側が持っている場合も多いですが、インターネットからダウンロードもできます。作成した契約書は、可能であれば弁護士に目を通してもらい、双方が納得したうえで契約を交わすようにしましょう。業務委託契約は契約内容によっては自分が理想とする働き方ができるので、メリットがあるのです。

業務委託を募集しているサロンはある? 求人情報をチェック

業務委託契約は契約内容によっては自分が理想とする働き方ができるので、メリットがあります。そこで、美容師の業務委託契約での求人サイトの記事を調査してみました。

業務委託の需要はある!

業務委託契約での求人はたくさんあります。大型サロンでの募集が多く、さまざまな形態での業務委託契約があるので、初めての業務委託契約で不安だという人にも適した求人情報を見つけられるはずです。

たとえば千葉県のあるヘアサロンでは、完全歩合給の業務委託契約と最低保証給を設定した業務委託契約で美容師を募集しています。すでに自分の顧客を抱えているスタイリストは、完全歩合給で売上の4割から6割を報酬としてえられるということです。

顧客がまったくいなくても、最低保証給を設定したうえで歩合給が加算される契約も用意しています。もちろんこの場合は完全歩合給よりも低いですが、初めて業務委託契約にチャレンジする人も安心して働けるでしょう。また、ほとんどのサロンで店販をした場合売上の1割を報酬として支払う契約を盛り込んでいますので、物販でも収入をえられます。

フリーの顧客を担当するか否かで歩合の割合が変わる、指名料がつくなどいろいろな細かい契約を盛り込んでいるので、業務委託契約でも働けば働いただけ収入が多くなるのです。業務委託契約でも長く働いてくれる美容師を募集しているケースが多いので、自分に合ったサロンを見つけることが充実して働けるポイントといえます。

業務委託はフリーランススタイリストの勤務形態のひとつ

業務委託契約と雇用契約の大きな違いとして、「働き方を選べる」という点があげられます。雇用契約の場合、美容室は週1日の休みで土日祝日は完全出勤とされているところも多いです。そのため、子どもがいる人や家庭の事情で遅くまで働けない人は、フルタイムでの勤務が難しいでしょう。とはいえ、パート勤務になると、美容師の場合かなり時給が低くなってしまいます。

しっかり働きたいけれど土日祝日は休みたい、夕方には帰宅したいなど、勤務時間の制限がある人や、自分の能力に自信がある人にとって、フリーランスという働き方はとても理想的なものです。仕事もプライベートも充実させたいという人は、ぜひ業務委託契約の求人情報に応募してみてはいかがでしょうか。

参考元:
美容室における業務委託契約と雇用契約について | 東京都台東区上野のクラウドに強い税理士・公認会計士事務所「あしたの会計事務所」

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