美容部員から転職するのにおすすめの仕事とは？転職する時のポイントについても紹介
すでに美容部員として活躍する人のなかには、これまでの経験や培ってきたスキルを活かして、キャリアアップをしたい、と考える人もいるでしょう。
美容部員の経験やスキルを活かして転職する場合、どのような職種を選ぶとよいのでしょうか。
今回は、美容部員が転職を考える理由をはじめ、転職におすすめの仕事を紹介します。なぜ転職を考え始めたのかというきっかけを振り返り、そのうえで自分にあった職種に転職しましょう。
美容部員が転職を考える主な理由
まずは美容部員として華やかな職種に就きつつも、転職を考える主な理由を見ていきましょう。
仕事内容の割に給料が低い
美容部員は、化粧品販売以外の業務も多くハードな仕事です。厚生労働省の職業情報提供サイトのデータによると、美容部員の平均年収は358万円程度でした。国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、「1年を通じて勤務した給与所得者」の平均給与が458万円であることから、仕事量に対して給与が釣り合わないと感じ、転職を考える人が少なくありません。
次項で詳しく紹介しますが、美容部員の勤務時間は不規則です。さらに、お客様のクレーム対応や、トラブルの対応をすることもあり、精神的な疲労に対して給与が少ないと感じてしまう人も多いようです。
引用元
job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））：化粧品販売/美容部員 – 職業詳細
国税庁：令和４年分 民間給与実態統計調査
拘束時間が長く体力的にきつい
美容部員の仕事は拘束時間が長いのも特徴の一つ。そのことから、転職を考える人も少なくありません。特にお客様が閉店時間間際に来店された場合や繁忙期などは、出勤時間を延長することも多いです。
また、施術するお客様は座っても、美容部員は立ちっぱなしで仕事をすることがほとんどです。そのあいだ、ヒールを履いた状態で姿勢に気をつけなくてはならず、体力的にきついと感じることもあります。
ほとんどがシフト制のため、勤務時間が不規則であったり、開店準備や閉店準備の雑務、納品された製品をさばくなどの肉体労働といったハードな部分を考慮し、転職を考える人も多いようです。
ノルマの達成がプレッシャーになる
ブランドによっては、お店だけでなく美容部員個人に売り上げ目標が課されていることがあります。接客する人数のノルマが課されているケースもあり、未達成時のペナルティはないものの、その両方にプレッシャーを感じる人も少なくありません。
スキンケアやメイクの方法を教えるだけでなく、数字を追い求め続けなくてはならないことから、ノルマやペナルティに対して強いプレッシャーやストレスを抱える人は、転職を検討するきっかけになることが多いようです。
人間関係のトラブルがつらい
美容部員の仕事は女性が多い職場環境かつ、少人数のお店が多いです。そのため、人間関係に悩んで転職を考えるという人もいます。
勤務先によっては、上下関係が厳しいことも珍しくなく、美容部員としての経験が浅かったり、若手という立場だったりすると、先輩との関係性に悩んでしまい、転職を検討することも。
人間関係がうまく構築できないと、勤務先でのストレスにより家事や育児とのバランスを保つことに難しさを感じてしまうときもあります。美容部員の仕事にやりがいを感じていても、人間関係の不和によって転職を検討することも多いようです。
美容部員から転職するのにおすすめの仕事
美容部員としての経験や知識を活かして転職する場合、どのような仕事を選ぶとよいのでしょうか。ここからは、おすすめの仕事を紹介します。
エステティシャン
美容部員として積み上げてきた経験や培ったスキルを活かすなら、エステティシャンへの転職を検討しましょう。
エステティシャンは、人の肌や身体の知識を養い、お客様に適切な施術を提案・実施するのが主な業務です。そのため美容部員として養った基礎知識を発揮して働くことができます。
経営にまつわる知識を習得しておくと、エステティシャンとして独立したり、経営者として活躍できたりと、自分の可能性を広げることも可能です。
ネイリスト
美容部員として培ってきた知識を活かすなら、ネイリストに転職するのも方法の一つ。マンツーマンでの接客に慣れていることから、ネイルアーティストとしての仕事もスムーズにおこなえるでしょう。
美容部員時代に養った傾聴力やその場その場にあわせた対応力、そしてコミュニケーション力の高さに自信がある人にとっては向いている仕事です。
その他の美容関係の仕事
エステティシャンやネイリスト以外にも、美容関係の仕事があります。たとえば美容に関するECサイトの運営も、美容部員としての経験やスキルを発揮することが可能です。
サイトの運営では商品の在庫管理から発注・受注のほか、お客様からの問い合わせ対応があるので、美容部員の実務経験を活かしながらスムーズに取り組めるでしょう。
接客業や販売業
美容に関する商品の販売をおこなってきた経験から、接客業や販売業といった仕事への転職もおすすめ。
接客業には商品の販売を目的としない業種もありますが、ノルマやペナルティを気にせず仕事に取り組めるので、プレッシャーやストレスになりにくい仕事を選びたい人に向いています。
接客業や販売業にはさまざまな職種が存在するので、興味のある業界を選んでから転職するとよいでしょう。
営業職
数字を追い求めることに興味がある人、さらにはノルマがあることでやる気が出る、といった人には、営業職への転職もおすすめです。
営業職は、業界によって取り扱う商品・サービスが異なるので、興味のある業界を選んだうえで転職することで、美容部員としての経験を発揮できるでしょう。
お客様の悩みや不安に寄り添い、そのなかで適した商品・サービスをご案内するのは、美容部員と同じ。お客様を第一に考えられる接客・営業ができると自負する人には向いているでしょう。
事務職
商品の発注・受注のほか、在庫管理などをおこなうことに自信がある人は、事務職への転職も向いています。美容部員としてのスキンケアやメイクといった基礎知識を発揮する機会は限られるものの、細かなミスに気付ける人や数字を取り扱う業務が得意な人にはおすすめです。
ただし、美容部員とは異なり、事務職は座っての作業が中心。立ちっぱなしであることに慣れた人にとっては、これまでとは異なる環境に慣れるまで時間がかかるかもしれません。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、学生や就職・転職を検討する人にヒアリングをおこない、向いている職種や必要なスキルなどを助言するのが主な仕事です。
美容部員の仕事も、お客様のヒアリングをもとに、適切なスキンケアや商品をおすすめするのが仕事なので、共通した業務内容により、スムーズに取り組むことができるでしょう。
ただし、キャリアコンサルタントは国家資格のため、きちんと勉強し、国家試験に合格する必要があります。資格を取得できれば長きにわたって役立つので、手に職をつけて働きたいといった人におすすめです。
別の職場で美容部員としてキャリアアップを目指す方法も
仕事そのものにはやりがいを感じつつも、今の職場には不満がある、といった人は、美容部員を続けてキャリアアップを目指す道もあります。辞めたことを後悔しないよう、今後のキャリアについて考えてみることも大切です。
たとえば、管理職が目指せるブランドへの転職や、今よりも条件のいい企業を探すことでキャリアアップの可能性が広がりますよね。
しかし、転職後いきなり管理職に就くことは難しく、少なくとも5年以上はかかるといわれています。勤務先や企業によって異なりますが、リーダーを目指すなら3～5年、チーフやマネージャーを目指すなら5年以上はかかることを念頭に置いたうえで転職しましょう。
キャリアアップを目指すなら資格を取得しよう
美容部員を続けながらキャリアアップを目指すなら、美容に関する資格を取得し、業務範囲を広げるのがおすすめです。モアリジョブでは美容部員におすすめの資格についてまとめた記事も公開中なので、この機会にぜひチェックしてみてください。
美容部員になるのに資格は必要？おすすめの資格や美容部員に向いている人を解説！
美容部員から転職する時のポイント
美容部員という職種から転職するのなら、どのようなことを意識するとよいのでしょうか。ここでは転職するときのポイントを紹介します。
転職する理由を明確にする
まずは転職する理由を明確にしましょう。面接では必ず転職理由を聞かれますが、前向きさと説得力、そして明確な理由がなければ採用担当者を説得することができません。今の仕事に対する不満をそのまま理由にするのではなく、これまでの経験を踏まえ、転職してどのように活躍したいかなどの目標や目的を考えましょう。
もしほかの職種への転職を希望するときは、美容部員の知識や経験をどのように活かしたいかを考えてみるのがおすすめです。
仕事に求める条件を決める
次に、給与や待遇、残業の有無など仕事に求める条件を決めましょう。転職する理由を明確にすると、転職先に求める条件が表面化して優先順位をつけることができます。優先順位がいくつか該当する転職先を選ぶことで、転職後のミスマッチを防ぎ、腰を据えて働くことができるでしょう。
自分の資格やスキルを洗い出す
美容部員として活躍するなかで得た資格やスキルの洗い出しもおこないましょう。一つひとつピックアップすることで、履歴書や面接時の自己アピールに活かすことができます。
転職先が求める人材を調査し、洗い出した資格やスキルをもとに履歴書を作成すると、即戦力と判断される可能性も。
転職先と関わりのないスキルだとしても、どのように活用するかを説明することで、自発的に働ける強みもアピールできます。
転職先を探す方法
美容部員としての経験や知識を活かして転職するのなら、自分にぴったりの転職先を効率的に見つけたいですよね。ここでは転職先を探す方法について解説します。
転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用すると、公開中の求人のほか、そのエージェントでしか閲覧できない未公開の求人に応募することができます。
アルバイト情報誌などでは見つけられない求人も多いので、さまざまな企業のなかから自分にあった転職先を効率的に見つけられるでしょう。
求人紹介以外にも。転職先の情報を共有してもらえる機会も多く、自分で調べる手間を省きながら効率よく転職活動に取り組めます。
求人情報サイトで探す
ハローワークや民間企業が運営する求人情報サイトを使って自分で探すのも方法の一つです。検索条件が詳細な求人情報サイトなら、理想的な転職先を効率よく見つけられます。
求人情報サイトの利用を検討するときは、リジョブがおすすめです。リジョブは美容系に特化した求人情報サイト。検索条件が細かいので、はじめて求人情報を利用する人でも自分にぴったりの転職先を見つけることができます。
自己PRのポイントを押さえよう
志望する転職先が見つかったら、履歴書の作成を進めましょう。ここでは履歴書作成で迷いやすい自己PRの書き方について、押さえておきたいポイントを紹介します。
経験した仕事内容は具体的に伝える
転職先に自分を強くアピールしたいときは、これまで経験した仕事内容を履歴書に盛り込みましょう。美容部員から異なる職種に転職する場合はもちろん、美容部員を続ける場合も仕事内容がわかるような内容にまとめることで、どのような働き方ができるかをアピールできます。
接客や販売を得意とするなら、どのようなトークを心がけていたのかがわかると説得力のある内容に仕上がるでしょう。
達成した目標の具体例をあげる
仕事内容を説明する以外にも、達成した目標の具体例を盛り込むのもおすすめです。日々の業務のなかでどのような目標を立てていたのか、そのうえで自分なりにどのような工夫をして達成したのかがわかるよう、当時のエピソードを絡めましょう。
たとえば前職に月間売上目標があった場合です。このようなときは、お客様の悩みに沿った商品を適切に紹介できるよう取扱商品の詳細を覚え、適切なものを提案していた、などです。
具体的な売上金額などを加えることで、目標達成に対する姿勢が評価されやすくなるでしょう。
管理者経験を明記する
管理者として働いた経験があるのなら、明記することでマネジメント能力をアピールできます。管理者に抜擢されるということは、リーダーシップやコミュニケーション能力が評価されている証です。
お客様へ適切な対応力や傾聴力にあわせてこれらの能力がアピールできるので、即戦力として歓迎されることはもちろん、キャリアアップの可能性にもつながるでしょう。
美容部員の経験を活かして転職を成功させよう
美容部員から転職するときは、美容の基礎知識を活かしてエステティシャンやネイリストといった異業種や、販売業・接客業がおすすめです。
転職するときは、美容部員として働くなかで、どの部分にやりがいを感じていたのかを振り返ることで、自分にあった業界が見つけやすくなります。
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