アイリストでグルーアレルギーに悩んでいる人へ|原因・症状・効果的な対策までまとめて解説!
アイリストはお客様にマツエクの施術をする際にグルーと呼ばれる接着剤を使用します。このグルーはお客様だけでなく、アイリスト自身もアレルギー症状がでることがあります。
今回はグルーがどのようにアレルギー症状を引き起こすのか、アイリストはどのような対策ができるかについて解説します。
お客様だけではなくアイリストもグルーアレルギー症状がでることも
マツエクのアレルギーの主な原因である「グルー」。実はお客様だけでなく、施術者であるネイリスト自身もグルーアレルギー症状が発生することをご存じですか?
今回はグルーが人体に与える影響とグルーアレルギーからご自身を守る方法をご紹介します。
グルーの使用によるホルムアルデヒドの発生
マツエクを接着する際にグルーというノリ(接着剤)を使用します。このグルーの主成分から「ホルムアルデヒド」という成分が発生します。
この「ホルムアルデヒド」がアレルギー症状の原因となり、目、鼻などのさまざまな症状を引き起こします。
また、グルーが完全に乾く前に水に濡らしてしまうことで液状化し、アレルギー症状を引き起こすこともあります。
アレルギー症状はお客様のみならず、毎日グルーに触れる機会があるアイリストもアレルギー症状を引き起こすリスクは高いです。
ホルムアルデヒドの放射量は使用する種類によって異なりますが、ホルムアルデヒドを全く発生させないグルーはありません。
ホルムアルデヒドの吸引による粘膜への刺激
ホルムアルデヒドの吸引による粘膜への刺激にはレベルがあります。大きく分けて下記の3つの段階があり、含有されているホルムアルデヒドの濃度によって刺激がでる部位がことなります。
さらに、ホルムアルデヒドの濃度に応じて、下記の様に暴露される人体への影響も異なります。
アイリスト自身がグルーアレルギーによって引き起こされる2つの症状
グルーに触れる機会が多いため、アイリストがアレルギー症状を引き起こすリスクがあります。では、いったいどのような症状が現れるのでしょうか。
ここからはアイリスト自身がアレルギーによって引き起こされる可能性のある2つの症状について解説します。
グルーアレルギーの症状①皮膚のかぶれ
グルーアレルギーの症状の一つとして皮膚のかぶれが挙げられます。場合によっては接触皮膚炎という症状に陥ることもあります。
皮膚のかぶれはマツエクによるアレルギー症状の初期症状にあたります。また、接触皮膚炎は、グルーが付着したことにより体の免疫システムが過剰に反応してしまうことがあります。
かゆみや、ヒリヒリとした痛みがあらわれ、悪化すれば赤みや腫れが生じる場合もあります。特に皮膚が薄い場所に付着した場合には反応が表れやすいため、注意が必要です。
グルーアレルギーの症状②粘膜への刺激
グルーから発生するホルムアルデヒドは目・鼻といった粘膜からも吸収され刺激されるため、くしゃみやのどの痛み、目のかゆみなどにつながることがあります。
ホルムアルデヒドは常温で揮発しやすい性質があります。そのため空気中に気体として漂ってしまいます。その空気中に漂ったホルムアルデヒドを吸ってしまうと、肺に取り込まれ、血液中に吸収されてしまいます。
さらに、引火性が高く脂肪に溶けやすいという特性を持っているため、目・鼻といった粘膜からも吸収してしまいます。
そうすることで粘膜から刺激を受け、くしゃみやのどの痛み、目のかゆみ等につながることがあります。
アイリスト自身をグルーアレルギーから守る6つの対策
アイリスト自身をグルーアレルギーから守るための6つの対策についてご紹介します。これからご紹介する対策を実施して、自らの健康を守りましょう。
グルーアレルギーから健康を守る対策①換気をする
換気はホルムアルデヒドの空気中滞留を防ぐことができるため、健康を守ることができます。施術の際に揮発したホルムアルデヒドを吸ってしまうことで、アレルギー症状を引き起こすことがあるからです。
空気中の濃度が高いほどアレルギー症状を引き起こすリスクは高まりますので、換気をして空気中のホルムアルデヒドの濃度を減らしましょう。
場合によっては、ホルムアルデヒドの濃度を測定し、厚生労働省が明記している空気環境の基準値である0.1 mg/m3 以下の濃度になるようにすることも必要です。測定は専門業者にお願いする他、測定器の販売・レンタルも行われているので活用してみてはいかがでしょうか。
グルーアレルギーから健康を守る対策②マスク・眼鏡の着用
ホルムアルデヒドは粘膜や皮膚からも吸収してしまうため、マスクや眼鏡を着用することも効果的な対策です。
目や鼻などの粘膜を露出させたままにせずに、ご自身のサイズに合ったマスクや眼鏡を着用することで保護しましょう。2~3層構造になっているマスクは、ホルムアルデヒドの侵入をより防ぐことができるためおすすめです。
グルーアレルギーから健康を守る対策③手洗い・うがい
施術後などにグルーが手などに付着したまま食事をしたり目元をこすることでホルムアルデヒドを吸収してしまい症状につながることもあるので、手洗いやうがいが効果的です。
施術中にグルーが手に付着することが考えられます。手は様々な場所を触るため、思わぬところで目・鼻・口元を触っていることがあります。そのため、手洗いうがいを徹底していきましょう。
グルーアレルギーから健康を守る対策④使用するグルーの見直しとパッチテストの実施
グルーアレルギーから健康を守るためには、使用するグルーを見直したりパッチテストを実施し反応がでないか確認することが効果的です。
グルーの種類によってはアレルギー反応が起こりにくいとされているブチルシアノアクリレートを主成分としたものがあります。
パッチテストは背中などに貼り付けて2~3日後、または1週間後の皮膚反応を確認します。ホルムアルデヒドがアレルゲンとなっていないか確認してみましょう。場合によっては、使用するグルーを見直してみるのも大切なポイントです。
グルーアレルギーから健康を守る対策⑤生活習慣の見直し
グルーによるアレルギー反応は、免疫の過剰反応であるため、生活習慣を整えることも対策として挙げられます。
アレルギーの原因には様々ありますが、ストレスや生活習慣の乱れがアレルギーを引き起こす原因になることがあります。生活習慣を整えることで、グルーアレルギーから身を守ることができます。
生活習慣を整えるには、バランスのとれた食事、ストレスの解消、十分な睡眠時間の確保、運動をするなどが効果的です。
グルーアレルギーから健康を守る対策⑥専門機関の受診
すでに症状で悩んでいる場合には専門機関を受診し対処することも大切です。
もしすでに症状で悩んでいるのであれば眼科または皮膚科を受診し、処置をしてもらいましょう。目のかゆみや鼻水など、花粉症と間違われやすいですが、自己判断をしてしまっては悪化させてしまう可能性があります。心当たりがある場合には専門機関を受診してみてください。
アイリストとして健康を守りながら活躍しお客様の美を創りましょう
アイリストはグルーに触れる機会が多いため、グルーアレルギーになる可能性があります。グルーアレルギーによって、皮膚のかぶれやくしゃみ、目のかゆみなどの症状が引き起こされます。
今回、グルーアレルギーから身を守る対策を6つ紹介しました。アイリスト自身が健康を保つことでお客様の美をつくることができます。ぜひ実践してみてください。
参考元URL
ホルムアルデヒドの危険性は|丸三製薬バイオテック株式会社
商業施設等における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について |厚生労働省