ITをフル活用した顧客サービスを!『ALBUM SHIBUYA』
スタイリッシュで、チェンジしたヘアで写真を撮ったらインスタ映えしそうなデザイン性の高い店内のALBUM SHIBUYA(以下ALUBUM)。渋谷駅から徒歩3分の立地柄、トレンドに敏感な女性が多く訪れるため流行のヘアスタイルを作りあげるのはもちろんのこと、価格もリーズナブルに設定しています。それを可能にするのは、積極的に取り入れているIT技術。レセプションをタブレットにすることでコストが削減され、SNSを活用することで次回の予約につながりやすくしています。最先端をいく店舗運営に関して、お伺いしていきます。
デジタルツールの活用で変わる接客
写真を撮ることで施術もしやすく
――外光が入って明るくスタイリッシュでおしゃれな店内なのも魅力ですが、ストロボを備えた撮影スペースがあるのに驚きました。これはどのような狙いで、また使い方をする場所なのでしょうか?
「お客様専用の撮影ブースになります。この場所でお客様のビフォア・アフターを撮影することができまして、当日どのように変わったのか分かりやすく写真で見ていただくことができるのはもちろん、施術当日のヘアを写真に残しておくことができるのでスタイリストにとっては次回のカットがよりしやすい一面がありますね。例えば、お客様が『前回の前髪の感じで』と言われても、それが写真に残っていますから。従来はカルテに書き込んでいましたが、漏れがあったりもするので、写真で残っていればお客様とスタイリストの間で齟齬がなくなりやすいです。また、カラーに関しても、来店された時には色が抜けてたりなどするので、前回の仕上がりを予想しなければいけなかったんですが、ライティングされた場所で撮影した写真が残っているので『前回の色で』となっても、カットと同じようにカラーリングすることができるようになりました。」
自社開発アプリで顧客とつながる
――お客様とスタイリストの意思疎通がしやすくなったというほかに、写真に残す利点というのはあるのでしょうか?
「ご希望されるお客様へは写真や施術内容を、自社開発したIKINAというカルテアプリで配信しています。ダウンロードしていただければ、来店いただいた時に撮るビフォア・アフターが写真で見られるので、『トップにこんなにレイヤーが入ったんだ』とお客様自身に変化をより分かっていただけるので、喜んでもらっていると思います。また、許可いただいたお客様のみですが、弊社のインスタグラムに写真をのせているんですね。当サロンがどんなヘアスタイルが作れるのかわかりやすいだけでなく、トレンドがわかったり、具体的にカットなどのイメージができていないお客様がスタイルを探すためにも一役買えているのではないかと思います。」
――そのアプリを通して、具体的にはどのようなことをされているのでしょう?
「スタイリストは来店いただいたお礼をメールしたり、またヘアスタイルの悩みをスタイリストに質問することもできるんですね。カラーが変わってしまった、髪がハネるようになってしまったなどスタイリングの相談やお悩みなどアプリを通して気軽にスタイリストに聞ける環境を整えているんです。導入したのは2014年からなんですが、サロンでカットする時以外にもアプリにより気軽にスタイリストと連絡がとれる接点があることによって、次の予約にもつながるやすいようになった印象を受けますね。」
IT化でコスト削減
――こちらでは受付がiPadですが、レセプションにITを導入したことによって、どのような利点があるんでしょうか?
「初来店のお客様には名前からデータを入れていただき、再来店以降は電話番号と生年月日を入れていただければ受付終了です。スタイリストがレセプションの仕事をすると、どうしてもお客様から離れる時間ができてしまいますが、まずそれがなくなりました。また、以前はお客様のデータをパソコンに入れていたのですが、顧客管理もすべてアプリなのでスマホひとつでできるので施術以外の仕事が楽になりましたね。それにより件費のコストも圧縮されて、いまの価格を実現することができました。」
IT化により価格を抑えたことが一因で、渋谷という美容室激戦区で口コミが圧倒的1位に。顧客が次の顧客を呼ぶ好循環のサイクルを作ったのは、そもそもターゲット層の核をしっかり作りあげていたことでした。後編で詳しくお伺いします。
Profile
積大輔さん
施術歴10年になるトップスタイリスト兼マネージャー。これまで神戸と大阪で5年、銀座と青山のサロンで活躍。「ヘアスタイルを通じて人を幸せにしたい」をモットーにし、顧客に似合うスタイルを提案している。
Salon Data
ALBUM SHIBUYA
住所:東京都渋谷区神南1-20-9 公園通りビル8F
TEL:03-6416-3288