本当に欲しい人材って？ 採用担当のホンネ 【sui副店長 中西雄二さん】#１
「こんなスタイリストになりたい！」という理想をかなえるには、技術を磨く努力はもちろん、経験の積み重ねがものを言います。その体験の場となるのがサロン。そこで、人気ヘアサロンの採用担当者に、求めている人物像を直撃しました。さらなる高みを目指している人を応援します！
今回はメイクアップアーティストとして活動するスタッフも多いヘアサロン、suiで採用を担当している副店長の中西さんにホンネをうかがいます。
今回お話しを伺ったのは…
sui副店長の中西雄二さん
1983年兵庫県生まれ。2004年都内サロンに入社。2015年に独立し7名のスタッフでsuiを立ち上げ、副店長に就任。
「どんな些細なことでも、自分の言葉で話せる人に惹かれます」
—-雑誌などでもよく取り上げられていますが、suiの歴史を教えてください。
suiを立ち上げたスタッフは、もともと都内サロンで一緒に働いていたスタイリストです。2015年に独立して10月には現在のこのビルの1階にオープンさせました。2018年には同じビルの3階にも拡張して、現在は1階と3階で営業しています。7名で始動しましたが、2019年現在、12名のスタッフになりました。
—-サロンの創業以来、大切にしていることは何ですか？
お客さまから決して安くない料金をいただいています。高級サロンとしてお客さまに満足していただける技術と接客のレベルをキープすることですね。あとはお客さまの貴重な時間を無駄にしないよう、お待たせしないスピード。お客さまをおもてなしするホスピタリティにはこだわっています。
—-採用を担当されるようになって、変わったことはありますか？
今の学生たちや新卒で入社したスタッフに限らず、若い人たちの感性や言動のすべてに関心を持つようになりました。これから未来をつくっている世代が、どんなものを良いと思っているのか、何を大切にしているのか…などを観察しています。
後輩や学生たちとは年齢や経験にしばられないフラットな距離感のとり方をするように注意しています。
今までは個人の個性を大切にしていましたが、アシスタント全体、スタッフ全体のバランス感を見るようになりました。多様性とバランス、これが難しいですね。今は自分たちが学んできた環境とはまったく違うので、すべてにおいて、自分の感覚を見直すようになりました。
—-suiが求めている人物はどんな人ですか？
明るくて素直なことは当たり前として。美容と接客が好きなことですね。suiの立ち上げから、いろいろな学生を面接してきましたが、自分の世界観がハッキリしている人が良いと思うようになりました。それだけではなく、自分をしっかり持ちながら、他の人も受け入れることができて、周りと調和がとれる人であれば最高ですね。
—-中西さんが面接や試験で重視していることは何ですか？
どんな些細なことでもいいので、自分の言葉できちんと話せるかどうかですね。
面接の時、必ず質問するのは、自分なりに何か頑張ってやり遂げたことはあるか。それはどういう風に頑張ったのか。その結果とそれに対して自分はどう評価するのか…ということ。経験だけを語るのではなく、最後まで分析できることが重要ですね。
知りたいのは、ただ「頑張りました」ではなく、頑張るプロセスを知っているかどうかなんです。成功したか失敗したかは問題ではありません。たとえ失敗しても、その経験をどう受け止めたかが大切です。
—-suiに入社すれば叶うことは何でしょうか？
ヘアカタログではなく、一般誌のファッションやビューティ企画でのヘアメイクが経験できることですね。ファッションで連動したヘアとメイクの提案は、ヘアメイクアップアーティストを目指している人には勉強になると思います。
次回は、中西さんが採用を決めた人材のひとりをご紹介します。
▽後編はこちら▽
本当に欲しい人材って？ 採用担当のホンネ 【sui副店長 中西雄二さん】#２>>
