こだわりが光る! サロン専売プロダクト名鑑 『LAZY/PAM.』
サロンのこだわりが垣間見える自社開発のプロダクト。配合成分が珍しいもの、パッケージにこだわりがあるもの、開発者の想いが込められているものなど、そのラインアップは実に様々です。
ここでは、各サロンで開発されたプロダクトについて、開発者にインタビューを実施。毎回様々なヘアサロンの専売商品をご紹介します。「自社開発したい!」「他社のこだわりを知りたい!」という方はぜひ参考にしてみてください。
今回は、30代を中心に働く女性から厚い支持を得ているPAM.が開発した『トリートメントバームのLAZY』をご紹介します。
『LAZY』を開発したのは…
PAM. オーナー YUKIさん
オーナー兼スタイリスト。スタイリスト歴14年。美容学校を卒業後、埼玉県のサロンで4年ほど勤務。その後ロンドンに渡り腕を磨く。帰国後、都内のサロンで2年ほど働き再び渡英。5年ほどロンドンで働いた後、PAM. をオープン。趣味は旅行、読書、お酒など。
「怠け者でもおしゃれになれる、髪と肌に優しいバーム」
――まずは、PAM.について教えてください。
PAM.は髪と肌に優しいサービスを提供しているサロンです。商材にはとくにこだわっており、たとえば「davines」の製品を扱っています。「davines」は高い品質と自然環境に配慮したサスティナブルなものづくりで、世界90ヵ国以上に販売網を持つイタリア屈指のヘアケアブランドです。
ちなみにサスティナブルとは「持続可能な」という意味を持つ言葉で、最近は地球の自然環境の維持に役立つ事業や行動を表現する際に、よく使われています。「davines」の容器は地面に埋めるとそのまま土に戻るほど、プラスチックが最小限に抑えられており、髪の毛の酸化を防ぐ効果があるなど成分も良質です。
――なぜ『LAZY』を開発したのでしょうか?
自分に合った商材がなかったからです。数年前から『LAZY』のようなトリートメントバームは流通していましたが、実際に使ってみるとベタ付き過ぎたり、肌が荒れたりして、「あまりしっくりこないな」と。
そこでディーラーに「あんまり合うスタイリング剤がなくて」と話したところ、「よかったら作ってみますか?」と返事をもらえたので開発に向けて動き始めました。
ちなみに、お客さまからも「スタイリング剤を付けると肌が荒れる」という悩みはよく聞いていて「お悩みを解決する商品を作りたい」と思ったことも理由の1つです。
――『LAZY』のこだわりを教えてください。
こだわりのポイントは大きく2つあって、1つ目は「使いやすいこと」です。施術中に「セットが面倒くさい」という声をよく聞いていたので、手櫛でとかしたらある程度まとまりがでるなど「簡単に扱える商品」を目指しました。
扱いやすさを生むために意識したのは、商品の粘度です。成分の配合を何度も試して、手の平でやわらかく溶ける適度な状態を目指しました。ちなみに成分は、シアバターをはじめクプアスバター、ムルムルバター、ホホバオイルなど自然由来100パーセントです。また『LAZY』は「怠け者」や「面倒くさがり屋」という意味があり、商品名にも「より使いやすく」という気持ちが込められています。
――2つ目は、どのようなこだわりでしょうか?
2つ目のこだわりがツヤ感で、このポイントを意識した理由は、従来のトリートメントバームはパサつく商品が多かったためです。そこで、シアバターを多めに入れて保湿力を高めました。実際にお客さまからも、「これまで使ってきた商品のなかで、一番ツヤ感の持続力がある」と好評をいただいています。
――その他に、開発のこだわりがあれば教えてください。
お客さまからのアイデアをたくさん取り入れたことです。『LAZY』の開発には1年ほどかかっており、お客さまに試作品を使っていただき手に取った感触や肌触りなどの感想を聞いていました。多くの項目が試作品の段階で好評でしたが、香料は僕の考えとお客さまの反応にギャップがあって、とても参考になりましたね。
僕は「女性は甘い匂いが好きだろう」と思っていましたが、実際に話を聞くとやわらかな柑橘系がもっとも高評価だったので、商品はマンダリンオレンジの香りに決めました。
完成のよろこびも共有できるので、開発をお客さまに手伝ってもらうことは、とても大切だと思います。
サロン発のオリジナル商品を成功させる3つのポイント
サロン発のオリジナル商品を成功させるポイントをまとめると下記の3つでした。
1.お客さまのストレスを減らすために、使いやすさにこだわる
2.ツヤ感など、従来の商品に欠けているポイントをカバーする
3.お客さまからの意見を反映させる
今後はシャンプーやカラー剤の開発も考えているというYUKIさん。頭皮の悩みを抱えている方は、頭皮と髪に優しいPAM.の商品を試してみてはいかがでしょうか?