介護・福祉業界のおすすめ資格10選!特徴や難易度について紹介
介護・福祉業界の職員としてキャリアアップを目指すためには、自分のスキルや知識を証明し、待遇の改善に役立つ資格取得を目指すのがおすすめです。しかし、介護・福祉の分野で自分に合った資格はどれなのかわからない、という方も多いでしょう。
今回は、介護・福祉業界で働いていくために有用な資格を厳選して紹介します。資格ごとの特徴や主な業務内容について知って、自分に合った資格選びに役立てましょう。
介護・福祉業界の資格には3つのタイプがある
介護・福祉業界で役立つ資格には、主に以下の3つのタイプがあります。
・介護系:日常生活を送るのが難しい高齢者や障がい者をサポートする
・障がい者支援系:障がい者の医療的な治療や訓練、指導を行う
・相談支援系:身体的・精神的にハンデのある方の相談に乗って、指導する
無資格でも働ける介護士ですが、資格を保有することで自分自身の専門性を高められ、役職についたり、より高待遇な職場に就職できたりするのがメリットです。
介護系の資格は、介護・福祉全般に関するスキルや知識を育めるものが多く、障がい者支援系や相談支援系の資格は、その中でもより専門性に特化したものが多くなっています。
ここからは、それぞれのタイプごとにおすすめの資格について見ていきましょう。
介護業務におすすめの資格4選
無資格でも業務をスタートできる介護士ではありますが、ゆくゆくは介護系の資格の取得を目指した方が必要な知識やスキルが身につき、キャリアアップに役立つでしょう。
ここでは、介護業務に携わるなら取得しておきたい資格について紹介します。
1.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護職員として働く人が最初のステップアップとして目指すことが多い資格です。介護業務に従事する人が習得しておくべき最低限の知識やスキルを身につけられ、基本的な介護業務に従事できるようになります。最短1カ月で取得可能です。
介護職員初任者研修の業務内容や勤務場所については、以下の記事でも紹介しています。
介護職員初任者研修とは?働ける場所はどんな施設?|資格取得のメリットも紹介
2.介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、基礎から応用までの幅広い知識を身につけられ、利用者の状態やシチュエーションに応じた的確な介護を実践できることを証明できる資格です。
のべ450時間のカリキュラムの中で、社会福祉制度・認知症介護・たんの吸引・経管栄養・医療の知識・介護技術などの専門知識やスキルを学びます。
ただし、たんの吸引や経管栄養を実務で行うためには、喀痰吸引等研修や研修施設での実地研修を別途受講する必要があるので注意しましょう。
介護福祉士実務者研修やおすすめの講座については、以下の記事でも紹介しています。
介護福祉士実務者研修とは? 初任者研修や介護福祉士とはどこが違うの? おすすめ講座6選を紹介
引用元
厚生労働省:介護福祉士の資格取得方法の見直しの延期について
3.介護福祉士
介護福祉士は、介護系の資格の中で唯一の国家資格職です。高い専門知識をもち、高齢者や障がい者介護の現場を統率するリーダー的な立場を担える仕事だといえます。
試験を受験するためには、養成施設ルート・実務経験ルート・福祉系高校ルート・経済連携協定(EPA)ルートのいずれかを経て、受験資格を得なければなりません。
介護福祉士の業務や1日のスケジュールについては、以下の記事でも紹介しています。
介護福祉士とはどのような仕事?施設別の1日のスケジュールや仕事のやりがいをご紹介
引用元
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター:受験資格(資格取得ルート図)
4.介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護支援専門員(ケアマネジャー)は、要介護者や要支援者の相談に乗りながら、適切な介護福祉サービスを受けられるケアプランを作成する仕事です。また、地方自治体や施設の担当者との連絡調整を行うのも、介護支援専門員としての業務の一環だといえます。
介護支援専門員の業務や職場の選択肢については、以下の記事でも紹介しています。
ケアマネジャー(介護支援専門員)ってどういう仕事?仕事内容や資格取得の流れを解説
障害者福祉業界でおすすめの資格3選
介護業界の中でも、障害者福祉業界で活躍したいと考えている方は、障害者福祉にまつわる資格の取得を取得し、自分の専門性を高めていくことが大切です。
ここでは、障害者福祉業界で働くのに役立つおすすめの資格を紹介します。
1.作業療法士
作業療法士は、病気やけがで何らかの障害を持っている方に対して、基本動作能力(立つ・座る・歩くなど)・応用的動作能力(食事やトイレなど)・社会的適応能力(就労や就学、地域活動への参加など)の維持・改善に向けたサポートをします。
症状の回復後を見据えたリハビリや生活のサポートをしていくのが特徴です。
作業療法士の業務や資格取得ルートについては、以下の記事でも紹介しています。
作業療法士の仕事内容とは? 資格取得を目指す方法を紹介
2.理学療法士
理学療法士は、病気やけがで何らかの障害をもっている方に対して、運動療法や物理療法を駆使しながら、基本動作能力を回復・維持し、自立までサポートする仕事です。
対象者一人ひとりの身体や状況を見て、適切なリハビリプログラムを立案します。
理学療法士の業務や資格取得ルートについては、以下の記事でも紹介しています。
理学療法士の仕事内容とは?働き方や活躍の場所、資格取得までのルートを紹介
3.言語聴覚士
言語聴覚士は、言葉を使ったコミュニケーションに問題がある方をサポートし、対象者が充実した社会生活を送れるように支援していく仕事です。対象者の言語に関する問題の根本的な原因を解明し、助言・指導・訓練などを行って問題点の解消を目指します。
医師や看護師などの医療職、介護福祉士や介護支援専門員らと協力しながら、チームで対象者の言語にまつわる問題に取り組んでいくのが特徴です。
言語聴覚士の業務やニーズ、将来性については、以下の記事でも紹介しています。
言語聴覚士とは? 仕事内容や需要・将来性について紹介|言語聴覚士になるには
相談支援業務におすすめの資格3選
介護職の中でも、対象者の相談支援業務に携わりたいと考えている方は、社会福祉士や精神保健福祉士など、相談支援業務に特化した資格の取得を目指すのがおすすめです。
ここでは、相談支援業務の専門性を証明できるおすすめの資格を紹介します。
1.社会福祉士
社会福祉士は、心身に障害があり日常生活を送るのが難しい対象者に対し、専門知識をもって助言・指導・訓練を行い、関係機関との連絡調整にも携わる仕事です。
社会福祉協議会や社会福祉施設、病院、地域包括支援センターなどでソーシャルワークを実践し、自宅や施設の対象者に対して必要なサポートを提案します。
社会福祉士の業務や職場、資格の取り方については、以下の記事も参考にしてください。
社会福祉士とはどんな仕事?活躍できる職場や国家資格の取り方を紹介
2.精神保健福祉士
精神保健福祉士は、専門知識やスキルをもって、医療施設で精神疾患の診断を受けた対象者が社会生活に復帰できるように相談に乗り、必要な訓練・指導を行っていく仕事です。
対象者と二人三脚で社会復帰まで並走するので、やりがいのある仕事だといえます。
精神保健福祉士の業務と資格の取り方については、以下の記事も参考にしてください。
精神保健福祉士の仕事内容と資格についてご紹介!実務経験は受験資格の対象になる?
3.福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員は、介護を必要とする高齢者や障害を持っている方が安心して生活できるよう、車椅子や歩行器、手すりなどの福祉用具の選び方や使い方を助言する仕事です。
福祉用具は、技術の進歩と共に種類が増え、使い方が複雑になりつつあります。そのため、福祉用具の貸与や販売を行う事業所で、福祉用具の使い方を助言できる専門家のニーズは増える一方です。
福祉用具専門相談員の業務や資格の取り方については、以下の記事も参考にしてください。
福祉用具専門相談員とは?業務内容や資格取得ルート、3つのやりがいについて解説
引用元
職業情報提供サイト jobtag:福祉用具専門相談員
介護・福祉業界の資格の種類を知って、自分に合った仕事を見つけてみよう!
介護・福祉業界の資格には主に介護系・障がい者支援系・相談支援系の3つのタイプがあり、自分自身が思い描くキャリアによって目指すべき資格は異なります。
介護職員としてワンランクアップして、自己実現しながら給与アップを目指すためにも、自分に合った資格を取得して、自分に合った高待遇の仕事を見つけましょう。