日本化粧品検定が活かせる仕事とは?資格を活かすために必要なことや就職・転職に向けた準備
「日本化粧品検定」という資格は、美容業界ではすでに高い認知を得ており、美容に関心のある人のなかにはご存知の方もいるかもしれません。社内教育として取り入れている企業もあるほど評価されている資格です。
この記事では、日本化粧品検定が活かせる仕事や、資格を活かすために必要なこと、資格を活かせる仕事への就職・転職に向けた準備について紹介します。
日本化粧品検定とはどんな資格なの?|文部科学省後援の公的資格
日本化粧品検定とは、化粧品や美容に関する正しい知識の普及と向上を目指した公的資格です。国家資格と民間資格の間に位置づけられており、文部科学省の後援を受けています。
階級が3級~1級まであり、受験する階級に応じて出題範囲は異なります。化粧品・美容皮膚科学の基礎知識や法律、ネイル、化粧品に含まれる成分や効能などの知識が問われ、体系的に学ぶことができる資格です。
引用元
日本化粧品検定とは
階級ごとの試験範囲|仕事に活かしたい人は1級取得が最善
検定は3級、2級、1級の3段階あり、難易度や試験範囲が異なります。階級ごとの試験範囲について紹介します。
・3級
間違えやすい、化粧品や美容知識の基本的な内容です。クレンジングや洗顔、スキンケアなど日常的に役立つ基礎知識や、メイクやヘアケア、シャンプーなどに関する基本などが問われます。
・2級
皮膚の構造やしくみなどの美容皮膚科学に加えて、スキンケア、メイク、生活美容習慣について出題されます。皮膚の構造やしくみ、肌のタイプや悩みに応じたお手入れ方法などの知識や、紫外線が肌に与える影響、美しい肌をつくる生活習慣など、3級の出題範囲を含めた設問です。
・1級
化粧品に含まれている成分や効能などの化粧品科学に加えて、髪・爪・歯の構造やケアの方法、香り、サプリメントや法律、化粧品の安全性を守るためのルールなどの専門知識が問われます。2級、3級の出題範囲も含まれる設問です。
仕事で活かしたいという場合、より専門的で深い知識を習得できる1級の取得が最善といえます。
1級合格でコスメコンシェルジュを目指すチャンス
晴れて1級に合格すると、コスメコンシェルジュを目指すチャンスです。1級取得時にコスメコンシェルジュの取得を意識している人も多くいます。化粧品の特徴や成分を読み解き、個々に合った化粧品が選べるプロとして、信頼度や説得力に磨きがかかります。
コスメコンシェルジュになるためには、1級合格後、日本化粧品検定協会に入会し「日本化粧品検定特級 コスメコンシェルジュ養成講座」を受講しなければなりません。そして、最後に課題の提出と修了試験に合格することで、コスメコンシェルジュの資格が取得できます。
養成講座の内容は以下の通りで、トータル4.5時間です。なお、Webで受講できます。
・相手に寄り添うニーズの引き出し方
・7つの肌みを解説!
・化粧品の選び方[肌悩み×化粧品の種類編]
・化粧品の選び方[肌悩み×化粧品の表示編]
・“伝わる”提案力の高め方
・使い心地を伝える言葉の選び方
・化粧品の法規制やルール
・資格をキャリアに活かす方法
日本化粧品検定を取得するメリット3つ
美容業界で働く人や美容に関心がある人が、日本化粧品検定を取得するメリットを3つ紹介します。
キャリアアップやサービス提供の向上に役立つ
日本化粧品検定は、社員教育として導入している企業もあるほど、高い認知度と評価を得ています。資格を取得することで、科学的根拠に基づいた知識を活かした質の高いサービスが提供できるようになり、キャリアアップにもつながります。
化粧品や美容に関する正しい知識が生活に役立つ
日本化粧品検定で問われる化粧品や美容に関する知識は、仕事だけでなく日常生活に役立つことばかりです。
毎日のスキンケアやメイク、肌をキレイにするための生活習慣など、正しい知識をもとに実践できたり、家族や友人にアドバイスをしたりすることもできるようになります。
自身のステータスにつながる
日本化粧品検定は、履歴書にも記載できる公的資格です。美容業界では、認知度も評価も高く、資格を持っていることで自身のステータスを示すことができます。
日本化粧品検定の資格が活かせる仕事
日本化粧品検定の資格は日常生活をはじめ、さまざまな仕事に活かすことが可能です。ここでは、資格が活かせる仕事から7つ紹介します。
1.美容部員
2.美容師・ヘアメイクアーティスト
3.メイクアップアーティスト
4.トータルビューティーアドバイザー
5. エステティシャン
6. ネイリスト
7.その他美容に関わるメディア業界
1.美容部員
資格が活かせる代表例として、美容部員という仕事があります。資格を取得するために得た知識を、そのままお客様に活かすことができる仕事です。
美容部員は、百貨店などの化粧品売り場で、お客様にメイクをしたり、肌の悩みを聞き出したりしながら、適切な化粧品を提案・販売します。
肌の悩みや、成分が合う・合わないといった適性はお客様によって異なり、自分に合った化粧品が分からないという人にとって、正しい知識を持っている美容部員は頼もしい存在です。
2.美容師・ヘアメイクアーティスト
美容師やヘアメイクアーティストは、資格が活かせる仕事です。カットやカラー、スタイリングだけでなく、化粧品やメイクの知識があることで、提供できるサービスや活躍の場が広がります。
正しい知識を持っていることで、説得力も増しますし、ときにはお客様にメイクをすることもあるので、大いに役立つでしょう。
3.メイクアップアーティスト
メイクアップアーティストの仕事は、資格を取得するために得たメイクに関する知識を、そのままお客様のメイクに活かすことができる仕事です。お客様の肌質や、メイクの目的に合ったメイクを施すことができます。
4.トータルビューティーアドバイザー
資格が活かせる仕事には、トータルビューティーアドバイザーという職業もあります。ヘアケアやメイク・エステ・マッサージ・痩身・脱毛など、お客さまひとりひとりの悩みに合わせて、美容に関するサービスを総合的に提供する仕事です。
幅広い分野に携わるため、資格の知識が広く活かされます。
5. エステティシャン
エステティシャンも学んだ知識が活かせる仕事のひとつです。エステにくるお客様のうち、美容に関心のある方でも化粧品の成分までは理解していない人もいるため、自身の知識がホームケアのアドバイスなどに役立ちます。
また、資格によってお客様から「化粧品に関する知識があるエステティシャン」として認めてもらいやすいというメリットも。化粧品に詳しいエステティシャンのアドバイスなら、お客様も納得できるでしょう。
6. ネイリスト
日本化粧品検定1級では爪の構造や機能、ネイル化粧品や爪のお手入れの方法などの知識も得られるため、ネイリストにも有用です。ほかのネイルの資格とあわせて、持っていても損のない資格といえるでしょう。
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ネイリストになるには?資格の種類や資格をとる4つの方法、ネイリストの働き方や将来性も紹介!
7. その他美容に関わるメディア業界
SNSやブログをはじめ、Youtubeなどのメディアに情報を発信する仕事に活かすこともできます。美容に関するライターやYoutuberなど、フリーランスとして活躍する人も増えており、資格を取得するために得た正しい知識が役立つ職業です。
コスメコンシェルジュになるとさらに活躍の場が広がる
日本化粧品検定の資格だけでなく、1級合格後に取得できるコスメコンシェルジュになると、1級までの知識に加えて、成分表示を理解できるようになったり、最新の美容情報を取り入れることができたりと、さらに知識が深まります。
メディアやSNSなどの情報発信や企画の依頼が受けられる
コスメコンシェルジュの資格を持つことで、化粧品選びの専門家としてメディアに情報を発信したり、雑誌やTVなどの美容に関する企画・監修をすることができるようになります。コンシェルジュの資格によって、信ぴょう性の高い内容が実現できるのです。
また、コスメコンシェルジュ向けの、SNSやプロモーション協力が受けられるサービスもあります。コスメコンシェルジュを必要とするメディアにかかわる企業とのマッチングをおこない、SNSの発信や、TVや雑誌などに出演するなど、職務はさまざまです。
引用元
日本化粧品検定|COSME CONCIERGE AGENCY
キャリアアップ・キャリアチェンジのチャンスも
コスメコンシェルジュの資格取得者だけに届く求人があり、キャリアアップやキャリアチェンジのチャンスが得られます。協賛企業が多いので、好みの求人情報が得られるかもしれません。
資格を取るだけでは意味がない?資格を活かすために必要なこと
日本化粧品検定は国家資格ではないため、取得するだけで仕事に有利になるとは言いきれません。どんな資格であっても、資格を活かすことができなければ意味がありませんよね。
ここでは、資格を取る前に考えておくべきことや、取った後の活用方法など、資格を活かすために必要なことについて解説します。
取得前に目的や活用方法を考える
資格取得の目的や、具体的な活用方法を考え、どんな仕事に活かしたいのかイメージをしておくことが大切です。取得することを目標に勉強するだけではなく、活かしたい仕事や、具体的な活用方法をイメージしながら、取得を目指すようにしましょう。
履歴書への記入とアピール内容を考える
日本化粧品検定は、履歴書に書くことが可能な資格です。履歴書に記入しておけば、就職活動や転職活動のときの面接時に、自身の強みとしてアピールすることができます。取得したことで、何がどう役に立つのかを考えてアピールしましょう。
知識を活かした実践を取り入れる
知識を持っていても、実践できなければ意味がありません。知識を活かした実践を日々に取り入れましょう。仕事や日常生活の中で、アドバイスや適切なメイクをするよう実践し、知識を体得することが大切です。
日本化粧品検定に必要な専門知識の習得方法
日本化粧品検定の資格を取得するためには、専門知識を習得しなければなりません。ここでは必要な専門知識の習得方法について紹介します。
専門学校や通信講座などのスクール
専門知識の習得方法として、専門学校や通信講座などのスクールを受講する方法があります。認定スクールなどもあるのでチェックしてみてくださいね。
『検定公式テキスト』や『問題集』を使った独学
日本化粧品検定には、『検定公式テキスト』や『対策問題集』などの公式教材があります。公式教材を使った独学での学習も可能です。
問題集を繰り返し解いたり、テキストを読み返したりして、要点をおさえていきましょう。
テキストは、書店やAmazonなどのインターネット通販サイトなどでも購入できますが、問題集は、日本化粧品検定の公式ホームページ限定で販売されているため、他のインターネット通販サイトでの購入はできません。
日本化粧品検定を活かした仕事への就職・転職するための求人の探し方
日本化粧品検定を活かした仕事へ就職・転職するための求人の探し方はいくつかありますが、ここでは2つ紹介します。まずはどんな仕事に就きたいかを考え、自分に合った方法で探しましょう。
エージェントを活用する
エージェントは、希望する職種や働き方、給与などをもとに自分にマッチした求人を紹介してもらえるサービスです。キャリアコンサルタントから、キャリアに関するアドバイスや履歴書の添削・面接対策といったサポートも受けられます。
なかには非公開求人を扱っていることもあり、ほかのサービスでは見つけられない求人を紹介してもらえる可能性も。
自分の適性が分からず進路に迷う人や、プロに相談しながら仕事を見つけたい人におすすめです。
求人サイトを利用する
求人サイトは、希望の職種・雇用形態・給与・福利厚生などを自ら指定し、その条件に合った求人に絞り込んで検索・閲覧ができるサービスです。
いつでも・どこでも手軽に利用でき、応募もサイトからできることが多いため、自分の都合に合わせて就職・転職活動をおこなえます。
美容業界に特化した「リジョブ」でも、日本化粧品検定の資格が活かせる仕事を多数掲載中。「未経験歓迎」「研修制度あり」といった、これから新しい職種に就く方でも安心して応募できる条件はもちろん、施設形態・仕事内容・特徴などの条件も豊富です。
求人を出している会社のページも充実しており、求める人物像や会社のこだわり、オーナーからのメッセージなども掲載されています。
日本化粧品検定を活かした仕事へ就職・転職するために必要な準備
求人応募後には書類選考や面接がおこなわれるのが一般的です。書類選考では履歴書や職務経歴書が必要となり、書類選考通過後は面接対策も欠かせません。
それぞれのポイントをおさえて、しっかりと準備をしておきましょう。
履歴書や職務経歴書を作成する
履歴書はある程度フォーマットが決まっており、氏名や住所、連絡先のほかに、学歴・職歴・所有資格・自己PRや志望動機などの記入欄があります。
一方職務経歴書は、これまでの職歴について詳しく伝える書類で、転職者に必要です。構成の自由度が高く、自分の魅力を伝えられるかは書き方次第。自身の経験やスキル、実績などを記入することが大切です。
どちらの書類もひとつひとつていねいに記載し、自己PRや志望動機は応募先にマッチした内容にしましょう。最後に誤字や脱字がないかしっかりと見直し、ミスがあればはじめから書き直してください。
職種によって書くときのポイントには違いがあるので、くわしくは以下の記事を参考にしてください。
【美容部員】
美容部員の履歴書はどう書く?ポイントやマナーを押さえよう
【サンプルあり】美容部員の職務経歴書とは?記入するときのポイントや重視されていることも解説
【美容師】
美容師の履歴書の書き方を詳しく解説|志望動機の例文やアピール方法、注意点や面接のポイントも紹介
【見本あり】美容師の職務経歴書を徹底解説|記入項目や記入するときのポイントとは?
【エステティシャン】
エステティシャンの履歴書はどう書く?項目ごとのポイントや基本について知ろう
【見本あり】エステティシャンの職務経歴書とは?記入する項目や書くときのポイントを紹介
【ネイリスト】
ネイリストの履歴書の書き方は?提出方法や印象を良くするポイントも紹介!
ネイリストの職務経歴書には何を書くべき?書くときのポイントや記載する内容とあわせて職務経歴書の見本を紹介
面接に向けた対策を練る
面接では質問に対する返答や社会人としてのマナー、その職種にふさわしい態度や姿勢であるかなどがチェックされているため、対策を練っておく必要があります。
受付からすでに面接が始まっているつもりで、挨拶や言葉遣いなどに気を配りましょう。
職種によって頻出する質問があるため、事前に調べて自分なりの回答を準備しておくことも大切です。
詳しくは、職種ごとの記事をご確認ください。
【例文あり】美容部員の面接でよくある質問と回答|面接を受けるときのポイントも解説
美容師の面接|面接の流れやマナー、質問の意図や回答のポイントを紹介
エステティシャンの面接でよく聞かれる質問とは?面接のときに見られているポイントや身だしなみについても紹介
ネイリストの面接に必要なマナーとは|よく聞かれる4つの質問と回答例
日本化粧品検定はさまざまな仕事に活かせる!取得後の目的を明確にして自分に合った仕事を見つけよう
日本化粧品検定は、美容業界では認知度も評価も高い公的資格です。1級以上を取得すれば、化粧品の専門家としてさまざまな仕事に活かすことができます。
日本化粧品検定が活かせる仕事として、美容部員や美容師、エステティシャンなどが挙げられます。資格を活かしてどんなことをしたいのかを明確にし、自分に合った仕事を見つけましょう。
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