美容師から転職したい!どんな経験が活かせるの?|おすすめの職業も紹介

美容師として働いていても、さまざまな理由から転職に踏み切る人は少なくありません。実は、美容師は比較的離職率が高い仕事といわれています。

しかし、あこがれていた美容師の仕事を辞めてしまうのはなぜなのでしょうか。よく聞かれる転職理由もあわせてお伝えします。

さらに、美容師退職後の新しい道について、資格や経験などを活かせる業種も紹介します。転職時に有利になりやすい、元美容師の強みも確認してみましょう。

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美容師の転職は多い


実は、苦労して勉強と努力を重ね、免許を取ってあこがれの美容師として働き始めても、転職する人が多いといわれています。

美容師のみでの離職率のデータはありませんが、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)」によると、美容師の含まれるカテゴリ「生活関連サービス業・娯楽業」の3年以内の離職率は高卒者で57.2%、大卒者で47.4%と高い水準であることがわかっています。

この数字は、離職率が高い産業順に並べた際の上位から2番目に該当するため、業種全体としても大きな課題です。

美容師から転職する理由とは?


では、なぜ離職率が高いのか、美容師が転職を考える理由を見ていきましょう。

1.給与が低い

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、10人以上の規模での美容師(男女計)の月収は265,000円と、決して高水準とは言えません。

同じ条件で他の国家資格や公的資格が必要な職種の月収を見てみると、看護師334,300円、ケアマネージャー287,400円、小中学校教員444,500円などのデータが出ており、美容師の給料は国家資格・公的資格の職業のなかでは特に低水準です。

2.労働時間が長い

働く時間が長いというのも、辞める人が多い理由のひとつ。店舗が営業している間の通常業務に加え、アシスタント時代はカットなどの技術練習、一人前になったら次世代の育成などをしなければならず、営業時間外も拘束されてしまうことが多いです。

3.休みが取れない

美容室は、1週間のうち休業日が月曜日または火曜日の1日のみという店舗が多いです。複数のスタッフがいてシフト制で回している場合ならまだしも、小規模の店舗だと週休1日ということもよくあります。

また、土日祝日は繁忙期になりやすいため休みを取りにくく、家族や他業種の友人などと予定を合わせられないことがつらいと感じる人もいるのです。

4.肉体的な負担が大きい

美容師の仕事は、長時間労働かつ立ち仕事のため体力的にきつく感じやすいです。さらに、施術で中腰になることが多いため腰を痛める人も多いほか、シャンプーや薬剤によってひどい手荒れが起こるなど、肉体的に大きな負担がかかる仕事とされています。

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美容師から転職するのにおすすめの職業は?


つづいては、美容師を辞めて転職したいと考えている人におすすめの職業を紹介します。

同じ美容のカテゴリーならエステティシャン

エステティシャンはお客様の肌に直接触れて施術するという点では、美容師と共通している部分の多い職業です。施術だけでなく、美容についてのアドバイスを行うというのも共通しています。

髪に特化していた美容師から肌の手入れが主になるエステティシャンは、美容師から転職しやすい職業と言えるでしょう。また、エステティシャンは未経験からの就職がしやすい職業でもあるという点でも、安心感はあるのではないでしょうか。

美容師はヘアカットやパーマなど施術をするかたわら、お客様の頭部や肩などをマッサージすることもあります。サロンによって細かいサービス内容は異なりますが、美容師として経験したマッサージはエステでも活かしやすいです。

もちろん、エステティシャンとして行うマッサージはまた違うものになりますが、新しい技術の習得がしやすいことが考えられます。マッサージ経験がまったくない人に比べれば覚えやすく、自然に入っていける職業と言えるでしょう。

エステではマッサージやパックなどの他に脱毛も行います。体毛と頭髪という違いはありますし、使用する機材も異なりますが、知識や経験を活かしやすいです。

エステサロンによって、マッサージやパックに特化したところもあれば、脱毛を専門にしているサロンもあります。自分が向いていると感じるものや新しい才能の発掘を目的に選ぶのもいいでしょう。

髪の美容からトータル的な美容の仕事に就きたいと考えている人にもエステティシャンへの転職はおすすめです。個人経営のエステサロンから大手企業のエステサロンまで、選択の幅が広いのも就職しやすい部分ではないでしょうか。

このように、エステティシャンは、美容師は辞めたいけれど美容の仕事は続けたいという人に向いている職業のひとつです。

美容師の資格があればOK!アイリスト

アイリストとは、まつげのエクステやまつげカールなどを専門に行う職業のことです。まつげはメイクの一部でありながら個別にお手入れをする人も多く、サロンとしての需要はまだまだ見込めることがうかがえます。そのため、求人数も増えている職業のひとつです。

美容師をはじめとしたファッション業界で働く人にも、まつげ専門のサロンを利用している人もいるのではないでしょうか。美容師にとっても馴染みのある職業のひとつとして考えることができます。

アイリストとして働くには、美容師免許を持っていることが条件のひとつです。つまり、美容師の経験と免許がないとできない仕事と言えます。アイリストの求人を見ても、応募の条件として「美容師免許」があることを掲げているサロンが多いです。

ネイリストと一緒に募集しているところも多く、トータル的な美容センスを磨きたいと考えている人なら新たなスキルを身につけることも期待できます。

美容師は、一般的に給与がなかなか上がりにくいと言われています。仮に収入の面で転職を考えているなら、アイリストは悪くないかもしれません。地域や店舗によって異なりますが、正社員としての雇用も多く、比較的給与面は良い傾向が見られます。

非正規雇用の場合でも時給は特に低いところは見られません。また、将来的にヘアケアから目元まで対応できるサロンを経営したいと考えている人にも、おすすめの職業といえるのではないでしょうか。

ファッションセンスを活かすアパレル関係

美容師は、ヘアスタイルやメイクのセンスも重要ですが、ファッションセンスも必要です。

ヘアスタイル同様、トータル的にトレンドに敏感であることを求められるので、美容師を続けているうちに自然にオシャレも身についたという人も多いでしょう。

ヘアスタイルとファッションの流行は連動している部分も多いので、取り扱っている雑誌が共通していることもあります。

また、美容師として働いていると、サロンモデルの撮影などを通してファッション関係の人と一緒になることも多く、プライベートな交流のある人も少なくはありません。そのため、ファッションの知識が豊富な人も多いです。

美容師として店に立つときのために、普段からさまざまなショップを利用している人もたくさんいます。もともとファッションも好きだった人であれば、ブランドごとの特徴やトレンドも押さえているでしょう。アクセサリーやシューズなどトータル的な知識が身についていれば、それを十分次の仕事として活かすことは可能です。

アパレル関係といっても、デザインや縫製に関する業種になると新たな勉強はもちろん必要になります。作る側への転職となるとハードルが上がるかもしれません。

しかし、販売であれば同じ接客業という共通点があります。美容師経験で培った会話術は、お客様への接し方や着こなしのアドバイスなどに十分活かせるのではないでしょうか。

ファッションとヘアスタイルは密接に関係しています。お客様に似合う着こなしのアドバイスをしながら、同時に服に合わせやすいヘアスタイルのアドバイスまでできるのも強みです。

アパレルの販売も未経験から始めやすい仕事ですが、接客経験が豊富ならさらに有利に働けるでしょう。

仕事相手は美容師!美容メーカー・ディーラー営業

美容メーカーとは、美容器具や化粧品などの自社製品を製造する企業で、営業担当はサロンや薬局、百貨店などへ販路拡大に回ります。ディーラーとは、美容室で使用する美容商品や物販用の商品を卸す仕事を行う営業職です。

いずれも美容師時代の経験や知識が業務の役に立つほか、美容室への営業の際は、元美容師という肩書きが相手(営業先)からの信用を得やすいというメリットがあります。

一生に一度の記念日をお手伝いできるウェディングスタッフ

結婚式の際に新郎新婦や参列客のヘアメイク、着付けなどを行う人員として、ウェディング業界に転職する方法もあります。

結婚式は主役の2人にとって人生で一度しかない大切な晴れの日で、特に新婦は生涯で一番きれいな状態を花嫁姿としてお披露目したいことでしょう。元美容師としての実務経験があると、そのような重要なシーンでも即戦力として期待されやすいです。

新しい挑戦もアリ?異業種への転職も

美容師を長く経験している人であれば、今から新しい仕事を始めるのは抵抗を感じるかもしれません。しかし、その一方で何か違うことにも挑戦してみたいと感じていたらやってみる価値はあります。

美容師の資格や経験を活かせる職業は確かに就きやすいと言えますが、他の業種であっても可能性はゼロではありません。美容師の免許をすでに取得しているのですから、新たに違う資格や免許を取得してみるのもいいでしょう。

不動産業界や車の販売なども接客の経験を十分活かせる仕事のひとつです。不動産も車もどのような商品を扱うかで客層が分かれる業界でもあります。

今まで接点のない業界の場合は、扱う商品の傾向や会社の立地などを基本にして応対する客層をイメージして選ぶようにしましょう。そうすることで美容師の経験を活かしながらの接客も可能になります。

例えば、若い層の顧客が多かったサロンで働いていた場合なら、シングル層の利用が多い物件を扱う不動産会社なら同じような客層が見込めます。少し高級路線のサロンなら分譲マンションや上流層向けの不動産会社という選択肢もあります。

このような視点で求人を探していけば、未経験の異業種であっても接客する層が近いので入りやすいのではないでしょうか。あとは業種によってそれに必要な知識を少しずつ学んでいけばいいのです。

美容師から異業種へ転職する人は男女ともに珍しいことではありません。中には美容師より新しい仕事のほうが向いていたという人もいるでしょう。

美容師の仕事に疑問を持ったり違う可能性を見出だしたいと感じたりしたら、違う業界に飛び込んでみるのもいいかもしれません。次の転職先を探すまで時間がかかる場合なども考えられるので、できれば辞める前に検討を始めるのもポイントです。

ぜひリジョブで新しい仕事を探してみましょう。
リジョブ

どんな経験やスキルが評価されるの?


次に、美容師として得た経験やスキルのうち、転職の際に評価されやすい点とはどんな部分なのかをお伝えします。

美容師免許の所持、実務経験

国家資格である美容師免許を所持していて、かつ実務経験があるということは、それだけで評価されやすいです。

特に、おすすめの職業のなかで紹介したエステティシャン・アイリスト・美容系の営業職・ウェディングスタッフのような美容に関連する業界では、美容に関する専門知識と技術を持っていることにより活躍できると期待されます。

接客スキル、コミュニケーション能力

毎日違うお客様と接し、お客様の理想に近づけるため悩みや要望を聞き出すといった、美容師時代のトーク術やコミュニケーション能力は、どの業界でも高評価を得やすいでしょう。

相手に好感や信頼を感じてもらったり他人のニーズを引き出したりする力は、営業で必要なのはもちろん、美容師と同様にサービスを提供する職場や、企画・技術職などでも役に立つ大事なスキルといえます。

忍耐力

美容師として長時間の立ち仕事を続けてきた体力(タフさ)や下積み時代を経験した忍耐力は、美容業界に限らずどんな職種でも求められ、評価されやすい能力のひとつです。

マネジメント能力

小規模の店舗の場合などに、接客以外にも事務・経理・シフト管理などさまざまな業務を兼任していたり、店長のような役職の経験があったりすると、どの業界でもアピールポイントになります。

無事就職できたのちは、スタッフたちを束ね、よりよいチーム・店舗を目指してマネジメント能力を発揮できると理想的です。

美容師からの転職は大きな可能性がある!求人を探してみよう


美容師の離職率は高く、転職する人は意外と多いです。美容師として培った知識や経験、スキルは、美容業界をはじめさまざまな業界で強みとなる可能性があります。

美容師から転職したいと考えている人は、今回紹介したおすすめの職業を参考に、リジョブで求人情報を探してみてはいかがでしょうか。

引用元
新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
賃金構造基本統計調査 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|e-Stat
令和3年賃金構造基本統計調査の概況|厚生労働省

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